冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai

文字の大きさ
451 / 1,083
連載

少年期[607]報酬によっては

しおりを挟む
少々波乱が起きた休日を乗り越え、再びゼルート達はダンジョンへと潜り始めた。

四十一階層からスタートすると、階層は石板が敷き詰められている階層へと変化した。

「……洞窟じゃなくて遺跡、に近い感じか?」

実際に遺跡を見たことがないゼルートはその感覚が合っているのか解らないが、今までとは何となく違う……直感的にそう思えた。

「そうね、遺跡タイプの階層で合っていると思うわ。違う雰囲気の遺跡タイプもあるけどね」

「そうなのか? てか、ギルドから買い取った地図を見ればそこら辺は分かるよな。どれどれ……本当だ。四十一階層から五十階層は遺跡タイプ……それに五十階層から六十階層も遺跡タイプみたいだな。でも、作りが違うみたいだ」

「そこまで造りが変わる訳ではないのよ。そうねぇ……神殿みたいな雰囲気に変わる、そんな感じね」

「神殿みたいな……それはそれで面白そうだな。それで、ようやく四十階層までやってきた訳だが……ここからはスピードを落として進むか?」

四十一階層からは遭遇するモンスターは全て並の強さではなくなる。
攻略をメインに進むならば、魔物との遭遇は避けるべきなのだが、その並ではない強さがゼルート達にあう。

「私としてはそれが好ましいな。しかし一回目の攻略は聖魔石と鉱石、そして雷系の魔物の素材が必要なのだろう。それを考えると一日で一階層、もしくは二階層を攻略するペースの方が良いかもしれないな」

ルウナとしては魔物との戦いにしか基本的に興味が無いが、ホーリーパレスまでやって来た目的は聖剣を造る為に必要な素材集め。

なので依頼を受けた冒険者としては正しい対応といえる。

「それぐらいのペースが丁度良いかもな」

簡単そうに言う二人だが、よっぽど熟練のパーティーでなければゼルート達の様に余裕の状態で階層を降りていくことは出来ない。

魔物と遭遇すれば武器や魔力、スタミナに道具を消費する。
あまり消費せずに倒せる魔物もいるが、ここからは倒すのが面倒に感じる強さを持つ個体が増える。

それに対してゼルート達の場合、ゼルートとゲイル、ルウナやラルの肉体派は大してスタミナを消費せずに己の五体で魔物を討伐出来る。

そしてラームも中々桁外れな強さを持っており、体から生み出す無数の触手を動かすことに疲れを感じない。
その触手の貫通力が中々バカにならないという事もあり、相手からすれば非常に厄介な従魔と認識される。

罠の感知に関してもゼルートとルウナが中心となって避けていく。
結果的にゼルート達が危機的状況になることは殆ど無く、いつも通り階層を降りることができる。

「普通は一階層を下るのに二日か三日掛かるのだけどね」

「そうなのか? でも、俺達はだいたいこんな感じで降りてきたじゃん」

「それはそうだけど……まぁ、今更よね」

六十階層をクリアしたという情報が洩れれば、必然的にゼルート達に対しての依頼が発生する。
ゼルート達がこの街にやってきた時期はギルドも把握しており、六十階層をクリアした時間の間を考えれば、圧倒的な速度で攻略したという事実がバレる。

(そうなればダンジョンの中で入手できる素材を欲している人達から依頼がたくさん来ると思うのだけど……ゼルートはどうする気なのかしら)

ギルド依頼は面白そうな依頼が受ける。
それ以外の場合は、ある一定の期間に数回受けるというスタンスで活動している。

なので、ギルドから……もしくは指名依頼を受けたとしても、それらを全てゼルートが受けるとは限らない。
ホーリーパレスで依頼に必要な素材を集めれば、アレナ以外は階層の更新に興味津々なのだ。

(素材集めが一旦終われば、直ぐに達成出来そうな依頼を数個ほど受けて後は期日に間に合う日程まで階層の更新に夢中……移動しなければならない日程になれば、直ぐに街から離れる……そうなれば自然と恨みを買うかしら?)

アレナの考えている通り、素材集めが終われば移動する日まで階層の更新に集中すると決めているゼルート達。
ただ、そんなゼルートも依頼の報酬次第では、指名依頼を受ける可能性はある。

「そんじゃ、攻略再開だ」
しおりを挟む
感想 685

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。