226 / 246
第226話 神隠し
しおりを挟む
「おいおい、もしかして俺らのってことは……イシュドたちも依頼を受けてたのか?」
「おぅ。つっても、俺は基本的にサポートがメインだったけどな」
イシュドの周りから、いつものメンバーがいなくなると、絶対に面倒事が起こる……という訳ではないが、それを懸念していたバイロンがガルフたちには内緒でイシュドたちに依頼を受けてみないかと提案していた。
「俺らもお前らと同じく結果としてBランクモンスターの討伐……アラクネの討伐に向かったんだよ」
当然の事ながら、イシュド一人で依頼を受けたのではなく、ミシェラやフレアたちと共に……計五人で依頼を受けた。
教師の一部は、他国の王族であるフレアがBランクモンスターが関わっている可能性が高い依頼に参加するのは如何なものかと口にするもがいた。
実際、その考えは何も間違ってはいない。
本来であればフレアに万が一のことがあれば、国際問題に発展する可能性が非常に高い。
しかし……今回のフレアの留学に関して、バトレア王国としてはあまり受け入れたくなかった。
何故なら目的が見え見えであり、関わろうとしている人物が本気で怒りを爆発させた場合、自国他国関係無しに不利益を被るのが目に見えている。
元々イシュドと親交を深める為に留学しに来た。
であれば、こういった依頼を受けて共に討伐へ向かうことも、親交の一環となる。
無理を押し通そうとしてきたのは向こうなのだから、そこまで気にする必要はない。
といった感じでバイロンが進言したことで、保守的な考えを持つ教師たちも一応納得した。
「アラクネ…………女郎蜘蛛のことでしょうか?」
「そうそう、その認識で合ってるぜ、イブキ」
アラクネと聞いて首を傾げるイブキと、女郎蜘蛛という単語を聞いて首を傾げるガルフたち。
(この人は……本当に大和について深く知ってるのですね)
話は戻り、ガルフは元々受けた依頼が討伐系の依頼ではなく、調査系の依頼であることを伝えた。
「神隠し、ねぇ。偶にチラッと噂で聞くけど、アラクネが関わってたってことは、保存食にされてたってことか」
「そんな感じだったな。ぶっちゃけ蜘蛛系のモンスターはあんまり好きじゃねぇんだけど、あの光景はまぁまぁ薄気味悪かったな」
「「「「っ!!!!!」」」」
ミシェラたち四人は当時の光景を思い出し、顔色が悪くなる……奥歯を噛みしめるなど、表情はバラけているが、その様子からフィリップたちも何となく想像が出来た。
「イシュドも、その……アラクネに、人間たちが保存食にされている光景は、初めて見たの?」
「おぅ、そうだな。俺は………………一回だけ戦り合ったことがあったか? でも、そん時はアラクネが同行する前にぶつかったから、そんな光景は見たことがなかったんだよ」
レグラ家に仕える戦闘職の者たちも同じく、基本的にアラクネがせこせこと拠点を確保し、保存食を手に入れようとする間に狩られてしまう。
冒険者たちの中にはアラクネの恐ろしさを十分理解している者もおり、リスクを背負っても絶対に殺そうとする。
そのため、本当にイシュドは人間が保存食にされている光景を見たことがなかった。
「……なんか、流石イシュドって感じだな」
「んだよ。いきなり褒めてもなんも出ねぇぞ。つっても、さっき言った通り、俺は基本的にサポートしかしてなかったけどな」
「そりゃあれだろ。あんまり戦り合いたい相手じゃねぇからだろ」
「あっはっは!!!! まぁな」
まぁな、ではない。
超主戦力のくせにメインアタッカーとして戦わないとはどういうことか……と、普段のミシェラであれば思いっきりツッコんでいる。
しかし、アラクネとの戦闘時……それはミシェラにとって、寧ろ好都合であった。
「それじゃあ、ミシェラたちがメインで戦ったんだね」
「いつになく気合入ってたからな。俺はとりま糸にぐるぐる巻きにされてた村人とかを先に救出してた」
