冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai

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少年期[619]少々長い間待ち……ようやく

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「ふぅーーー、皆よく食べるなぁ~~」

「ゼルート、戦闘前にそんな働いて良かったのか?」

「……まぁ、意外とモンスターと戦ってる時よりも疲れたかもしれないな」

料理を作るのは、戦闘とはまた違った疲労感があった。

普段からそこまでマジな料理を作らないので、思っていたよりも疲労感が溜まった。

「でも、あいつらにとっては今食べる料理が最後の晩餐になるかもしれないだろ。それなら、そこそこ美味しい飯を食べさせてやっても良いかなって思ってさ。まっ、等価交換しての話だけどな」

小声でそんな言葉をサラッと呟いた。

「ゼルート……あなたサラッと怖いこと言うわね」

ゼルートは周囲に聞こえない様に小声で呟いたつもりだが、獣人やエルフなどの聴覚に優れた種族の冒険者にはその呟きが聞こえていた。

一時は美味い料理に気が緩んでいたが、これから凶悪な力を持つモンスターと戦うという現実を思い出し、気が引き締まった。

だが……ゼルートが作った料理を食べてから妙に力が湧いてきている様な気がした。

しかしそれは錯覚ではなく、料理のスキルを有しているゼルートの手料理を食べると、ほんの少しだがステータスが向上する。

「……ねぇ、ゼルートの料理って食べると少し身体能力が上がるわよね」

「ちょっとだけな。別に俺の料理スキルはレベルそんなに高くないから、大した効果は得られないぞ」

「そうかもしれないけど、その微力な力が前のパーティーたちがエボルサーペントを倒す後押しになるかもしれないわよ」

「……別にそれは良いじゃねぇか。無事に勝って地上に戻るまでが冒険だろ」

何故ルウナが自分たちの前で順番を待っている冒険者達が負けるのを望んでいるのか解らない。
そう言いたげな表情になるが、ゼルートは感じんなことを忘れていた。

「ゼルート……エボルサーペントの能力を忘れたの? 激戦を超えるたびに急速的に強くなるのよ」

「……あっ」

「思い出したみたいね」

そう、激戦を超える……つまり、エボルサーペントがボス部屋の中に入ってきた冒険者を倒さなければならない。

(……やべ~~、気付くの遅。そりゃそうだよな……少しでも強くなったら、エボルサーペントが倒される確率が高くなる……いやいや、それを嘆くのは良くない。確かに強くなったエボルサーペントと戦い。そして素材と魔石が欲しい)

その気持ちは残っているが、だからといって目の前の冒険者達の死を願うのは不謹慎というものだろう。

「……まぁ、ちょっと強くなったと思って勘違いしてやられる場合もあるだろ……強化薬になったのか、それとも麻薬になったのか……それを決めるのはあいつら次第だろ」

今回のボス戦で目の前の冒険者達が死んだとしても、ゼルート達には全く責任はない。

(エボルサーペントが相手だろ……実際に戦ったことはないけど、体が大きいって本には書いてあったし……ある程度速かったら、いくら的が大きくても簡単に攻撃を当たられない。というか、まず雷の魔力や魔法を使えるっていう点が厄介過ぎる)

濃密な魔力を纏える。もしくは同じ雷属性を纏うことが出来る。
他にもマジックアイテムで対策することも出来るが、雷とは非常に厄介な攻撃なのだ。

全く対策していなければ、速攻で痺れさせられ……バクっと丸呑みされてしまう。

(蛇系の魔物だから咬みつきと尻尾を振りますような攻撃は絶対にしてくるだろ……いや、雷の魔力を操れるんだから斬撃や弾丸とかを飛ばせても不思議じゃないよな。後は口から雷のビームは出るだろうし……目からビームは流石に出ないか)

ゼルート達の番になるまで、まだまだ時間はある。
他のパーティーの心配をしても仕方ないので、仲間とリバーシで遊びながらエボルサーペントはどんな魔物なのかを考え続けた。

そしたらゼルートの感覚的にはあっという間に時間が経ち、六時間後にはゼルート達の番が回ってきた。

その時にはゼルート達の後ろにも数組のパーティーが待機していた。

ゼルート達の腹は膨れているので、彼らはゼルートの美味い料理を等価交換することが出来ず、ダンジョンの中の料理にしてはまぁまぁ美味い物しか食べられなかった。

六人の前にいた冒険者達の幸運を知れば、涙を流しながら悔しがる者もいるだろう。

「……よし、そろそろ俺達の番だな」

ボス部屋の中の戦いが終わったと解り、軽く準備運動を始めた。
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