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世話係

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「それじゃあ、大会には出場しないが観戦しに行くのは決定で良いんだな」

「はい。見ていおいて損は無いので」

そういった大会に出場する家って事は、その家にしかない技とか魔法を使う子息は息女がいるかもしれないんだから、いかないって選択肢は無い。

まぁ、それを見たからって俺が真似出来る訳では無いんだが、それでも知識として知っているだけでも違ってくる。
それにメリルにとっても良い情報が得られるかもしれないし・・・・・・って、そもそもメイドであるメリルは連れて行っても良いんだっけ?

「父様、メリルを連れて行っても良いですか?」

「ああ、勿論だ。現地には大会開催の一週間前に到着して各自調整を行う。だからアリクやクレアをサポートする人も必要だという事だ」

「なるほど・・・・・・・・・・・・あれ、でもアリクのメイドはいませんよね?」

あいつ基本的に避けられているからな・・・・・・顔は父さんの血が入ってるから悪くは無いし、初対面の人間にそこまで悪態をつく性格では無い筈だし。まぁ、クレア姉さんが過去の悪行? を家のメイドさんや執事の人に伝えちゃってる可能性はあるか。

「あいつには内の兵士の息子が世話係に就く。丁度年も同じだから学校に入学する時もそのまま執事、もしくは従者枠として入学するだろう」

「アリクの世話係ですか・・・・・・あいつ、プライドは高そうだから色々ろ苦労しそうですね、その息子さん」

「いや、確かにあいつはプライドが高いがそこまで無謀な事はしないだろう。お前の挑戦以外はな」

まぁ・・・・・・確かに今のアリクの実力で俺の挑むのは無謀も良いところだな。
丁度魔弾の改良型・・・・・・とまで大げさではないけど、良い感じの新技は完成しつつあるし。

本当に凡庸性の高いアビリティで感謝だ。

「レアードとセリスも連れて行くんですか?」

「いや、流石にそこまで大所帯で動くのは厳しいから二人は家で留守番だ」

「そうですか、それは母さんもですか?」

流石に二人が家を抜けるって事は・・・・・・。

「今回は母さんも付いてくるぞ」

「そうなんですか? 悪い事だとは思いませんが、家的には大丈夫なんですか?」

「一か月も家を空ける訳じゃないからな。それに俺達がいないからといって賊やモンスターにやられるほどあいつらは軟じゃない」

そりゃあ、元シルバーランクの父さんに鍛えられている兵士さん達だから並程度のモンスターに負けるとは思えない。
それに最近はお母さんが村の才能がある子供に魔法を教えており、将来魔法部隊が出来るかもしれないと隊長さんが機嫌良く言っていたっけ。

「そうですねぇ。確かに父様と母様が少し離れたぐらいでどうこうはなりませんね」

「そういうことだ。ところでラガス、もう一回聞いておくが本当に大会には出ないんだな」

「はい。今新し実験している技が実戦で使える様になれば大会に出る貴族の子息息女達と差が大きく広がります。技が完成すれば・・・・・・初速が大きく上がります。相手が超速反射、未来予測、反射等のアビリティを持っていない限り一撃で殆ど終わるかと。勿論、今の年齢だからこそ決まるものだと思いますが」

普通に使っても威力と速度は上がるし、身体強化のアビリティを使えば更に跳ね上がる。
傲慢や奢りなどでは無く、本当に速攻で決着が着く。

「その技がどういったものなのか凄く気になるんだが・・・・・・どんな技が教えてくれるか?」

「魔弾の進化版ってところです。いや、進化というのは言い過ぎですね。強化版と言ったところでしょうか。ただ、ある程度実戦経験を積み、実力がある人にとっては隙が多いと思われるかと」

「魔弾の強化版。しかし隙がある・・・・・・いや、でも・・・・・・ああ、なるほど。そっちは確かに隙がある様に思えるかもしれないな」

そっちって言葉が出るって事は多分解ったんだろうな。
確かにヒントは出したけど、解るの速過ぎないか?
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