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六百二十六話 半ダンジョン化?
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「ねぇ、二人に頼み事があるんだけど良い?」
「種をくれとか、里に来てくれとかそういうのじゃないなら」
「アラッドと同じく」
「大丈夫大丈夫、そういうのじゃないから安心して」
安心してと言われても、ガルーレ自身そういう行為が好きであることを考えれば……少々恐ろしさを感じざるを得ない。
「もし良かったらなんだけど、一緒にリバディス鉱山に行かない?」
「リバディス鉱山……欲しい鉱石でもあるのか?」
ガルーレのファイトスタイルは体術。
手甲や脚甲を装備して戦うことは何もおかしくなく、グローブに高品質の鉱石を利用する為にと言われても納得出来る。
(うちの領内の鉱山にいるオーアルドラゴンみたいな奴がいれば面白いが……そうなったら、誰が戦うか揉めそうだな)
アラッドは当然戦ってみたい。
加えてガルーレも同じぐらい興味がある。
そして、正確だけなら控えめなスティームだが……ソルヴァイパーとの戦いは消化不良だったこともあり、是非とも戦いたいという思いが非常に強い。
「そういう訳じゃないんだよ。実は、今リバディス鉱山が半ダンジョン化してるらしいんだ」
「………………マジか」
「マジらしいよ」
半ダンジョン化しているという言葉を聞いて……アラッドはその言葉を飲みこむまでに十秒ほどかかった。
半ダンジョン化というのは、文字通り限られた区域がダンジョン化した状態。
基本的に入り口や出口が限られていることはなく、いたるところから新たなモンスターが生み出されることはない。
だが、壊された地面や壁を修復する力があり、モンスターを引き寄せるも持ち合わせている。
場合によっては……宝箱が出現することもある。
「本当に……実在するんだな」
「前々から噂はされてたみたいだけど、確証には至ってなかったみたいで、ここ最近正式に認定されたみたい。それでそれで、その半ダンジョン化してるリバディス鉱山には、とある名剣が眠ってるらしいの」
「とある名剣? リバディス鉱山………………それって、剛柔のことか?」
「そんな名前だった気がする。確か、ランクは八よ!!!」
ランク八の武器となれば、それはもう名剣と呼ぶにふさわしいランク。
スティームの万雷、アラッドの迅罰と同じランクの武器であり……冒険者からすれば、自分で使うにしろ売るにしろ、手に入れられることなら是非とも手に入れた武器であるのは間違いない。
「剛柔……ランク八ってことは、かなり凄い人がそれを扱ってたってことだよね」
「かつて英雄って呼ばれた人が使ってた名剣らしい……まぁ、かつてとは言っても百年ぐらい前の話だけどな」
たかが一世紀、されど一世紀。
長いと感じるか否かは人それぞれ。
「元々リバディス鉱山の何処かに剛柔があるかもしれないって言うのは聞いたことはあったが……ん~~~~~」
「もしかして、もう既に他の場所に向かう予定を決めてた?」
全く決めていない。
どうしようか~~、どうしようかね~~~と考えてたところに、まさかの知人の友人と遭遇。
その友人から提案された内容は……割と真面目に魅力的な内容である。
「いや、決めていない。ただな……………………仕方ない、か」
「何が仕方ないの、アラッド?」
「なんでもない。俺たちが見つけてしまっても、それはそれでという話だと思ってな」
半ダンジョン化した鉱山。
そこに加えて、かつて英雄と呼ばれた男が残した名剣、剛柔をゲットできるかもしれない。
そんなユニコーンを目の前に吊るされては、走って走って食いつくしかない。
遅めの昼食を食べえた後、三人はじっくり出発の準備を開始。
ソルヴァイパーの時と同じく争奪戦……ではな言い切れないが、剛柔に関してはもう何十年も前から冒険者たちが何処にあるのかと探し続けている。
そんな何十年も探し続けても見つかっていないことを考えれば、焦って移動せずとも問題無いと思うのは当然。
ガルーレもそれは理解しているため、無理に二人を急かすことはなかった。
(ぶっちゃけた話、本当に剛柔がリバディス鉱山に眠ってるのか怪しいって思いはあるにはあるけど……リバディス鉱山が半ダンジョン化してるってだけでも、正直テンションが上がる)
剛柔がなくても、それはそれで楽しくなる気しかしない。
ただ…………逆に半ダンジョン化したからこそ、場合によっては現れる宝箱の中に名剣、剛柔が入っているかもしれないという可能性が浮上する。
既にアラッドは進化する武器、渦雷に雷獣の素材メインに造られた打剣、迅罰がある。
スティームも普段使用している雷属性が付与されている双剣に加えて、アラッドと同じく雷獣の素材が使用された双剣、万雷がある。
剛柔は長剣であるため、二人とも使おうと思えば使える武器だが……高品質の武器はややお腹一杯状態。
(それでも、本当に剛柔を手に入れられたら、売るって考えはなし…………とは言えないか。今回の冒険はガルーレと一緒に行うんだ。運良く手に入れる事が出来たら、ちゃんとガルーレの意見も聞かないとな)
準備を始めてから二日後の夜、アラッドは熟睡して疲れを取り……翌日、リバディス鉱山に向けて出発。
