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常識はあるはず
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「ソウスケさん、いったいいつ頃に模擬戦を行うのですか?」
「それをどうしようか今考えている」
寮に戻ってベッドに転がりながら解決しなければならない問題について悩む。
「クレアお嬢様のご友人なのですから、常識はしっかりと持っていると思いますが」
「クレア姉さんの友達だからこそ、そこか常識外れかもしれないだろ」
「……完全に否定することは出来ませんね。しかしラガス坊ちゃまに迷惑を掛ける様な事はクレアお嬢様がさせないかと。幸いにも魔法で避妊は可能ですし」
昔の天才魔術師がとんでもない女好きの野郎が魔力があればだれでも使える避妊魔法を考えたらしい。
因みに俺も使える。
どうせならその他の知識も後世に残せよと思ったが、その天才魔術師が残した本には案外今となっては基本的な事しか書かれていない。
まっ、全国の野郎にとってはつい息子が元気になってしまう魔法かもな。
「受けるといった手前、やっぱり受けませんとは言えないからな……うし、考えるのは止めだ。ちょっと手紙を書いて女子寮に行ってくる」
「愛の告白ですか?」
「ちっげーーよ!!! 模擬戦を行う日と場所を伝えるんだよ。そうと決まればとっとと書かないとな」
「ラガス坊ちゃま、やはり場所は上等な宿がよろしいかと。後なるべく同じ学園の者にバレない様に変装した方がよろしいかと」
「だーかーら!! なんでそもそもやるのが前提になってるんだよ!!!」
たく、そんなニコニコしながら俺をからかいやがって。
こいつに良い人が出来たら絶対に今度は俺がからかってやる。
SIDE クレア
「クレアさん、弟さんから手紙が届いてますよ」
「ラガスからですか? ありがとうございます」
どうして手紙なんて寄こしたのかしら?
普通に寮母さんに言えば、寮の外に出て話せるのに。
「なんでもクレアさんのお友達に関係することみたいよ」
「私の友達に……あぁーー、なるほど。解りました」
寮母さんに礼を言って部屋に戻り、ラガスからの手紙を見る。
内容はとても簡潔であり、私からサルネに模擬戦を行う場所と日にちを伝えて欲しいというものだった。
「もしかしたら忘れていたのかと思っていたけど、しっかりと覚えていたみたいね。まっ、サルネには悪いけど結果は見えてるのよね」
確かにサルネは強い。
体術面に関しては戦闘スタイルや得意不得意の問題もあるが、私より上なのは確かだ。
だってアリクに勝っちゃうほどだし。
私も流石に今のアリクに一対一で体術や武器での勝負で勝てるかといえば、結構微妙。
四対六で負けると思う。
でもサルネはそんなアリクに余裕の表情で勝利。
アリクとの模擬戦にサルネは楽しかったと言っていたが、完全に満足している訳では無い。
そもそもアリクはサルネがまぁ~戦っても良いと思える相手。
本気で戦う相手ではないというラインだ。
「サルネもラガスは完全に各上だと認めているみたいだし、いつもとは状況が逆ね」
サルネが男子生徒からの模擬戦の申し込み(告白ともいう)を断らない理由を聞いたとき返された返事からは理性が感じられた。
「本気で戦えば自分もだが、相手もタダで済むとは思えない。でもそんな実力者が挑戦しに来ないから全て受けている。やはり貴族の令嬢って感じよね」
「私がどうしたの、クレア?」
「おかえりなさい、サルネ。あなたに朗報よ」
ラガスからの手紙を見せるとサルネの表情は一気に明るくなる。
「これ、本当!!?? やったーーーっ!!!!」
「はしゃぐのは構わないけど、まずは汗かきまくっているその体を風呂で流してきなさい」
「分かった」
タオルと寝間着を取って部屋から出るまで五秒も掛からなかった。
