万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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男の第二の命、大切に

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・・・・・・いや、やっぱり意味解らん。
ほんの少しだけ考えたけど本気で意味が解らん。なんでそこで俺と一対一で戦うって発想が出てくるんだ?
ほらメリルとルーフェイスはなんでそんな発言が出るのか意味不明過ぎて首傾げてるし。
ただ、俺が負けるとは思っていないのか険しい表情はしていない。

けどシュラだけは何故か納得したような表情をしている。
性格的に言えばシュラも少し熱いところがあるから何か通じるものがあるのか?

「やっぱりあんたはもう黙ってて!!!!」

「ホガーーーーッ!!!! ・・・・・・」

ほらまた叩かれた。というか蹴られた・・・・・・男の第二の命を。
さっきとはまた別の意味で死ぬぞ、色々と。

マークが馬鹿をすれば同じく叩く係であろうウォルフですらその威力にブルッちゃってるよ。
ファナって子もどうしたらいいのかオロオロしちゃってるし。

「・・・・・・なぁシュラ。なんでこいつは俺と一対一で勝負するなんて言いだしたんだ?」

「おそらく元々コボルトと戦っていたのは自分達であり追い詰めたのも自分達。しかし止めを刺されたのはラガスさん。そのコボルトをただで貰うのは男のプライドや心情的に許せない部分があるのでしょう。なので形としてラガスさんと戦って手に入れた・・・・・・そういう形でコボルトの素材や魔核が欲しいのかと」

股間を抑えながら親指を立ててるって事はそういうことなんだろう。

男としてのプライドか・・・・・・解らんでもない、気がしなくもない。
ただそれなら普通にそういう理由があるんだと説明して欲しい。
いきなり一対一で戦ってくれって言われても・・・・・・普通に理由が解らん。

とりあえず、そこまで時間を取られる訳じゃないし別に良いか。

「そいつの股間の痛みが引いたら戦っても良い」

「ッ!!!!」

マークは股間に手を当て、痛そうな表情をしながらも顔を上にあげてこちらを見る。

「ただし勝負を一回だけだ。それ以上は戦わない。んで、俺が勝ってもそいつが勝ってもコボルトの素材はお前達にやる以上だ」

「ッ――!」

「分りました!! この馬鹿の我儘に付き合ってくれて本当に有難うございます!!!」

また男としてのプライドに障ったのか、何か言いたそうなマークだったがその口をレーナが抑えて了承した。
まずはマークの股間の痛みが引くまで待つとするか。

「ラガス坊ちゃま、どのようにお相手するのですか?」

「別に時間はあるけど馬鹿真面目に相手をする必要は一ミリも無い。だから速攻で終わらす」

メリルからの質問に小声で答えを返す。
もう既に俺の中でマークの倒し方は思い付いている。

大剣をメインの武器に使っている様だけど、そこまで技術があるような性格には見えない。正確とのギャップも無いだろう。
というか大剣に技術を導入する段階まで腕が上がっているならコボルト一匹ぐらい逃がすことはない。

そしてマークの股間の痛みが引き、一対一の摸擬戦を始める。

「それでは・・・・・・始め!!!」

「はぁぁあああああああアアアアアッ――――!!!!!」

大剣を上段に構えての突貫・・・・・・昔のアリクを見ているみたいだ。
おおかた腕力上昇のアビリティを持っているから少しは斬撃の速度に自身を持っているみたいだけど、その程度のレベルじゃなぁ・・・・・・とりあえず身体強化のアビリティ発動。

一気に懐に入り、魔靴を動かしてマークの股間に寸止めで蹴りを放つ。

「はッ!!!??? ・・・・・・えっ、ちょまっ・・・・・・ど、どういうことだ!!??」

「まぁ・・・・・・あれだよあれ。俺の脚がもう少し動けばお前の大事な大事な金の玉が切断される訳だが・・・・・・まだ続けるか」

「こ、ここここ降参する」

「そうか。賢明な判断だと思うぞ」

金玉を斬られる未知の恐怖心が闘争心より勝ったのか、それとも普通に冷静な判断を出来たのか・・・・・・とりあえずまともな判断は出来るみたいだな。

「ね、ねぇウォルフ・・・・・・い、今の動き見えた?」

「いいや。ただ線が動いたようにしか見えなかった」

「ま、全く見えなかったよぉ・・・・・・もしかして身体強化のアビリティを使ったのかな? だとしても速すぎると思うけど」

身体強化のアビリティぐらい大抵のハンターなら習得してると思うけどな。
マークって奴も強化系のアビリティは腕力上昇と身体強化のアビリティを持ってるし。
もしかして俺がコボルトを魔法で倒したとでも思って速さは要らないと判断して身体強化のアビリティを使わなかったのか?

別に杖は持っていないし身に付けている武器は長剣に短刀なんだが・・・・・・やっぱり見た目で油断したのが妥当か。
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