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四百十九話 鳴り響く祝福の音
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「……夢ではないん、だよな」
普段使っていないベッドに、普段泊っている宿ではない部屋。
「すぅ……すぅ」
「……っ!!!!」
隣から小さな寝息が聞こえ、そちらに振り向くと……布団の上からでも解るスタイルの良さを持つ、マジットがそこにいた。
そんな彼女と過ごした一夜を思い出し、先日の夜と同じく顔が真っ赤に染まる。
(…………凄かったな。そりゃ、父さんも頑張ってハッスルしちゃうよな)
先日の夜、変装のリングを身に付けてそういう宿に入った二人。
その日……アラッドは男としての童貞を卒業した。
勿論、初めてのアラッドはそれなりに経験があるマジットにリードされていたが、そこは色んな意味で英雄の名に相応しい人物の血を引く男。
途中から野獣に変身(狂化は使用していない)
十代の若さを見事爆発させ、互いに満足のいく結果となった。
「んっ、もう、起きていたのか、アラッド君」
「あ、あぁ。今さっきな」
「そうか……ふふ、それにしても、君はベッドの上でも中々に野獣だったな」
「っ!!!!」
本人からその様なことを言われては、トマト色の顔が唐辛子になってしまう。
そしてマジットが起き上がってしまうことにより、豊満な胸が見えてしまう。
そして残念ながら……先日童貞を卒業したばかりのアラッドには刺激が強く、己の欲を的確に抑えるコントロール力もない。
「っ……まだ時間はあるが、どうする?」
マジットとしては、ここ数年そういう方面で男を求めることは一切なかった。
性欲、恋愛面で異性にそういった感情を向けられることがあったも、マジットの女が惹かれることは……一度もない。
そんな乾いていた自分に、目の前の惹かれる少年の男が反応している。
女性としては、もう一度ならと思ってしまう。
「…………」
アラッドは無言という答えを出し、そっとマジットに近づいた。
「すまん、クロ。存分に食ってくれ」
「ワゥ!!!」
朝から一行為した後……アラッドはダッシュでマジリストンに来てから使用している宿へと戻った。
昨日の夜、当然クロも宴会場の裏で料理人たちから大量の料理を貰っていた。
そして腹も膨れた頃に主人と一人の女性がやってきた。
この時、アラッドは確かにクロを一旦宿まで送るつもりだった。
移動するのは、それからでも全く問題無い。
しかし……クロはモンスターとして……生物としての勘が、何かしらの匂いを感じ取った。
敢えて、敢えてこの時のクロが思った感情を言葉に表すのであれば(交尾だ!!!! 主人は今から、この女の人と交尾するんだ!!!!!)である。
完全に何かを察したクロは、綺麗な体勢で敬礼を取り、ダッシュで普段泊っている宿の従魔スペースへと戻った。
クロとしては、特に問題無い出来事だったが、主人であるアラッドとしてはクロを放ったらかしにして楽しんでいたという罪悪感がある。
そのため、現在街の外でクロが満足するまでモンスターの肉を焼き続けていた。
(後五体分ぐらいか? ……はぁ~~、これからどうしようか)
一か月後にはマジリストンを出る。
それはアラッドの中で決まっていた。
アラッドの中でマジットに対して芽生えた思いと、マジットがアラッドに対して芽生えた思いは、良い意味で合致していた。
なので、アラッドがマジリストンに永久に留まることがなければ、マジットが急にギルド職員を辞めて冒険者に復帰し、アラッドに付いていくという事もない。
(正直、今回の一件があったから、あんまり事件性があることに関わりたくはない……できれば、ただ強いモンスターと戦うだけが好ましい)
どの口が言ってるのだと、アラッドを知る者たちであれば呆れながら口にするだろう。
(そうなると、やはり真面目に情報集めをするのが一番か)
