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相手の土俵で勝負を挑め
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まさか教師をしている間にパートナーに選ばれた者を見る事が出来るとはな。
「おめでとう、少年。先程の少女が君のパートナーだ」
先程の少女、確かロウレット家の三女だったな。
あそこの子は皆優秀だが、三女もまた周囲と比べて頭三つほど抜けている。
見ている景色が違うとも言えるか。
そして目の前の少年の家族もまた有名だ。
両親は元シルバーランクのハンター。
兄姉も全員異質・・・・・・いや、全員では無いがそれでも他の生徒から見れば異質に見えるか。
んで、この少年はそんな奴らの中でも特にヤバそうだな。
家族全員実力者とは言っても、爵位は男爵家。
普通はそれ以上の爵位を持つ親の子供の機嫌を損なわない様に気を付けてオドオドしてるもんだが、こいつは兄や姉よりも堂々としてる。
ただ単に開き直ってるだけじゃない。
「そ、そうですか。わかりました」
この結果自体には多少なりとも動揺しているみたいだな。
そりゃそうか。自身のパートナーが現れるなんて、基本的巡って来ない奇跡だ。
ただ・・・・・・・俺の記憶が正しければ、ロウレット家の三女には侯爵家の子息という婚約者がいた気がするんだが。
あっ、後方の列から物凄い眼で睨んでる。
今にラガス君? に詰め寄って殴りかかりそうな形相だな。
パートナーが見つかれば、例えどれほどの権力を持つ者であっても、介入することは国が禁じている。
俺が生まれるよりも前の話だが、それを王族が守ったんだ。
侯爵家如きがそれを破る訳にはいかない、んだが。それが感情的に理解出来るほど熟達はしていないだろう。
ラガス君もそれが解っているからか、嫌そうな表情をしている。
・・・・・・・万一を考えて、一つ訓練場を今の内に使用許可を取っておいた方が良さそうだ。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
な、なにを喋ったらいいのか解らん!!!
後ろを振り向いてメリル達に助けを求めるが、四人とも良い笑顔で頭を下げるだけで助けてくれない!!
メリル、シュラ!! お前ら俺の従者なんだろ!!! 主が困ってるんだからちょっとは助けたらどうだ!!!
「ラガス」
「お、おう! なんだセルシア?」
急に喋りだすなよ、振り向くなよ。緊張するだろ。
いや、俺がただ単にテンパってるだけか。
「これから、よろしくね」
「・・・・・・・おう、よろしくな」
はぁーーーー、この笑顔には何があっても敵わん気がする。
というか、そもそも基本的に無表情な美少女の笑顔とか反則だよな。
さて、後はあの面倒な奴をどう処理するかが問題だ。
入学式。学園長の言葉と生徒会長の言葉。そして新入生代表の言葉をセルシアが読み上げ、特に問題無く式は進んでいった。
そしてもう一度学園長が壇上に立ち、マイクの様な魔道具を握った。
「さて、学生諸君。君たちは貴族の子息、令嬢。だが進むべき道は各々違うだろう。全員が全員貴族の世界に残る訳では無い。ただし、どこの世界に行っても個人の人柄や努力だけでは越えられない壁が存在する」
見た目は凄い厳つい爺さんだから、昔は戦場で暴れたりしていたのかもな。
「そんな世界でも礼儀は必要じゃ。まっ、こんな事を言わんでも君たちは理解しているだろう。しかしッ!!!!!」
のわッ!!!??? いきなり大きな声出さないでくれよ学園長先生。
俺だけじゃなくて他の生徒、親御さん達までびっくりしちゃってるじゃん。
「まだまだ若い君達に、感情を完全にコントロールしろというのは無理な話だ。解っていても、蓋を閉めていても漏れ出してしまう感情がある!!!!」
しっかりと子供の事を考えてるんだな学園長は。
ただ・・・・・・・一つだけ疑問なのは、何故視線が俺に向いてるんだ?
いや、俺の勘違いかもしれんが。
「そういう時は、相手の土俵に立って堂々と勝負を挑むのだ!!!!」
・・・・・・・あ、あの爺さん、もしかして俺とセルシア、それとジーク? って奴の関係を知ってるのか!!?? だから俺に視線を向けていたのか?
