110 / 989
気前良すぎる
しおりを挟む
ルーフェイスが戻って来てからフェリスさんのところから借りて来てくれたアイテムポーチのリング版にあたるアイテムリングを使ってメタルゴーレムの残骸を全て回収した。
というか、このリングの性能が正直ぶっ壊れの様に感じた。
まず俺が副騎士団長から貰ったアイテムポーチは四級に対し、フェリスさんから借りたアイテムリングは二級のマジックアイテム。
この時点でアイテムリングの性能の高さが分る。
実際に性能がえぐかった。
収納量はアイテムポーチの約二十倍。
そして更にアイテムポーチの中に入れた物は二週間の間は完全保存される。
一日が二十四時間だから三百三十六時間は食材やモンスターの素材がそのまま保存されているという事。
それで保存効果の対象がアイテムリングの中にしまったものは二週間の間完全保存される。一度保存されたものという訳では無い。
つまり入れた食材などを十三日目あたりで一回外に出してからまたしまう行為を繰り返せば延々と保存できる!! ・・・・・・と俺は思っている。
しかもだ。
『お母さんはこれラガスに上あげるって言っていたよ。似たようなものがいくつもあるからって言ってた』
だそうだ。いや・・・・・・マジで有難いのは有難いですよ。
というか、これと似たような物が幾つもあるって・・・・・・伊達に冒険していないって事だな。
これから何を収納したのかしっかりとメモった方が良さそうだ。
そろそろ貯めているモンスターの素材や魔石とかも俺の魔靴やシュラの鍛冶で造る武器の材料とかに使って消費していくか。
そんな感じで今日一日は終了した。
フェリスさん本当に気前良すぎるでしょ。
勿論有難い訳ですけど。
家に帰って父さんに説明したら物凄く羨ましがられた。
そしてあまり人前では使わない方が良いかもしれないとも言われた。
二級ということもあってやっぱりかなり高級品らしく、阿呆な冒険者や商人に貴族は中途半端な厄介者を寄越して奪いに来るかもしれないとまで言われた。
ただそう言った後に俺の顔を見て苦笑いになり、「でもラガスならそこら辺は心配いらないか」と言われた。
父さんと母さんには俺がどういった事を出来る様になったかは事前に言ってあるから当然の態度かもしれないな。
父さんなんか嫌がらせ系の能力を教えたら爆笑してたし。
それからはシュラは親方の元で鍛冶に励み、ルーフェイスがフェリスさんの元へ戻ったりする事があるので鉱山へ行くときは皆が揃っているときと決めた。
シュラが鍛冶をし、ルーフェイスがフェリスさんの元へ帰っていると時などはソウランさんの元で朝から夕方までずっと錬金術の作業に没頭している。
その甲斐もあってか、ようやく魔靴を造る事が出来た。
「・・・・・・やっぱり多少の違和感はあるな」
今日は魔靴の試運転という事で森の中に入り手頃なモンスターを探している。
外側は金属を使っているが中身は履きやすいように調節してるから問題な。
でもギミックの為に通常の靴のサイズよりも大きく造ってあるからそこの違和感がなぁ・・・・・・。
「問題ないように歩けていると思いますが」
「そこはしっかりと確認してるからな。ただぶかぶかって訳じゃないけど少しの重さといつもよりサイズの大きい靴ってのが少しな」
「でも攻撃の際には問題なく使えるんすよね」
「ああ。攻撃の時に不具合が起こったら・・・・・・それはマジで焦る」
攻撃のギミック的に射程が伸びるからそこが狂うとちょっとな。
『ラガス、こっちにモンスターが向かって来るよ』
「そうか。丁度良い、早速実験台になって貰おう」
さてさて・・・・・・最初の実験台はコボルトか。
「? 傷を負ってるみたいだな。まっ、関係ないけど、なっ!!!!」
何かから逃げる様に走るコボルトがこちらに気付き、必死の形相で襲い掛かって来た。
それを冷静に躱してコボルトの勢いをギミックを発動して勢いを止める。
「よっと・・・・・・うん。しっかりと機能してるな」
俺が足でコボルトの勢いを止めた部分は心臓の辺り。
そこには無数の穴が開いており俺が魔靴を離した瞬間、一気に血が噴き出した。
「お見事です」
「いやーーーーー、手負いとはいえコボルトに対して特に力を入れる事無く瞬殺とは流石っす」
『ブスッと良い感じに刺さった』
俺もこの結果に結構驚いてる。
ひとまずコボルト程度のモンスターの皮膚にはこいつが通じるって事が分かった。
それは確かな収穫だ。
だがコボルトがこちらに来た方向から数人に声と足音が聞こえる。
あぁ・・・・・・状況が何となくだけど解った。
というか、このリングの性能が正直ぶっ壊れの様に感じた。
まず俺が副騎士団長から貰ったアイテムポーチは四級に対し、フェリスさんから借りたアイテムリングは二級のマジックアイテム。
この時点でアイテムリングの性能の高さが分る。
実際に性能がえぐかった。
収納量はアイテムポーチの約二十倍。
そして更にアイテムポーチの中に入れた物は二週間の間は完全保存される。
一日が二十四時間だから三百三十六時間は食材やモンスターの素材がそのまま保存されているという事。
それで保存効果の対象がアイテムリングの中にしまったものは二週間の間完全保存される。一度保存されたものという訳では無い。
つまり入れた食材などを十三日目あたりで一回外に出してからまたしまう行為を繰り返せば延々と保存できる!! ・・・・・・と俺は思っている。
しかもだ。
『お母さんはこれラガスに上あげるって言っていたよ。似たようなものがいくつもあるからって言ってた』
だそうだ。いや・・・・・・マジで有難いのは有難いですよ。
というか、これと似たような物が幾つもあるって・・・・・・伊達に冒険していないって事だな。
これから何を収納したのかしっかりとメモった方が良さそうだ。
そろそろ貯めているモンスターの素材や魔石とかも俺の魔靴やシュラの鍛冶で造る武器の材料とかに使って消費していくか。
そんな感じで今日一日は終了した。
フェリスさん本当に気前良すぎるでしょ。
勿論有難い訳ですけど。
家に帰って父さんに説明したら物凄く羨ましがられた。
そしてあまり人前では使わない方が良いかもしれないとも言われた。
二級ということもあってやっぱりかなり高級品らしく、阿呆な冒険者や商人に貴族は中途半端な厄介者を寄越して奪いに来るかもしれないとまで言われた。
ただそう言った後に俺の顔を見て苦笑いになり、「でもラガスならそこら辺は心配いらないか」と言われた。
父さんと母さんには俺がどういった事を出来る様になったかは事前に言ってあるから当然の態度かもしれないな。
父さんなんか嫌がらせ系の能力を教えたら爆笑してたし。
それからはシュラは親方の元で鍛冶に励み、ルーフェイスがフェリスさんの元へ戻ったりする事があるので鉱山へ行くときは皆が揃っているときと決めた。
シュラが鍛冶をし、ルーフェイスがフェリスさんの元へ帰っていると時などはソウランさんの元で朝から夕方までずっと錬金術の作業に没頭している。
その甲斐もあってか、ようやく魔靴を造る事が出来た。
「・・・・・・やっぱり多少の違和感はあるな」
今日は魔靴の試運転という事で森の中に入り手頃なモンスターを探している。
外側は金属を使っているが中身は履きやすいように調節してるから問題な。
でもギミックの為に通常の靴のサイズよりも大きく造ってあるからそこの違和感がなぁ・・・・・・。
「問題ないように歩けていると思いますが」
「そこはしっかりと確認してるからな。ただぶかぶかって訳じゃないけど少しの重さといつもよりサイズの大きい靴ってのが少しな」
「でも攻撃の際には問題なく使えるんすよね」
「ああ。攻撃の時に不具合が起こったら・・・・・・それはマジで焦る」
攻撃のギミック的に射程が伸びるからそこが狂うとちょっとな。
『ラガス、こっちにモンスターが向かって来るよ』
「そうか。丁度良い、早速実験台になって貰おう」
さてさて・・・・・・最初の実験台はコボルトか。
「? 傷を負ってるみたいだな。まっ、関係ないけど、なっ!!!!」
何かから逃げる様に走るコボルトがこちらに気付き、必死の形相で襲い掛かって来た。
それを冷静に躱してコボルトの勢いをギミックを発動して勢いを止める。
「よっと・・・・・・うん。しっかりと機能してるな」
俺が足でコボルトの勢いを止めた部分は心臓の辺り。
そこには無数の穴が開いており俺が魔靴を離した瞬間、一気に血が噴き出した。
「お見事です」
「いやーーーーー、手負いとはいえコボルトに対して特に力を入れる事無く瞬殺とは流石っす」
『ブスッと良い感じに刺さった』
俺もこの結果に結構驚いてる。
ひとまずコボルト程度のモンスターの皮膚にはこいつが通じるって事が分かった。
それは確かな収穫だ。
だがコボルトがこちらに来た方向から数人に声と足音が聞こえる。
あぁ・・・・・・状況が何となくだけど解った。
65
お気に入りに追加
3,501
あなたにおすすめの小説

