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第122話 揺さぶられない
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「「…………」」
(こんのクソったれが…………マジでふざけんなよ)
予想外の来客が訪れたその日……イシュドの目の前には、とある人物が二人座っていた。
その人物とは……激闘祭の準々決勝でガルフが闘気を会得する切っ掛けとなった相手、ディムナ・カイス。
そしてもう一人は、決勝戦でフィリップと優勝を奪い合った同級生……アドレアス・バトレア。
そう……この国の第五王子である。
今朝、朝食を食べ終えて先日の実戦訓練の反省をしながら試合を行っていこう、そんな事を考えていた時……イシュドは父親であるアルバに呼び出された。
お前に客が来ている、と。
その客が、何も事前に連絡せず、初めてレグラ家に訪れたディムナとアドレアスだった。
「お前らなぁ………………事前に連絡もなしに、うちに来るってのはどういう了見だ」
侯爵家の人間、王族である人物に対してお前ら、と口にしたイシュドに後ろで控えている護衛の騎士や魔術師である者たちは「無礼者!!!! 切り捨てられたいのか!!!!!」といった言葉を発することはなく、やや申し訳なさそうな表情をしていた。
事前連絡も無しに、他家に窺うとはどういう了見なのか……まさしく、その通りである。
「いやぁ~~、事前に連絡したらイシュド君に断られそうだと思ってさ」
「……同意見だ」
ニコニコと笑顔で答えるアドレアスと、無表情で淡々と答えるディムナ。
(ぶん殴って良いか、ぶん殴っても良いか?)
チラッと……イシュド的に、王族を除けば立場的にトップだと思っているクリスティールに視線を投げた。
(止めてください。正式な場ではともかく、この場では止めてください)
(……はいよ)
アイコンタクトで会話を終え……大きなため息を吐きながら、両腕をソファーに掛ける。
とても侯爵家の令息と王子に対する態度ではないが、この場にそれを咎める者は誰もいない。
「そもそもだ、お前らどうやってここまで来やがった。まさか、馬鹿正直に来た訳じゃねぇだろうな」
イシュドは学園から実家まで、友人たちはマジックアイテムである空飛ぶ絨毯に乗せてここまで帰って来た。
その為、住民たちはイシュドが学園でできた友人を実家に連れてきたという事は分かっても、どの貴族の家の子を連れてきたまでは解らない。
故に今のところ面倒な問題には発展してないが……侯爵家と王族の馬車が来たとなれば、それだけで後々厄介な問題に発展してもおかしくない。
「はっはっは、安心してほしい。ちゃんとそこら辺はカモフラージュして、王家の者だとバレないように移動してきたよ」
「同じく」
「あっそ……」
いや、だからなんなんだよ、という話ではある。
最低限のラインはクリアしているが、イシュドからすればそんな事関係無いといえば関係無い。
さっさと実家に帰れクソ坊ちゃん共!!!!!! と叫び散らしたいが、一応……一応目の前には王族と、その護衛連中がいるため、一応控えた。
「んで、うちの実家になんの用だ?」
「君の強さに触れたいと思ってね」
「……離されてはならないと、思ってな」
アドレアスはイシュドに、ディムナは……準々決勝で戦った相手、ガルフに意識を向けていた。
勿論、ディムナからすればイシュドも意識すべき相手ではあるが、今現在最も意識している相手は……同世代で決勝戦まで勝ち上がったアドレアスとフィリップの二人ではなく、準々決勝で戦ったガルフだった。
「ほ~~~~~ん。つってもなぁ~~~~……別によぉ、俺はお前らのダチって訳じゃねぇだろ」
全くもってその通りである。
アドレアスはイシュドと仲良くしたいとは思っているが、当のイシュドはこれっぽっちも、一ミリもそんな気持ちはない。
そしてディムナとは……ほぼ初対面に近い。
イシュドから見て、基本的に人を見下している節があり、そしてちょっと良く解らんという印象が強い。
「はは、手厳しいね。でも、それは理解してるつもりだよ」
「俺もだ」
二人が合図すると、護衛の騎士たちがそれぞれ大量の硬貨が入った袋をテーブルの上に置いた。
「まだ、ミシェラが君と対立? していた頃、自分を打ち負かした君に対して一緒に訓練をしたい……そう申し出た時、君は金銭を要求したと聞いている」
(そんな事もあったなぁ~~。つか、そんな情報、どっから仕入れてんだが……いや、この王子様はまだ同じ学園の同級生だから、知っててもおかしくないが、この冷徹君はダスティンパイセンと同じで他学園の奴だろ)
ディムナはダスティンと同じサンバル学園の生徒であるため、アドレアス以上にその情報を得られにくい筈だが……表情から察するに、その情報を知った上で大量の硬貨を用意したことが窺える。
「どうかな。それなりの金額を用意したつもりなんだけど」
当時、イシュドは笑いながらミシェラに頼む相手は俺じゃないだろ、と告げた。
二人も個人的な懐にある金だけでは足りないと思い、父親である当主……国王に頭を下げた。
(…………用意し過ぎだろ、バカちんが)
イシュドがミシェラに請求した金額は、高級料理店で大量に呑み食い出来るだけの額。
それだけでも十分な金額になるのだが、二人が親に頼んで用意した金額は……それを五回ほど繰り返せるである額であった。
(……チッ!!! ちゃんとここまで用意してんのは、多少はやるじゃねぇかとは思うけどよぉ……あんま金さえ用意すれば、うちに転がり込めると思われるのもなぁ……)
イシュドにとってガルフ、フィリップ、イブキは友人。
ミシェラは……良く解らないが、根性はある奴認定。
クリスティールとダスティンに関してはエキシビションマッチで戦い、それなりに気に入った。
だからこそ、実家に来るかと誘ったのである。
アドレアスとディムナに関しては、実力は知っているがその他の細かい部分は知らず、正直なところ……金を用意しようが、あまり心は揺さぶられない。
そんなイシュドの態度に、最初は申し訳ないという気持ちが多少なりともあったが、徐々に少し態度が大き過ぎないか? という思いが湧き上がって来た護衛の者たち。
どうせなら、彼らを怒らせて自分と同じく三次職に転職しているであろう者たちと本気で戦うのもありか……なんて考えていると、ディムナがいきなり立ち上がった。
(こんのクソったれが…………マジでふざけんなよ)
予想外の来客が訪れたその日……イシュドの目の前には、とある人物が二人座っていた。
その人物とは……激闘祭の準々決勝でガルフが闘気を会得する切っ掛けとなった相手、ディムナ・カイス。
そしてもう一人は、決勝戦でフィリップと優勝を奪い合った同級生……アドレアス・バトレア。
そう……この国の第五王子である。
今朝、朝食を食べ終えて先日の実戦訓練の反省をしながら試合を行っていこう、そんな事を考えていた時……イシュドは父親であるアルバに呼び出された。
お前に客が来ている、と。
その客が、何も事前に連絡せず、初めてレグラ家に訪れたディムナとアドレアスだった。
「お前らなぁ………………事前に連絡もなしに、うちに来るってのはどういう了見だ」
侯爵家の人間、王族である人物に対してお前ら、と口にしたイシュドに後ろで控えている護衛の騎士や魔術師である者たちは「無礼者!!!! 切り捨てられたいのか!!!!!」といった言葉を発することはなく、やや申し訳なさそうな表情をしていた。
事前連絡も無しに、他家に窺うとはどういう了見なのか……まさしく、その通りである。
「いやぁ~~、事前に連絡したらイシュド君に断られそうだと思ってさ」
「……同意見だ」
ニコニコと笑顔で答えるアドレアスと、無表情で淡々と答えるディムナ。
(ぶん殴って良いか、ぶん殴っても良いか?)
チラッと……イシュド的に、王族を除けば立場的にトップだと思っているクリスティールに視線を投げた。
(止めてください。正式な場ではともかく、この場では止めてください)
(……はいよ)
アイコンタクトで会話を終え……大きなため息を吐きながら、両腕をソファーに掛ける。
とても侯爵家の令息と王子に対する態度ではないが、この場にそれを咎める者は誰もいない。
「そもそもだ、お前らどうやってここまで来やがった。まさか、馬鹿正直に来た訳じゃねぇだろうな」
イシュドは学園から実家まで、友人たちはマジックアイテムである空飛ぶ絨毯に乗せてここまで帰って来た。
その為、住民たちはイシュドが学園でできた友人を実家に連れてきたという事は分かっても、どの貴族の家の子を連れてきたまでは解らない。
故に今のところ面倒な問題には発展してないが……侯爵家と王族の馬車が来たとなれば、それだけで後々厄介な問題に発展してもおかしくない。
「はっはっは、安心してほしい。ちゃんとそこら辺はカモフラージュして、王家の者だとバレないように移動してきたよ」
「同じく」
「あっそ……」
いや、だからなんなんだよ、という話ではある。
最低限のラインはクリアしているが、イシュドからすればそんな事関係無いといえば関係無い。
さっさと実家に帰れクソ坊ちゃん共!!!!!! と叫び散らしたいが、一応……一応目の前には王族と、その護衛連中がいるため、一応控えた。
「んで、うちの実家になんの用だ?」
「君の強さに触れたいと思ってね」
「……離されてはならないと、思ってな」
アドレアスはイシュドに、ディムナは……準々決勝で戦った相手、ガルフに意識を向けていた。
勿論、ディムナからすればイシュドも意識すべき相手ではあるが、今現在最も意識している相手は……同世代で決勝戦まで勝ち上がったアドレアスとフィリップの二人ではなく、準々決勝で戦ったガルフだった。
「ほ~~~~~ん。つってもなぁ~~~~……別によぉ、俺はお前らのダチって訳じゃねぇだろ」
全くもってその通りである。
アドレアスはイシュドと仲良くしたいとは思っているが、当のイシュドはこれっぽっちも、一ミリもそんな気持ちはない。
そしてディムナとは……ほぼ初対面に近い。
イシュドから見て、基本的に人を見下している節があり、そしてちょっと良く解らんという印象が強い。
「はは、手厳しいね。でも、それは理解してるつもりだよ」
「俺もだ」
二人が合図すると、護衛の騎士たちがそれぞれ大量の硬貨が入った袋をテーブルの上に置いた。
「まだ、ミシェラが君と対立? していた頃、自分を打ち負かした君に対して一緒に訓練をしたい……そう申し出た時、君は金銭を要求したと聞いている」
(そんな事もあったなぁ~~。つか、そんな情報、どっから仕入れてんだが……いや、この王子様はまだ同じ学園の同級生だから、知っててもおかしくないが、この冷徹君はダスティンパイセンと同じで他学園の奴だろ)
ディムナはダスティンと同じサンバル学園の生徒であるため、アドレアス以上にその情報を得られにくい筈だが……表情から察するに、その情報を知った上で大量の硬貨を用意したことが窺える。
「どうかな。それなりの金額を用意したつもりなんだけど」
当時、イシュドは笑いながらミシェラに頼む相手は俺じゃないだろ、と告げた。
二人も個人的な懐にある金だけでは足りないと思い、父親である当主……国王に頭を下げた。
(…………用意し過ぎだろ、バカちんが)
イシュドがミシェラに請求した金額は、高級料理店で大量に呑み食い出来るだけの額。
それだけでも十分な金額になるのだが、二人が親に頼んで用意した金額は……それを五回ほど繰り返せるである額であった。
(……チッ!!! ちゃんとここまで用意してんのは、多少はやるじゃねぇかとは思うけどよぉ……あんま金さえ用意すれば、うちに転がり込めると思われるのもなぁ……)
イシュドにとってガルフ、フィリップ、イブキは友人。
ミシェラは……良く解らないが、根性はある奴認定。
クリスティールとダスティンに関してはエキシビションマッチで戦い、それなりに気に入った。
だからこそ、実家に来るかと誘ったのである。
アドレアスとディムナに関しては、実力は知っているがその他の細かい部分は知らず、正直なところ……金を用意しようが、あまり心は揺さぶられない。
そんなイシュドの態度に、最初は申し訳ないという気持ちが多少なりともあったが、徐々に少し態度が大き過ぎないか? という思いが湧き上がって来た護衛の者たち。
どうせなら、彼らを怒らせて自分と同じく三次職に転職しているであろう者たちと本気で戦うのもありか……なんて考えていると、ディムナがいきなり立ち上がった。
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