ミシェラたちは、ガルフの様にほぼ真っ白な状態からザ・レグラ家の考えをぶち込まれてはいない。
人質は、生きているからこそ人質としての意味を成す。
その考え自体は理解出来るものの、だからといって人質の存在を無視して攻められるかは別問題。
「重要なことだね。それで、ミシェラたちはどの様に戦っていたんだい?」
「……前衛三人、後衛一人の基本的にフルアタッカーですわ」
「な、なるほど」
「言っておきますけど、それしかフォーメーションがないのですのよ!!」
これまでそういったフォーメーションで戦ってきてはいたが、それでも頭悪いフォーメーションというイメージが強く、その考え自体は間違っていない。
フレアは後衛確定であり、得意魔法は攻撃がメインであるため、結局後衛アタッカーとなる。
そして四人の中で唯一タンクとして動けそうなヘレナは……アラクネが糸という拘束に優れた武器を使う状況から、ただの防御よりも攻撃が最大の防御になるため、結局全員がアタッカーとして動くという戦法しか取れなかった。
「いやぁ~~、結構爆笑だったな!!」
サクッと囚われていた者たちを救出した後、イシュドはのんびりと四人とアラクネの戦いを観戦していた。
「あなたねぇ……少し、性格が悪過ぎるんじゃなくて」
「んなもん、今更な話だろ」
アラクネ戦……鬼竜・尖やミノタウロスの様な身体能力に優れたパワータイプという訳ではなく、洞窟という戦場を自由自在に動き回り、糸という拘束武器を使うトリッキータイプに最初は苦戦を強いられた四人。
模擬戦の際、イシュドは偶に細剣や双剣、細剣の二刀流などの技術がメインの戦い方をすることもあるが……技術力があるから厄介といった次元ではない。
三次元の戦いを強制されることもあり、中々四人の攻撃が当たらない時間が続くも……そこでミシェラが泥臭くも飛び込んで斬撃をお見舞いし、アラクネの脚にダメージを与え始めた。
その結果、その泥臭さが伝播し、泥臭くとも勝利を掴み取るというスタンスでアラクネの起動力を削り、最後はヘレナのウォールブレイカーによって仕留められた。
「ってな感じだったな~~。いやぁ~~~~、最高に泥臭くて良い戦いだったぜ」
イシュドにとって、寧ろ好物な戦いである。
ただ、ミシェラがクリスティールの様な華麗な戦いぶりで敵を仕留めるのを目標にしていることを知っているため、イシュドにとって好物でありながら良い意味で爆笑してしまう一戦となった。
「おぅ。つっても、俺は基本的にサポートがメインだったけどな」
イシュドの周りから、いつものメンバーがいなくなると、絶対に面倒事が起こる……という訳ではないが、それを懸念していたバイロンがガルフたちには内緒でイシュドたちに依頼を受けてみないかと提案していた。
「俺らもお前らと同じく結果としてBランクモンスターの討伐……アラクネの討伐に向かったんだよ」
当然の事ながら、イシュド一人で依頼を受けたのではなく、ミシェラやフレアたちと共に……計五人で依頼を受けた。
教師の一部は、他国の王族であるフレアがBランクモンスターが関わっている可能性が高い依頼に参加するのは如何なものかと口にするもがいた。
実際、その考えは何も間違ってはいない。
本来であればフレアに万が一のことがあれば、国際問題に発展する可能性が非常に高い。
しかし……今回のフレアの留学に関して、バトレア王国としてはあまり受け入れたくなかった。
何故なら目的が見え見えであり、関わろうとしている人物が本気で怒りを爆発させた場合、自国他国関係無しに不利益を被るのが目に見えている。
元々イシュドと親交を深める為に留学しに来た。
であれば、こういった依頼を受けて共に討伐へ向かうことも、親交の一環となる。
無理を押し通そうとしてきたのは向こうなのだから、そこまで気にする必要はない。
といった感じでバイロンが進言したことで、保守的な考えを持つ教師たちも一応納得した。
「アラクネ…………女郎蜘蛛のことでしょうか?」
「そうそう、その認識で合ってるぜ、イブキ」