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています

『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

「宮廷魔術師の娘の癖に無能すぎる」と婚約破棄され親には出来損ないと言われたが、厄介払いと嫁に出された家はいいところだった
今川幸乃
ファンタジー
魔術の名門オールストン公爵家に生まれたレイラは、武門の名門と呼ばれたオーガスト公爵家の跡取りブランドと婚約させられた。
しかしレイラは魔法をうまく使うことも出来ず、ブランドに一方的に婚約破棄されてしまう。
それを聞いた宮廷魔術師の父はブランドではなくレイラに「出来損ないめ」と激怒し、まるで厄介払いのようにレイノルズ侯爵家という微妙な家に嫁に出されてしまう。夫のロルスは魔術には何の興味もなく、最初は仲も微妙だった。
一方ブランドはベラという魔法がうまい令嬢と婚約し、やはり婚約破棄して良かったと思うのだった。
しかしレイラが魔法を全然使えないのはオールストン家で毎日飲まされていた魔力増加薬が体質に合わず、魔力が暴走してしまうせいだった。
加えて毎日毎晩ずっと勉強や訓練をさせられて常に体調が悪かったことも原因だった。
レイノルズ家でのんびり過ごしていたレイラはやがて自分の真の力に気づいていく。

落ちこぼれ公爵令息の真実
三木谷夜宵
ファンタジー
ファレンハート公爵の次男セシルは、婚約者である王女ジェニエットから婚約破棄を言い渡される。その隣には兄であるブレイデンの姿があった。セシルは身に覚えのない容疑で断罪され、魔物が頻繁に現れるという辺境に送られてしまう。辺境の騎士団の下働きとして物資の輸送を担っていたセシルだったが、ある日拠点の一つが魔物に襲われ、多数の怪我人が出てしまう。物資が足らず、騎士たちの応急処置ができない状態に陥り、セシルは祈ることしかできなかった。しかし、そのとき奇跡が起きて──。
設定はわりとガバガバだけど、楽しんでもらえると嬉しいです。
投稿している他の作品との関連はありません。
カクヨムにも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる