冒険がしたい創造スキル持ちの転生者

Gai

文字の大きさ
289 / 1,083
連載

少年期[449]さっさと答えろよ

しおりを挟む
声を出してしまっては不意打ちの意味が無い。
基本中の基本なのだが、そんな事も忘れて全力投球してしまった。

やってしまってから「しまった!!」と思ったが得すでに遅し。
ゼルートから離れた場所に留まっている一団に微かにだが声を聴かれてしまった。

だが……正直そんな事は全く問題では無かった。
ラームが一団の元へ飛んでいく速度に反応出来た者は殆どおらず、体を堅い球体から無数の針状に伸ばし、正体を隠すようにフード付きのローブを着た集団をめった刺しにする。

しかしラームの移動速度に対応出来た者もいた。
一団を護衛する者であり、背に持っていた大楯でラームの攻撃を防ぐのに成功。

「やるじゃん。でもホッとするのは速いんじゃないの?」

疾風迅雷を発動し、ほんの一瞬で距離を詰められ、顎の先端に軽く一撃を決められたことで脳震盪を起こして沈められてしまう。

『体に痺れ毒を注入しといたから多分動けない筈だよ』

「……そうみたいだな。どうやら状態異常に対抗する為のマジックアイテムはどうやら身に着けていない様だ」

個々で状態異常に対するスキルは習得しているが、ラームが針の中に仕込んだ麻痺毒には完全に抵抗出来なかった。

「さてと、お前達には選択肢をやる。俺が今から質問する内容に素直に答えるか、答えずに無言を貫き通して地獄を見るか。どちらかを選ぶのかはお前達の自由だ」

まず初めに主人の名を訊くが、誰も応えようとはしなかった。

「さっさと答えればいいのに馬鹿だなぁ~」

ラームの触手が一人の体に突き刺さり、死なない程度に電流が流れる。

「あががががががっ!!!!????」

「こんな感じになるんだけど……まだ誰も答えない? なら仕方ないね」

更に拷問は続いていくが誰一人として雇い主を答えようとしない。

(めんどくさいなぁ。別に回復魔法を使えるから死んでしまう心配は無いんだが、そもそも拷問は得意じゃないんだよ。さっさと吐いてくれればこっちとしても楽なんだが……しょうがない。あれを使うか)

これを使えば素直に吐いてくれるだろうと思い、ゼルートはヘルナイトメアを発動し、一団全員に幻覚と幻痛が与えられる。

ヘルナイトメアを発動してから十秒も経たずに発狂する者が現れ、三十秒後には全員が悲鳴を上げて発狂。
そして彼らが見ている夢をいじると、素直に雇い主の名前を吐いてくれた。

「なるほど。その人がダンジョンの存在を隠して今まで私腹を肥やしてきた人なんだな」

「そう、です。ここ数年、もの間……ダンジョンの存在、を隠して、来ました」

一団の中でリーダー的存在である者は知っている内容を全て話し終える。
ラームとゼルートから喰らった拷問の影響で意識が朦朧としながらも知っている事をなんとか話し終え、男は今後自分達がどうなるのかだけを考える。

「……嘘じゃないみたいだな。さて、そいつからの命令だとしても、お前らがやったことは十分に犯罪に繋がる行為だろう。だが、今回だけだ」

ゼルートは元から一団を殺すつもりは全く無い。
何故なら自信を倒さなければという意思は見えても、殺意は感じなかったからだ。

(根は悪い人達じゃない筈だ。雇い主に言われたから渋々ってところだろう。一度評判が悪くなれば再就職先も中々見つからなくなる)

ゼルートはポーションを一団の人数分地面に置く。

「あんたらの強さだったら冒険者として真っ当に生きられるだろう。まっ、別に冒険者になれって強制する訳じゃないけどな」

言いたい事を言い終えたゼルートはさっさと眠りたいのでダッシュで街へと戻る。

『ゼルート、あの人達を証言者? として利用すれば簡単に事が上手く運ぶんじゃないの?』

「この世界の権力ってのは、そう甘くは無いんだよ。一番簡単に元を消すには・・・・・・殺すのが一番手っ取り早い」

ゼルートの中で今回の大事件を引き起こした張本人を殺す事は決定しており、どうやって殺すかは考え始めていた。
しおりを挟む
感想 685

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。