そう思いながら肉を焼くこと約一時間、ようやくクロは満腹になり、アラッドも遅めの昼食を食べ始めた。
普段使っていないベッドに、普段泊っている宿ではない部屋。
「すぅ……すぅ」
「……っ!!!!」
隣から小さな寝息が聞こえ、そちらに振り向くと……布団の上からでも解るスタイルの良さを持つ、マジットがそこにいた。
そんな彼女と過ごした一夜を思い出し、先日の夜と同じく顔が真っ赤に染まる。
(…………凄かったな。そりゃ、父さんも頑張ってハッスルしちゃうよな)
先日の夜、変装のリングを身に付けてそういう宿に入った二人。
その日……アラッドは男としての童貞を卒業した。
勿論、初めてのアラッドはそれなりに経験があるマジットにリードされていたが、そこは色んな意味で英雄の名に相応しい人物の血を引く男。
途中から野獣に変身(狂化は使用していない)
十代の若さを見事爆発させ、互いに満足のいく結果となった。
「んっ、もう、起きていたのか、アラッド君」
「あ、あぁ。今さっきな」
「そうか……ふふ、それにしても、君はベッドの上でも中々に野獣だったな」
「っ!!!!」
本人からその様なことを言われては、トマト色の顔が唐辛子になってしまう。
そしてマジットが起き上がってしまうことにより、豊満な胸が見えてしまう。
そして残念ながら……先日童貞を卒業したばかりのアラッドには刺激が強く、己の欲を的確に抑えるコントロール力もない。
「っ……まだ時間はあるが、どうする?」
マジットとしては、ここ数年そういう方面で男を求めることは一切なかった。
性欲、恋愛面で異性にそういった感情を向けられることがあったも、マジットの女が惹かれることは……一度もない。
そんな乾いていた自分に、目の前の惹かれる少年の男が反応している。
女性としては、もう一度ならと思ってしまう。
「…………」
アラッドは無言という答えを出し、そっとマジットに近づいた。
「すまん、クロ。存分に食ってくれ」
「ワゥ!!!」
朝から一行為した後……アラッドはダッシュでマジリストンに来てから使用している宿へと戻った。
昨日の夜、当然クロも宴会場の裏で料理人たちから大量の料理を貰っていた。
そして腹も膨れた頃に主人と一人の女性がやってきた。
この時、アラッドは確かにクロを一旦宿まで送るつもりだった。
移動するのは、それからでも全く問題無い。
しかし……クロはモンスターとして……生物としての勘が、何かしらの匂いを感じ取った。
敢えて、敢えてこの時のクロが思った感情を言葉に表すのであれば(交尾だ!!!! 主人は今から、この女の人と交尾するんだ!!!!!)である。
完全に何かを察したクロは、綺麗な体勢で敬礼を取り、ダッシュで普段泊っている宿の従魔スペースへと戻った。
クロとしては、特に問題無い出来事だったが、主人であるアラッドとしてはクロを放ったらかしにして楽しんでいたという罪悪感がある。
そのため、現在街の外でクロが満足するまでモンスターの肉を焼き続けていた。
(後五体分ぐらいか? ……はぁ~~、これからどうしようか)
一か月後にはマジリストンを出る。
それはアラッドの中で決まっていた。
アラッドの中でマジットに対して芽生えた思いと、マジットがアラッドに対して芽生えた思いは、良い意味で合致していた。
なので、アラッドがマジリストンに永久に留まることがなければ、マジットが急にギルド職員を辞めて冒険者に復帰し、アラッドに付いていくという事もない。
(正直、今回の一件があったから、あんまり事件性があることに関わりたくはない……できれば、ただ強いモンスターと戦うだけが好ましい)
どの口が言ってるのだと、アラッドを知る者たちであれば呆れながら口にするだろう。
(そうなると、やはり真面目に情報集めをするのが一番か)
そう思いながら肉を焼くこと約一時間、ようやくクロは満腹になり、アラッドも遅めの昼食を食べ始めた。
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