ちなみに、二日間の間にガルーレが勝手に部屋に入ってくることはなかった。
「種をくれとか、里に来てくれとかそういうのじゃないなら」
「アラッドと同じく」
「大丈夫大丈夫、そういうのじゃないから安心して」
安心してと言われても、ガルーレ自身そういう行為が好きであることを考えれば……少々恐ろしさを感じざるを得ない。
「もし良かったらなんだけど、一緒にリバディス鉱山に行かない?」
「リバディス鉱山……欲しい鉱石でもあるのか?」
ガルーレのファイトスタイルは体術。
手甲や脚甲を装備して戦うことは何もおかしくなく、グローブに高品質の鉱石を利用する為にと言われても納得出来る。
(うちの領内の鉱山にいるオーアルドラゴンみたいな奴がいれば面白いが……そうなったら、誰が戦うか揉めそうだな)
アラッドは当然戦ってみたい。
加えてガルーレも同じぐらい興味がある。
そして、正確だけなら控えめなスティームだが……ソルヴァイパーとの戦いは消化不良だったこともあり、是非とも戦いたいという思いが非常に強い。
「そういう訳じゃないんだよ。実は、今リバディス鉱山が半ダンジョン化してるらしいんだ」
「………………マジか」
「マジらしいよ」
半ダンジョン化しているという言葉を聞いて……アラッドはその言葉を飲みこむまでに十秒ほどかかった。
半ダンジョン化というのは、文字通り限られた区域がダンジョン化した状態。
基本的に入り口や出口が限られていることはなく、いたるところから新たなモンスターが生み出されることはない。
だが、壊された地面や壁を修復する力があり、モンスターを引き寄せるも持ち合わせている。
場合によっては……宝箱が出現することもある。
「本当に……実在するんだな」
「前々から噂はされてたみたいだけど、確証には至ってなかったみたいで、ここ最近正式に認定されたみたい。それでそれで、その半ダンジョン化してるリバディス鉱山には、とある名剣が眠ってるらしいの」
「とある名剣? リバディス鉱山………………それって、剛柔のことか?」
「そんな名前だった気がする。確か、ランクは八よ!!!」
ランク八の武器となれば、それはもう名剣と呼ぶにふさわしいランク。
スティームの万雷、アラッドの迅罰と同じランクの武器であり……冒険者からすれば、自分で使うにしろ売るにしろ、手に入れられることなら是非とも手に入れた武器であるのは間違いない。
「剛柔……ランク八ってことは、かなり凄い人がそれを扱ってたってことだよね」
「かつて英雄って呼ばれた人が使ってた名剣らしい……まぁ、かつてとは言っても百年ぐらい前の話だけどな」
たかが一世紀、されど一世紀。
長いと感じるか否かは人それぞれ。
「元々リバディス鉱山の何処かに剛柔があるかもしれないって言うのは聞いたことはあったが……ん~~~~~」
「もしかして、もう既に他の場所に向かう予定を決めてた?」
全く決めていない。
どうしようか~~、どうしようかね~~~と考えてたところに、まさかの知人の友人と遭遇。
その友人から提案された内容は……割と真面目に魅力的な内容である。
「いや、決めていない。ただな……………………仕方ない、か」
「何が仕方ないの、アラッド?」
「なんでもない。俺たちが見つけてしまっても、それはそれでという話だと思ってな」
半ダンジョン化した鉱山。
そこに加えて、かつて英雄と呼ばれた男が残した名剣、剛柔をゲットできるかもしれない。
そんなユニコーンを目の前に吊るされては、走って走って食いつくしかない。
遅めの昼食を食べえた後、三人はじっくり出発の準備を開始。
ソルヴァイパーの時と同じく争奪戦……ではな言い切れないが、剛柔に関してはもう何十年も前から冒険者たちが何処にあるのかと探し続けている。
そんな何十年も探し続けても見つかっていないことを考えれば、焦って移動せずとも問題無いと思うのは当然。
ガルーレもそれは理解しているため、無理に二人を急かすことはなかった。
(ぶっちゃけた話、本当に剛柔がリバディス鉱山に眠ってるのか怪しいって思いはあるにはあるけど……リバディス鉱山が半ダンジョン化してるってだけでも、正直テンションが上がる)
剛柔がなくても、それはそれで楽しくなる気しかしない。
ただ…………逆に半ダンジョン化したからこそ、場合によっては現れる宝箱の中に名剣、剛柔が入っているかもしれないという可能性が浮上する。
既にアラッドは進化する武器、渦雷に雷獣の素材メインに造られた打剣、迅罰がある。
スティームも普段使用している雷属性が付与されている双剣に加えて、アラッドと同じく雷獣の素材が使用された双剣、万雷がある。
剛柔は長剣であるため、二人とも使おうと思えば使える武器だが……高品質の武器はややお腹一杯状態。
(それでも、本当に剛柔を手に入れられたら、売るって考えはなし…………とは言えないか。今回の冒険はガルーレと一緒に行うんだ。運良く手に入れる事が出来たら、ちゃんとガルーレの意見も聞かないとな)
準備を始めてから二日後の夜、アラッドは熟睡して疲れを取り……翌日、リバディス鉱山に向けて出発。
ちなみに、二日間の間にガルーレが勝手に部屋に入ってくることはなかった。
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