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もうちょい慎重に考えろよ
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ハンター科の授業が終わり、昼休憩になると俺達方に複数の生徒がやって来た。
完全に目的はセルシアだろうな。
「なぁ、セルシアさん。良かったら俺ら一緒にこの学園が管理するダンジョンに一緒に潜らない?」
ダンジョンか。そういえばこの学園は未来のハンターを育成する専門学校とは違うが、珍しくダンジョンを有しているんだったな。
でも確か階層は十層で完全に成長が止まっている初心者向けのダンジョン。
罠とかそこら辺の対応は上手く出来ないかもしれんが、それでも俺らの相手になるようなモンスターは大していないだろう。
「なぁ、メリル。ダンジョンってそんな簡単に潜っていいのか?」
「管理している職員にしっかりと伝えれば問題無いようです。ただ、ダンジョンで起こった結果は一応自己責任らしいですよ。学園の方でも色々と対応はしているらしいですが」
そりゃそうか。十階層とは言っても、広さだけで言えばかなりのもんだろう。
それを生徒が危機的状況に陥っても無事に助けられるように管理するのは不可能だ。
「どうかな? 潜るって言っても一階層までだから特に問題は無いと思うの」
「セルシアさんが一緒にいてくれれば百人力なんだけど、どうかな?」
そこそこイケメンフェイスな男子生徒が意図的に爽やかな笑顔で誘う。
公爵家の娘はただイケメンなだけでは落ちないと思うぞ。
ジークほどイケメンって訳じゃないし。
「……御免なさい。今日はそんな気分じゃない、の」
誘いをいつも通りの表情で断るが、嘘だな。
本当に潜る気が無いならノータイムで断るはずだ
少し間があったって事は、ダンジョンに潜るのには興味がある。
断った理由は俺を全く無視して自分だけを誘っているからか?
「なら、そっちのリゼード君も一緒にどうだい?」
イケメンフェイス男子生徒が俺の方を向いてセルシアに提案する。
パートナーである俺を誘うってのはセルシアを釣るのに上手い作戦かもな。
セルシアもそれなら良いかもって顔してるし。
ただ……もうちょい言葉は慎重に選んだ方が良いぞ。ジークより下のイケメンフェイス君。
なら、なんだよならって。ついでみたいな言い方されて俺がなんとも思わないとでも思ってんのか?
「悪いが、そんな大勢でダンジョンに潜ろうとは思わない」
それだけ言うと俺は席から立ちあがって教室から去る。
ただ単にセルシアと仲良くなりたいのか、それとも公爵家との縁を持ちたいのか、もしかしてセルシアとのワンチャンを考えているのか……どれなのかは分らんが、そこで俺を軽視する発言は頂けないな。
「ラガスが行かないなら、私も行かない。ごめん、ね」
セルシアを誘っていたメンツは俺を睨んでくるが、睨むならそっちのイケメンフェイスを睨め。
そいつが言葉を間違えなかったらちょっとは有りかと思ってたんだから。
にしても、一人だけ俺らほどでは無くてもレベルが高い奴がいたな。
もしかして俺と同じで親が元ハンターとかそんな感じか?
