198 / 974
捉え方によっては
しおりを挟む
両親が元ハンターだとしても、ここまでの傑物が生まれるものか?
毎日モンスターを相手にしていたってことは、単純な戦闘経験数ならベテランのハンター並みって事になるよな。
「ラガス、お前は将来何に成りたいんだ?」
「唐突な質問ですね。学校を卒業したら両親や兄と姉と同じくハンターに成ろうと思っています。多分、一番上の兄以外が皆ハンターとして人生を送ると思いますよ」
「筋金入りの血だな。まぁ、そうだとは思っていたが、もっとこう・・・・・・大きな目標なないのか?」
こいつならプラチナランクのハンターに成るのだって不可能ではない筈だ。
基本属性魔法のアビリティを習得出来ない。そんな事を帳消しにするぐらいのセンスと経験と実力を持っている。
ハンターとして立てた功績次第では独立して新たな貴族と成ることも可能だ。
「大きな目標ですか・・・・・・特にこれといった物は無いですけど、自分が守りたいと思った人は全て守れるように成るのが目標かな」
「守りたい人を守る、か。捉え方によっては大きな目標だな」
こいつ、穏やかそうな雰囲気を漂わせているが、目がマジだ。
どんな相手であっても守ると決めた人は守り抜く。目標というか、誓いみたいなもんだな。
「まぁ、それなりに準備をしようとは考えているのでなんとか叶えるつもりです」
「そうか・・・・・・まっ、お前なら出来る筈だ」
こいつの事を、ラガス・リゼードをすべて知っているわけではない。というか、ほとんど知らん。
それでも、こいつならそんな叶えるのに壁が多い目標であっても超えそうな気がするんだよな。
「ラガス、俺が暇なときは模擬戦の相手をしてやるよ。ある程度本気を出せる相手がいないとストレスが溜まるだろ」
「・・・・・・有難うございます。是非、お願いします」
はっ、良い顔するじゃねぇーか。
面倒ごとが嫌いそうな感じだが、刺激のある戦いは案外好きそうだな。
SIDE ラガス
特別訓練場での訓練が終わり、夕食を学食で食べ終えてからパートナー専用寮のリビングで全員集まっていた。
「この学校の先生って、良い人ばっかりだな。もっとこう・・・・・・感じの悪い先生の方が多いのかと思っていた」
「確かに学園の教師は出身が貴族の方が多いですが、十数年ほど前まではあまり良くない環境だったそうですよ。特に爵位の低い生徒にとっては」
「屑教師が大量にいたって事か。爵位の高い奴らに媚を売ったり機嫌を損ねてクビにされないように成績をいじったとか?」
「その他にも暴力行為の隠蔽などもあったらしいです」
そんな事だろうと思っていたが、やっぱりどこの世界にも屑はおるんやな。
「ラガス、顔がちょっと、怖いよ」
「わるいわるい、ちょっと気に入らん内容だったからな」
「あら、ラガス坊ちゃまも偶に虐めてませんか?」
「それは俺に喧嘩売ってきた相手限定だ。それ以外の奴らをいじめる理由は無いだろ」
冗談でも俺をあんなカス共と一緒にすんなっつーーーの。
「そんな屑共が多くいたのはわかったが、なんでそいつらが学園から掃除されたんだ?」
確かにシュラの言う通りだ。
学園内でそこまで好き勝手出来たって事は、それなり爵位が高いクソガキ共がそれなりにいた筈だ。それは教師を含めてもかもしれないがな。
「どうやらそれはある学生がその場の光景を記憶して映し出す水晶玉を使ってそれを父親経由で真面な王族の方に渡したらしいです」
そんな魔道具が存在するのか。
でもそういった件が起こるまで相当長い月日が掛かったということは、そう簡単には手に入らない魔道具なんだろうな。
というかキリアさん、よくそんな事知ってるな。
もしかして俺が知らないだけで貴族の間では中々に大きな事件ってわけか。
「てか、そんな事件が起こったのにも関わらず、受験に失敗したからってあんな馬鹿な行動に出る奴がいるとはな」
「あれは・・・・・・流石に例外じゃ、ないかな? たぶん、あの件はもう貴族の間では、大きく広まっていると思う。野心や狡猾心がある貴族は、人の弱みを探すのが得意、だから」
・・・・・・もしかして貴族間のネットワークって前世のSNSよりも怖い?
