万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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解らなくて当然

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「どういった災難が降りかかったんだ?」

なんで心配する様な表情じゃなくて興味有り気な顔で聞くんだよ。

「そのプレゼントを上げたら、セルシア・ロウレットの父親にも同じ物を使ってくれって頼まれたんだ」

「公爵家当主から・・・・・・どんな物を造ったのかは後で聞くとして、それがそんな災難なのか? 寧ろ造る事に関しての実績が付いて腕が認められると同義だと僕は思うけど」

「俺はそういった評価を気にしない人だからね。勿論無報酬って訳じゃ無い。しっかりとした報酬は貰ったよ。だから失敗できないプレッシャーが増したんだけどね」

「む、失敗できないという事は、そのプレゼント同じ物を造るのに必要な素材はロウレット公爵が送って来たという事か?」

シーリアさんは中々鋭いな。
自分で素材を用意するって事ならもう少し肩の力を抜けたんだけどなぁ・・・・・・リラックスしてるつもりでも結構体が強張っていた筈だ。

「そういう事です。素材はリザードマン亜種の魔石とライトニングウルフの魔石にミスリル鉱石と深風石、そしてバイドシャークの牙とワイバーン亜種の牙です」

「そ、それは確かに災難と言えるかもしれないね。寧ろ良く失敗しなかったね」

「先払いに貰った報酬が報酬でしたからね。代用品は絶対に自力では用意できないんで必死でしたよ」

「それ程までの素材や魔石を使ってミス無しで成功させるとは、凄い集中力だ。それ程までに集中力が高まる報酬を貰ったのか?」

な、なんか目がキラキラと輝いているのは俺の気のせいか?
横を見るとカロウス兄さんが苦笑いになっているのを見て、気のせいでは無いと解った。

やっぱり兄さんの言う通りこの人あそういった話には食いつくんだろうな。
それなら、魔靴のプレゼントは喜んでくれそうだ。

「内容は言えませんが、ランクは七の魔道具です」

「ッ!!! それは、何が何でも成功させようと思えるには十分な報酬だ。内容は、あまり人に話せない程強力なのか?」

「カロウス兄さんは俺の嵌め手を父さんから聞いてる?」

「ああ。一通り聞いたよ。手紙は読んだ後に燃やしたから安心してくれ。まぁ、手紙を読んだ時は珍しく腹を抱えて笑っていたよ。もしかして嵌め手の様な効果が付いているのか?」

「嵌め手って言うか、相手の虚を突くって感じだと思う」

だって攻撃が吸収される事、吸収した攻撃が放出されるのも十分に虚を突く内容だ。

「ラガス君は嵌め手が好きなのか?」

「好きと言いますか・・・・・・あまり学園で目立ちたくは無いんで、周囲の人間に確かな実力があるとは思われたくないんですよ」

「目立ちたくない、か。確かに貴族の学園では目立てば良い事も無い訳では無いが、爵位を考えると面倒事の方が寄ってきそうだ」

「そういう事です。だから嵌め手に関してもあまり周囲にはどういった攻撃をしたのか解らない様に勝ちたいんですよ」

よっぽど魔力感知に優れている相手じゃ無かったら音魔法による奇襲は成功する。

「言葉からして既にそういった技は習得している様だな」

「何年も使ってるアビリティですから。効果は男の方が大きいとは思いますけど。ねぇ、カロウス兄さん」

「ははは、ラガスの言う通りだね。男にとっては中々に効く奇襲だと僕も思うよ」

シーリアさんは解らないって顔をしているな。
俺がどんなアビリティを持っているか知らないんだから当然か。

何だかんだ話しているといつの間にか家に着いていた。
門の前には既に父さん母さんとレアードにセリス、数人の執事とメイドが出迎えている。

そして家に戻ってからはシーリアさんを入れて家族全員で昼食を食べた。
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