万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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必修授業を終えた後、俺はセルシアと一緒にとある上級生に呼ばれた。
それはクレア姉さんから貰ったリストに載っていた上級生の一人、リース・ブライアン。
この学園の生徒会長を務めている人物。赤髪でスタイル抜群の美人。

その後ろには副会長のグラス・ローウット。茶髪の高身長眼鏡。
そして会計のシーナ・メルサー。金髪の背が低いが強気な顔をしている。

「きみがラガス君だよね。クレアから色々と話は聞いてるよ。良かったらそっちのロウレットさんと一緒に生徒会室に来てくれないか?」

クレア姉さんとの関係があると示す。それにより俺の警戒心を解こうという算段。
それは別にどうでもいい。ただ、生徒会長に呼ばれるって事は……何か悪い事をしてしまったからじゃ無いよな。
校則とかが書かれた書類をちゃんと読んでないからちょっと不安だな。

とりあえず、不利益は多分無い筈だから行ってみよう。

「分かりました。セルシアはどうする?」

「ラガスが行くなら、私も行くよ。この後、特に用事は無い、から」

てことで生徒会長の後ろに付いて行き、やはり案内された場所は生徒会室。

「リラックスして座って欲しい。今日は君たちと話をしたいだけだから」

ばーーか。俺達以外の生徒だったらおそらく緊張しすぎてリラックス出来ないっつーーの。
美人だからって何しても許される訳じゃないんだぞ。

「話っていうのは、勧誘ですか」

「ッ!? もしかしてクレアから話を聞いていたのかな?」

「いいえ。ただ、俺達新入生を呼び出す理由ってそれぐらいしかないと思ったんで。特に悪い事をした記憶も無いし」

自分で言うのは恥ずかしいが、優秀な人間を自分達の組織に取り入れようとするのは常識だ。
まっ、権力的な意味ではセルシアが入れば大概の生徒は生徒会に文句を言おうとは思わないだろう。

「なるほど、どうやらずば抜けているのは実戦だけでの実力だけでは無いみたいだね。君言う通り、二人には是非生徒会に入ってもらいたいと思っている。絶対に嫌だって思ってるなら風紀委員会でも良いんだけどね」

そんな明るい笑顔を誰にでも振りまくんじゃないよ生徒会長。
勘違いした生徒がアタックして玉砕して女性恐怖症になるかもしれないだろ。

本命の目的は過去と比べて少なくなったが、アホ共の制圧か。

「もう解っているかもしれないけど、君達には職名はなんでも良いんだけど生徒同士などの争いを解決させる役を頼みたいんだ」

「風紀委員会だけじゃ足りないんですか?」

「完全には難しいね。私は、そのほんの一部を完全になくしたいんだ。だって・・・・・・偉いのは親でしょ。その子供が自慢する理由にはなっても、威張って誰かを傷付ける理由にはならない」

あっ……この人目がマジだ。
へぇーーーー・・・・・・本気で俺のような考えをもって、行動しようとしてる人がいるんだ。
俺はその親も偉業を成し遂げていない限り、偉いとは思ってないけどな。

「ただ、なるべく相手に怪我をさせないようにってのが難しくてね」

あぁ、そりゃそうか。生徒会が公的な正義を掲げて行ったとしても、カス共がそれを親にどうやって伝えるかは分からない。

いや、予想は出来る。出来てしまうからこそ面倒なのか。

「セルシアは権力専門、俺は実力行使専門ってところですか」

「ははは、一を聞いて十を知るだね君は。もしかして本当は学者志望だったりするのかな?」

「俺は俺にとってそんな退屈そうな職に就くつもりは無いですよ」

学者がつまらない職だと言うつもりは無い。
そこに興味をもって進む人たちがいるんだからな。

だけど、完全に俺の性に合ってない。

「そうですね……もう少し話し合いましょうか」

生徒会長の考えには賛成だが、やっぱり俺達にメリットが無いとな。
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