毎日モンスターを相手にしていたってことは、単純な戦闘経験数ならベテランのハンター並みって事になるよな。
「ラガス、お前は将来何に成りたいんだ?」
「唐突な質問ですね。学校を卒業したら両親や兄と姉と同じくハンターに成ろうと思っています。多分、一番上の兄以外が皆ハンターとして人生を送ると思いますよ」
「筋金入りの血だな。まぁ、そうだとは思っていたが、もっとこう・・・・・・大きな目標なないのか?」
こいつならプラチナランクのハンターに成るのだって不可能ではない筈だ。
基本属性魔法のアビリティを習得出来ない。そんな事を帳消しにするぐらいのセンスと経験と実力を持っている。
ハンターとして立てた功績次第では独立して新たな貴族と成ることも可能だ。
「大きな目標ですか・・・・・・特にこれといった物は無いですけど、自分が守りたいと思った人は全て守れるように成るのが目標かな」
「守りたい人を守る、か。捉え方によっては大きな目標だな」
こいつ、穏やかそうな雰囲気を漂わせているが、目がマジだ。
どんな相手であっても守ると決めた人は守り抜く。目標というか、誓いみたいなもんだな。
「まぁ、それなりに準備をしようとは考えているのでなんとか叶えるつもりです」
「そうか・・・・・・まっ、お前なら出来る筈だ」
こいつの事を、ラガス・リゼードをすべて知っているわけではない。というか、ほとんど知らん。
それでも、こいつならそんな叶えるのに壁が多い目標であっても超えそうな気がするんだよな。
「ラガス、俺が暇なときは模擬戦の相手をしてやるよ。ある程度本気を出せる相手がいないとストレスが溜まるだろ」
「・・・・・・有難うございます。是非、お願いします」
はっ、良い顔するじゃねぇーか。
面倒ごとが嫌いそうな感じだが、刺激のある戦いは案外好きそうだな。
SIDE ラガス
特別訓練場での訓練が終わり、夕食を学食で食べ終えてからパートナー専用寮のリビングで全員集まっていた。
「この学校の先生って、良い人ばっかりだな。もっとこう・・・・・・感じの悪い先生の方が多いのかと思っていた」
「確かに学園の教師は出身が貴族の方が多いですが、十数年ほど前まではあまり良くない環境だったそうですよ。特に爵位の低い生徒にとっては」
「屑教師が大量にいたって事か。爵位の高い奴らに媚を売ったり機嫌を損ねてクビにされないように成績をいじったとか?」
「その他にも暴力行為の隠蔽などもあったらしいです」
そんな事だろうと思っていたが、やっぱりどこの世界にも屑はおるんやな。
「ラガス、顔がちょっと、怖いよ」
「わるいわるい、ちょっと気に入らん内容だったからな」
「あら、ラガス坊ちゃまも偶に虐めてませんか?」
「それは俺に喧嘩売ってきた相手限定だ。それ以外の奴らをいじめる理由は無いだろ」
冗談でも俺をあんなカス共と一緒にすんなっつーーーの。
「そんな屑共が多くいたのはわかったが、なんでそいつらが学園から掃除されたんだ?」
確かにシュラの言う通りだ。
学園内でそこまで好き勝手出来たって事は、それなり爵位が高いクソガキ共がそれなりにいた筈だ。それは教師を含めてもかもしれないがな。
「どうやらそれはある学生がその場の光景を記憶して映し出す水晶玉を使ってそれを父親経由で真面な王族の方に渡したらしいです」
そんな魔道具が存在するのか。
でもそういった件が起こるまで相当長い月日が掛かったということは、そう簡単には手に入らない魔道具なんだろうな。
というかキリアさん、よくそんな事知ってるな。
もしかして俺が知らないだけで貴族の間では中々に大きな事件ってわけか。
「てか、そんな事件が起こったのにも関わらず、受験に失敗したからってあんな馬鹿な行動に出る奴がいるとはな」
「あれは・・・・・・流石に例外じゃ、ないかな? たぶん、あの件はもう貴族の間では、大きく広まっていると思う。野心や狡猾心がある貴族は、人の弱みを探すのが得意、だから」
・・・・・・もしかして貴族間のネットワークって前世のSNSよりも怖い?
51
お気に入りに追加
3,497
あなたにおすすめの小説
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる