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連載
少年期[348]自殺行為でしかない
しおりを挟む「そういえばゼルートに兄がいるんだったな」
「ああ。上には兄と姉が一人づついるぞ」
「へぇーーーー、ゼルートの兄貴と姉貴なぁ・・・・・・やっぱりゼルートに似て強いのか?」
骨付き肉に噛り付きながらして来たデックの質問にゼルートは即答した。
「強いぞ。というか、二人共理解する速度が圧倒的に早かった。教えた事を自分なりに昇華していってるし。二人共今学生だけど、冒険者になって数年ぐらいの人よりは普通に強い筈だ」
「それは凄いな。性格もゼルートと似て少しやんちゃなのか?」
「いいや、兄さんはメガネをかけて見た目も中身も基本的にクールだ。勿論普通に接する相手には優しいけどな。姉さんも少し男勝りっぽいところがあるかもしれないけど、学校ではしっかりと貴族の令嬢をしてるみたいだ」
手紙で近況を報告してくれる兄と姉の話が本当ならば二人は今のところ大きな面倒事に絡まれたりなどはしておらず、そこに関してゼルートは非常にホッとしていた。
「でも・・・・・・根っこの部分は結構似てると思うけどな」
「面倒事を起こすところか?」
「ストレートに言いますねボウドさん。まぁ、そうとも言えなくないですね。ボウドさんは俺が過去に起こしたそこそこ大きな出来事を知ってますか?」
「いや、学長から貴族であってもまったく容赦せずに叩き潰す人物だって聞いてるぐらいだ。もしかして過去に貴族をボコボコにしたことがあるのか?」
学園長から聞かされた内容にボウド達は殆ど信じられなかった。
位の低い貴族の子息が自身より位の高い貴族の子息をフルボッコにして、大勢の前で恥をかかせるような終わらせ方をする。
そして冒険者になってからも貴族を相手に一歩も引かない態度を取る等・・・・・・ボウド達からすれば自殺行為以外のなんでもなかった。
「容赦なく叩き潰す・・・・・・過程はしっかりとありますけど、結果は合ってますよ」
「・・・・・・ま、マジでか。ってお前と根っこの部分が似てるってそのクールな兄貴と少し男勝りな姉貴も同じような事をしたって事か!?」
「結果は俺の方が過激だったらしいですけど、大体は一緒だったみたいですよ。その現場を見ていた父さんが夕食の席で自慢げに語っていました」
ゼルートも含めて同年代の貴族をボコボコにした理由は同じで家族を馬鹿にされたから。
そこを見れば外見や性格が違っても根っこは同じだと言えるだろう。
「それから嫌がらせとか無かったの? 人の貴族は嫉妬深いって良く聞くけれど」
「国の王様が出席するパーティーでの出来事だったので中々行動を起こそうと思えなかったんじゃないですか? 貴族の中には悪い意味で貴族らしい者が多いと思いますけど、中にはしっかりとした良い意味での貴族はいます。それに王様は中々話が分かる人でしたからね」
「・・・・・・もしかしてゼルートは国王と話した事があるのか」
表情こそあまり変わっていないが、フォークを持つでがぶるぶると震えて驚いてるのが一目で解る程ソンは動揺していた。
他のメンバーも同じく、全員殆ど食事の手を止めてゼルートの方を見ていた。
「俺の場合は一対三の変則試合で試合が始まる前に色々と決め事があったんだ。それの確認的な話に俺と父さんも出席してほんの少しだけ話したんだ」
「・・・・・・ふぅーーーーー。君が取り合えず怖いもの知らずで意外なコネクションを持っているのは解ったよ」
「いや、意外どころな話じゃないだろ。冒険者として暮らしていくなら良い方は失礼かもしれないが、多少なりとも面倒事に関してはジョーカーになる手札だな。案外まだまだそういうのを持ってるんじゃないのか?」
「ゼルート君ならあり得そうだ。自分達を驚かせてくれそうな繋がりがね」
(そんな酒の肴になりそうな話題を期待されても困るんだけどなぁ・・・・・・セフィーレさんの事は基本的に話すのはNGだろ。それを除けば別に特別な繋がりとかない気が・・・・・・・・・・・・あっ、あの人との繋がりはもしかしたら冒険者にとってはかなり有難いものなのか?)
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