冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai

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少年期[629]二度目の訪問

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「……この間ぶりだな」

「そうだな」

エボルサーペントの肉料理を食べて大満足し、眠気が襲ってきたので即座に寝た日の翌日……ある訪問者がゼルートが泊っている宿に訪れた。

「何の用だ、アルゼルガ」

訪れてきた人物は銀獅子の皇に所属するアタッカー、アルゼルガ。
面識はある。

だが、休日に予定を合わせて会う程の仲ではない。

「今日、時間は空いているか?」

「相手はいるけど……銀獅子の皇に所属するあんたが俺になんの用なんだよ」

銀獅子の皇とは昨日、クランに所属するボンボン貴族二人がアレナをナンパしたことが切っ掛けで、少々ごたごたが発生した。

そして平和的に……ではなく、半分ゼルートの膨大な魔力によるゴリ押しで解決した。

「あまりそう警戒しないで欲しい」

「無理だ。あんなボンボン糞野郎どもを抱えてるクランなんだから、そう簡単に信用出来る訳ないだろ」

ごたごたを解決した後、キッチリ貰う物は貰った。
だが、だからといって銀獅子の皇を信用に値する存在だと、即座に認識を変えることは出来ない。

「……その件に関しては悪かったと思っている。だが、今日は空いているんだな」

「一応な」

「そうか。それでは……報酬を払うのでうちにメンバーと模擬戦をして欲しい」

「…………はっ?」

思わずドスの利いた声が出てしまった。
威嚇するつもりは特に無かった……いや、一パーセントぐらいはあった。

アルゼルガの言葉に驚きはあったが、喧嘩腰になるつもりが無かったのは本当。

だが、無意識にそんな声が出てしまったので、食堂の空気が一気に重くなった。

「待て、どういう事だ?」

「言葉通りだ。うちのクランメンバーと模擬戦をして欲しい。付け加えるならば、ルーキー寄りのメンバーとだ」

「……色々と驚いてる。ただ、それはオーラスの奴が考えた案なのか?」

銀獅子の皇のクランリーダーであるオーラス。
昨日の一件で顔は合わせている。一応認識がある人物。

(信用出来るかどうかは置いといて、一応知り合いにあたる人物だ。そいつが提案したのなら……解らなくもない)

しかしオーラス自身の提案であっても、受けるかどうかはまだ決めていない。

「微妙に合っている」

「微妙合っているって……それってどういう意味だよ」

「うちのルーキーたちがお前に不満を抱いている」

「はっ!? そっちの奴らと面識あるのボンボン貴族の二人だけだぞ」

「そこからは少々話が漏れてな。うちのクランが一つのパーティーに嘗められていると誤認している」

アルゼルガは全く嘘を付いていない。
オーラスも同じく、ルーキーたちには話していない。

幹部連中には伝える必要があるので伝えたが、その幹部たちもペーペーたちには全く漏らしていない。

「危うく暴走しそうだったから、リーダーが折衷案を出した」

「……折衷案かどうか微妙なところだが、理由は分った」

正直、何故ルーキーたちがその様な感情を抱いたのか……大きな組織に所属していないゼルートにはいまいち理解出来ない。

(ただ、休日にピンポイントで来るか……今日中に全員ぶっ飛ばせば良いか)

タダ働きではなく、報酬が出るそういうことであれば受けても良いと思えた。

「報酬は幾らだ。中途半端な額じゃ受け取らないぞ」

「……金貨五十枚でどうだ」

かなりぶっ飛んだ額だ。
一日、ルーキー達の模擬戦に付き合うだけで金貨五十枚。

破格の報酬額。
だが、アルゼルガにもいくつかの選択肢があった。

(上限額じゃなければ、絶対に頷いてくれなさそうだな)

オーラスからは基本的に金貨二十枚。
少々イラついた状態であれば三十五枚。

中途半端な額じゃ受ける気が無いという態度が現れていれば、金貨五十枚までなら出せると伝えられていた。

(絶対に金貨五十枚じゃないと納得しない表情だ……特に問題はない)

クランの経営に関わっている立場ではないので、そこら辺の問題は全て丸投げしてしまう。

「へぇ~~~、随分と太っ腹だな」

「お前の実力を考えるなら、それが妥当だとリーダーが判断した」

「あいつか……まぁ、いいや。受けてやるよ。その依頼」

「そうか、それは助かった」

お世辞ではない。本気でルーキーたちの暴動を阻止出来てホッとしている。

「それで、ギルドの訓練場に行けば良いのか?」

「いや、うちのクランに来てくれ」

「……はっ?」

何を言っているのか、直ぐには理解出来なかった。
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