「ただ、相手がその勝負を受けてくれるかは別だがな」
そ、それは別に勝負を受ける必要は無いって言ってるようなもんだよな。
だったらあいつからもし決闘を申し込まれたとしても受ける必要は・・・・・・・違うか。
この問題はいずれどこかで解決しなければならない問題だ。
なら、早い内に解決することに越した事は無いな。
「おめでとう、少年。先程の少女が君のパートナーだ」
先程の少女、確かロウレット家の三女だったな。
あそこの子は皆優秀だが、三女もまた周囲と比べて頭三つほど抜けている。
見ている景色が違うとも言えるか。
そして目の前の少年の家族もまた有名だ。
両親は元シルバーランクのハンター。
兄姉も全員異質・・・・・・いや、全員では無いがそれでも他の生徒から見れば異質に見えるか。
んで、この少年はそんな奴らの中でも特にヤバそうだな。
家族全員実力者とは言っても、爵位は男爵家。
普通はそれ以上の爵位を持つ親の子供の機嫌を損なわない様に気を付けてオドオドしてるもんだが、こいつは兄や姉よりも堂々としてる。
ただ単に開き直ってるだけじゃない。
「そ、そうですか。わかりました」
この結果自体には多少なりとも動揺しているみたいだな。
そりゃそうか。自身のパートナーが現れるなんて、基本的巡って来ない奇跡だ。
ただ・・・・・・・俺の記憶が正しければ、ロウレット家の三女には侯爵家の子息という婚約者がいた気がするんだが。
あっ、後方の列から物凄い眼で睨んでる。
今にラガス君? に詰め寄って殴りかかりそうな形相だな。
パートナーが見つかれば、例えどれほどの権力を持つ者であっても、介入することは国が禁じている。
俺が生まれるよりも前の話だが、それを王族が守ったんだ。
侯爵家如きがそれを破る訳にはいかない、んだが。それが感情的に理解出来るほど熟達はしていないだろう。
ラガス君もそれが解っているからか、嫌そうな表情をしている。
・・・・・・・万一を考えて、一つ訓練場を今の内に使用許可を取っておいた方が良さそうだ。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
な、なにを喋ったらいいのか解らん!!!
後ろを振り向いてメリル達に助けを求めるが、四人とも良い笑顔で頭を下げるだけで助けてくれない!!
メリル、シュラ!! お前ら俺の従者なんだろ!!! 主が困ってるんだからちょっとは助けたらどうだ!!!
「ラガス」
「お、おう! なんだセルシア?」
急に喋りだすなよ、振り向くなよ。緊張するだろ。
いや、俺がただ単にテンパってるだけか。
「これから、よろしくね」
「・・・・・・・おう、よろしくな」
はぁーーーー、この笑顔には何があっても敵わん気がする。
というか、そもそも基本的に無表情な美少女の笑顔とか反則だよな。
さて、後はあの面倒な奴をどう処理するかが問題だ。
入学式。学園長の言葉と生徒会長の言葉。そして新入生代表の言葉をセルシアが読み上げ、特に問題無く式は進んでいった。
そしてもう一度学園長が壇上に立ち、マイクの様な魔道具を握った。
「さて、学生諸君。君たちは貴族の子息、令嬢。だが進むべき道は各々違うだろう。全員が全員貴族の世界に残る訳では無い。ただし、どこの世界に行っても個人の人柄や努力だけでは越えられない壁が存在する」
見た目は凄い厳つい爺さんだから、昔は戦場で暴れたりしていたのかもな。
「そんな世界でも礼儀は必要じゃ。まっ、こんな事を言わんでも君たちは理解しているだろう。しかしッ!!!!!」
のわッ!!!??? いきなり大きな声出さないでくれよ学園長先生。
俺だけじゃなくて他の生徒、親御さん達までびっくりしちゃってるじゃん。
「まだまだ若い君達に、感情を完全にコントロールしろというのは無理な話だ。解っていても、蓋を閉めていても漏れ出してしまう感情がある!!!!」
しっかりと子供の事を考えてるんだな学園長は。
ただ・・・・・・・一つだけ疑問なのは、何故視線が俺に向いてるんだ?
いや、俺の勘違いかもしれんが。
「そういう時は、相手の土俵に立って堂々と勝負を挑むのだ!!!!」
・・・・・・・あ、あの爺さん、もしかして俺とセルシア、それとジーク? って奴の関係を知ってるのか!!?? だから俺に視線を向けていたのか?
「ただ、相手がその勝負を受けてくれるかは別だがな」
そ、それは別に勝負を受ける必要は無いって言ってるようなもんだよな。
だったらあいつからもし決闘を申し込まれたとしても受ける必要は・・・・・・・違うか。
この問題はいずれどこかで解決しなければならない問題だ。
なら、早い内に解決することに越した事は無いな。
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