アラクネと聞いて首を傾げるイブキと、女郎蜘蛛という単語を聞いて首を傾げるガルフたち。
(この人は……本当に大和について深く知ってるのですね)
話は戻り、ガルフは元々受けた依頼が討伐系の依頼ではなく、調査系の依頼であることを伝えた。
「神隠し、ねぇ。偶にチラッと噂で聞くけど、アラクネが関わってたってことは、保存食にされてたってことか」
「そんな感じだったな。ぶっちゃけ蜘蛛系のモンスターはあんまり好きじゃねぇんだけど、あの光景はまぁまぁ薄気味悪かったな」
「「「「っ!!!!!」」」」
ミシェラたち四人は当時の光景を思い出し、顔色が悪くなる……奥歯を噛みしめるなど、表情はバラけているが、その様子からフィリップたちも何となく想像が出来た。
「イシュドも、その……アラクネに、人間たちが保存食にされている光景は、初めて見たの?」
「おぅ、そうだな。俺は………………一回だけ戦り合ったことがあったか? でも、そん時はアラクネが同行する前にぶつかったから、そんな光景は見たことがなかったんだよ」
レグラ家に仕える戦闘職の者たちも同じく、基本的にアラクネがせこせこと拠点を確保し、保存食を手に入れようとする間に狩られてしまう。
冒険者たちの中にはアラクネの恐ろしさを十分理解している者もおり、リスクを背負っても絶対に殺そうとする。
そのため、本当にイシュドは人間が保存食にされている光景を見たことがなかった。
「……なんか、流石イシュドって感じだな」
「んだよ。いきなり褒めてもなんも出ねぇぞ。つっても、さっき言った通り、俺は基本的にサポートしかしてなかったけどな」
「そりゃあれだろ。あんまり戦り合いたい相手じゃねぇからだろ」
「あっはっは!!!! まぁな」
まぁな、ではない。
超主戦力のくせにメインアタッカーとして戦わないとはどういうことか……と、普段のミシェラであれば思いっきりツッコんでいる。
しかし、アラクネとの戦闘時……それはミシェラにとって、寧ろ好都合であった。
「それじゃあ、ミシェラたちがメインで戦ったんだね」
「いつになく気合入ってたからな。俺はとりま糸にぐるぐる巻きにされてた村人とかを先に救出してた」
ミシェラたちは、ガルフの様にほぼ真っ白な状態からザ・レグラ家の考えをぶち込まれてはいない。
人質は、生きているからこそ人質としての意味を成す。
その考え自体は理解出来るものの、だからといって人質の存在を無視して攻められるかは別問題。
「重要なことだね。それで、ミシェラたちはどの様に戦っていたんだい?」
「……前衛三人、後衛一人の基本的にフルアタッカーですわ」
「な、なるほど」
「言っておきますけど、それしかフォーメーションがないのですのよ!!」
これまでそういったフォーメーションで戦ってきてはいたが、それでも頭悪いフォーメーションというイメージが強く、その考え自体は間違っていない。
フレアは後衛確定であり、得意魔法は攻撃がメインであるため、結局後衛アタッカーとなる。
そして四人の中で唯一タンクとして動けそうなヘレナは……アラクネが糸という拘束に優れた武器を使う状況から、ただの防御よりも攻撃が最大の防御になるため、結局全員がアタッカーとして動くという戦法しか取れなかった。
「いやぁ~~、結構爆笑だったな!!」
サクッと囚われていた者たちを救出した後、イシュドはのんびりと四人とアラクネの戦いを観戦していた。
「あなたねぇ……少し、性格が悪過ぎるんじゃなくて」
「んなもん、今更な話だろ」
アラクネ戦……鬼竜・尖やミノタウロスの様な身体能力に優れたパワータイプという訳ではなく、洞窟という戦場を自由自在に動き回り、糸という拘束武器を使うトリッキータイプに最初は苦戦を強いられた四人。
模擬戦の際、イシュドは偶に細剣や双剣、細剣の二刀流などの技術がメインの戦い方をすることもあるが……技術力があるから厄介といった次元ではない。