「気になる人でも、いた?」
「一人だけまっしな奴がいると思ってな。ちゃんと先を見ているというか……とりあえずセルシアを誘おうとしていた奴らと比べればな」
「そうなんだ。ラガスは、ダンジョンに潜る?」
「そうだなぁ……潜ってみたいとは思うが、今日はそんな気分じゃ無い。一緒に王都を散策でもしないか?」
「うん! いいね、そうしよう!!!」
笑顔になってくれて何よりだ。
ただ、あの場では乗らなかったがダンジョンは授業で体験する前にちょっと潜ってみたい。
でも、そこら辺はもうちょい先生たちに中の様子を聞いてからの方が良さそうだな。
セルシアとのデート? って言っていいのか分らんが、その一日はいつもよりちょっと楽しい日を過ごせた気がする。
だが、そんな楽しい日々が長々と続く訳が無く、ラガスとセルシアはある日、クレアやアリク以外の上級生に呼び出される。
完全に目的はセルシアだろうな。
「なぁ、セルシアさん。良かったら俺ら一緒にこの学園が管理するダンジョンに一緒に潜らない?」
ダンジョンか。そういえばこの学園は未来のハンターを育成する専門学校とは違うが、珍しくダンジョンを有しているんだったな。
でも確か階層は十層で完全に成長が止まっている初心者向けのダンジョン。
罠とかそこら辺の対応は上手く出来ないかもしれんが、それでも俺らの相手になるようなモンスターは大していないだろう。
「なぁ、メリル。ダンジョンってそんな簡単に潜っていいのか?」
「管理している職員にしっかりと伝えれば問題無いようです。ただ、ダンジョンで起こった結果は一応自己責任らしいですよ。学園の方でも色々と対応はしているらしいですが」
そりゃそうか。十階層とは言っても、広さだけで言えばかなりのもんだろう。
それを生徒が危機的状況に陥っても無事に助けられるように管理するのは不可能だ。
「どうかな? 潜るって言っても一階層までだから特に問題は無いと思うの」
「セルシアさんが一緒にいてくれれば百人力なんだけど、どうかな?」
そこそこイケメンフェイスな男子生徒が意図的に爽やかな笑顔で誘う。
公爵家の娘はただイケメンなだけでは落ちないと思うぞ。
ジークほどイケメンって訳じゃないし。
「……御免なさい。今日はそんな気分じゃない、の」
誘いをいつも通りの表情で断るが、嘘だな。
本当に潜る気が無いならノータイムで断るはずだ
少し間があったって事は、ダンジョンに潜るのには興味がある。
断った理由は俺を全く無視して自分だけを誘っているからか?
「なら、そっちのリゼード君も一緒にどうだい?」
イケメンフェイス男子生徒が俺の方を向いてセルシアに提案する。
パートナーである俺を誘うってのはセルシアを釣るのに上手い作戦かもな。
セルシアもそれなら良いかもって顔してるし。
ただ……もうちょい言葉は慎重に選んだ方が良いぞ。ジークより下のイケメンフェイス君。
なら、なんだよならって。ついでみたいな言い方されて俺がなんとも思わないとでも思ってんのか?
「悪いが、そんな大勢でダンジョンに潜ろうとは思わない」
それだけ言うと俺は席から立ちあがって教室から去る。
ただ単にセルシアと仲良くなりたいのか、それとも公爵家との縁を持ちたいのか、もしかしてセルシアとのワンチャンを考えているのか……どれなのかは分らんが、そこで俺を軽視する発言は頂けないな。
「ラガスが行かないなら、私も行かない。ごめん、ね」
セルシアを誘っていたメンツは俺を睨んでくるが、睨むならそっちのイケメンフェイスを睨め。
そいつが言葉を間違えなかったらちょっとは有りかと思ってたんだから。
にしても、一人だけ俺らほどでは無くてもレベルが高い奴がいたな。
もしかして俺と同じで親が元ハンターとかそんな感じか?
「気になる人でも、いた?」
「一人だけまっしな奴がいると思ってな。ちゃんと先を見ているというか……とりあえずセルシアを誘おうとしていた奴らと比べればな」
「そうなんだ。ラガスは、ダンジョンに潜る?」
「そうだなぁ……潜ってみたいとは思うが、今日はそんな気分じゃ無い。一緒に王都を散策でもしないか?」
「うん! いいね、そうしよう!!!」
笑顔になってくれて何よりだ。
ただ、あの場では乗らなかったがダンジョンは授業で体験する前にちょっと潜ってみたい。
でも、そこら辺はもうちょい先生たちに中の様子を聞いてからの方が良さそうだな。
セルシアとのデート? って言っていいのか分らんが、その一日はいつもよりちょっと楽しい日を過ごせた気がする。
だが、そんな楽しい日々が長々と続く訳が無く、ラガスとセルシアはある日、クレアやアリク以外の上級生に呼び出される。
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