今急いだからってラガスと戦える時間が早まる訳じゃないのに……本当にモテモテね、私の弟は。
「それをどうしようか今考えている」
寮に戻ってベッドに転がりながら解決しなければならない問題について悩む。
「クレアお嬢様のご友人なのですから、常識はしっかりと持っていると思いますが」
「クレア姉さんの友達だからこそ、そこか常識外れかもしれないだろ」
「……完全に否定することは出来ませんね。しかしラガス坊ちゃまに迷惑を掛ける様な事はクレアお嬢様がさせないかと。幸いにも魔法で避妊は可能ですし」
昔の天才魔術師がとんでもない女好きの野郎が魔力があればだれでも使える避妊魔法を考えたらしい。
因みに俺も使える。
どうせならその他の知識も後世に残せよと思ったが、その天才魔術師が残した本には案外今となっては基本的な事しか書かれていない。
まっ、全国の野郎にとってはつい息子が元気になってしまう魔法かもな。
「受けるといった手前、やっぱり受けませんとは言えないからな……うし、考えるのは止めだ。ちょっと手紙を書いて女子寮に行ってくる」
「愛の告白ですか?」
「ちっげーーよ!!! 模擬戦を行う日と場所を伝えるんだよ。そうと決まればとっとと書かないとな」
「ラガス坊ちゃま、やはり場所は上等な宿がよろしいかと。後なるべく同じ学園の者にバレない様に変装した方がよろしいかと」
「だーかーら!! なんでそもそもやるのが前提になってるんだよ!!!」
たく、そんなニコニコしながら俺をからかいやがって。
こいつに良い人が出来たら絶対に今度は俺がからかってやる。
SIDE クレア
「クレアさん、弟さんから手紙が届いてますよ」
「ラガスからですか? ありがとうございます」
どうして手紙なんて寄こしたのかしら?
普通に寮母さんに言えば、寮の外に出て話せるのに。
「なんでもクレアさんのお友達に関係することみたいよ」
「私の友達に……あぁーー、なるほど。解りました」
寮母さんに礼を言って部屋に戻り、ラガスからの手紙を見る。
内容はとても簡潔であり、私からサルネに模擬戦を行う場所と日にちを伝えて欲しいというものだった。
「もしかしたら忘れていたのかと思っていたけど、しっかりと覚えていたみたいね。まっ、サルネには悪いけど結果は見えてるのよね」
確かにサルネは強い。
体術面に関しては戦闘スタイルや得意不得意の問題もあるが、私より上なのは確かだ。
だってアリクに勝っちゃうほどだし。
私も流石に今のアリクに一対一で体術や武器での勝負で勝てるかといえば、結構微妙。
四対六で負けると思う。
でもサルネはそんなアリクに余裕の表情で勝利。
アリクとの模擬戦にサルネは楽しかったと言っていたが、完全に満足している訳では無い。
そもそもアリクはサルネがまぁ~戦っても良いと思える相手。
本気で戦う相手ではないというラインだ。
「サルネもラガスは完全に各上だと認めているみたいだし、いつもとは状況が逆ね」
サルネが男子生徒からの模擬戦の申し込み(告白ともいう)を断らない理由を聞いたとき返された返事からは理性が感じられた。
「本気で戦えば自分もだが、相手もタダで済むとは思えない。でもそんな実力者が挑戦しに来ないから全て受けている。やはり貴族の令嬢って感じよね」
「私がどうしたの、クレア?」
「おかえりなさい、サルネ。あなたに朗報よ」
ラガスからの手紙を見せるとサルネの表情は一気に明るくなる。
「これ、本当!!?? やったーーーっ!!!!」
「はしゃぐのは構わないけど、まずは汗かきまくっているその体を風呂で流してきなさい」
「分かった」
タオルと寝間着を取って部屋から出るまで五秒も掛からなかった。
今急いだからってラガスと戦える時間が早まる訳じゃないのに……本当にモテモテね、私の弟は。
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