三次元の戦いを強制されることもあり、中々四人の攻撃が当たらない時間が続くも……そこでミシェラが泥臭くも飛び込んで斬撃をお見舞いし、アラクネの脚にダメージを与え始めた。
その結果、その泥臭さが伝播し、泥臭くとも勝利を掴み取るというスタンスでアラクネの起動力を削り、最後はヘレナのウォールブレイカーによって仕留められた。
「ってな感じだったな~~。いやぁ~~~~、最高に泥臭くて良い戦いだったぜ」
イシュドにとって、寧ろ好物な戦いである。
ただ、ミシェラがクリスティールの様な華麗な戦いぶりで敵を仕留めるのを目標にしていることを知っているため、イシュドにとって好物でありながら良い意味で爆笑してしまう一戦となった。
177
お気に入りに追加
1,780
あなたにおすすめの小説
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
よくある父親の再婚で意地悪な義母と義妹が来たけどヒロインが○○○だったら………
naturalsoft
恋愛
なろうの方で日間異世界恋愛ランキング1位!ありがとうございます!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
最近よくある、父親が再婚して出来た義母と義妹が、前妻の娘であるヒロインをイジメて追い出してしまう話………
でも、【権力】って婿養子の父親より前妻の娘である私が持ってのは知ってます?家を継ぐのも、死んだお母様の直系の血筋である【私】なのですよ?
まったく、どうして多くの小説ではバカ正直にイジメられるのかしら?
少女はパタンッと本を閉じる。
そして悪巧みしていそうな笑みを浮かべて──
アタイはそんな無様な事にはならねぇけどな!
くははははっ!!!
静かな部屋の中で、少女の笑い声がこだまするのだった。
婚約破棄にも寝過ごした
シアノ
恋愛
悪役令嬢なんて面倒くさい。
とにかくひたすら寝ていたい。
三度の飯より睡眠が好きな私、エルミーヌ・バタンテールはある朝不意に、この世界が前世にあったドキラブ夢なんちゃらという乙女ゲームによく似ているなーと気が付いたのだった。
そして私は、悪役令嬢と呼ばれるライバルポジションで、最終的に断罪されて塔に幽閉されて一生を送ることになるらしい。
それって──最高じゃない?
ひたすら寝て過ごすためなら努力も惜しまない!まずは寝るけど!おやすみなさい!
10/25 続きました。3はライオール視点、4はエルミーヌ視点です。
これで完結となります。ありがとうございました!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
豪華地下室チートで異世界救済!〜僕の地下室がみんなの憩いの場になるまで〜
自来也
ファンタジー
カクヨム、なろうで150万PV達成!
理想の家の完成を目前に異世界に転移してしまったごく普通のサラリーマンの翔(しょう)。転移先で手にしたスキルは、なんと「地下室作成」!? 戦闘スキルでも、魔法の才能でもないただの「地下室作り」
これが翔の望んだ力だった。
スキルが成長するにつれて移動可能、豪華な浴室、ナイトプール、釣り堀、ゴーカート、ゲーセンなどなどあらゆる物の配置が可能に!?
ある時は瀕死の冒険者を助け、ある時は獣人を招待し、翔の理想の地下室はいつのまにか隠れた憩いの場になっていく。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しております。
婚約破棄されたので王子様を憎むけど息子が可愛すぎて何がいけない?
tartan321
恋愛
「君との婚約を破棄する!!!!」
「ええ、どうぞ。そのかわり、私の大切な子供は引き取りますので……」
子供を溺愛する母親令嬢の物語です。明日に完結します。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる