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二百四十五話 納得させるための提案
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「だから、そんな錬金術ばかりにかまってて、強くなれる訳ないでしょ!!!!!」
「そんなってなんだよ!!! 僕は戦うより、錬金術を勉強するほうが好きなんだ! だからいちいち絡むな!!!」
アラッドたちが現場に到着すると、シルフィーとアッシュがバチバチに言い争っていた。
(う、わぁ~~~……シルフィーが口喧嘩になったらバチバチに言うのは予想出来てたけど、アッシュも負けず劣らずに反撃してるな)
イメージでは、アッシュは敵に口撃されたら、あまり強く言い返せない……と、思っていた。
だが、そんなイメージをがっつりひっくり返すぐらいに、アッシュはシルフィーの口撃に反撃していた。
「二人とも、少し落ち着け。ちょっとヒートアップし過ぎなんじゃないか?」
「アラッド兄さん!!!」
アッシュが最強の味方が来たと思い、奪取でアラッドに近づいた。
そうなれば、当然シルフィーは「ズルい!!!」といった表情になる。
「聞いてよ。シルフィーが無理矢理訓練に参加させようとするんだよ。もう今日の訓練は終ってるのに」
「そ、そっか」
本人の言葉通り、最低限毎日行う訓練分は、既に終了している。
なので、これ以上訓練する意味はない……そう本人は思っている。
(アッシュがここまでよく喋るってのも難しいな)
基本的に、アッシュは普段からそこまで喋らない。
アラッドと錬金術について話している時などは饒舌になるが、それ以外の時はあまり自分から喋ることもない。
なので、アラッドにとって目の前の光景はかなり珍しかった。
(まっ、興味があること。好きなことはそんなとか言われたら、そりゃ起こって饒舌にもなるか)
シルフィーが本気で錬金術という存在、技術を見下しているとは思わない。
偶々熱くなって口に出してしまっただけ。
事実、シルフィーはアラッドが造ったキャバリオンに対し、非常に興味を持っている。
ただ……その言葉が嘘か誠なのか。そんなことはまだまだ子供であるアッシュにとっては関係無く、察せる訳もない。
「ッ~~~~~……でも、強くなるのだって大事でしょ、アラッド兄!!!!」
「え? ま、まぁ……それも、そうだな」
子供たちの中では一番訓練、模擬戦、実戦を行っている者が、ここでノーとは答えられない。
(……俺としてはどっちの言い分も解らなくもないから……丁度良い落としどころが重い浮かばないな)
両者の得意分野でバトルすれば、その差は大きい。
どうすればシルフィーとアッシュが納得出来るか……その案が中々ぱっと浮かばない。
尊敬する兄が悩んでいる。
それを察したアッシュは、自ら解決案を提案した。
「……勝負しよう。模擬戦で」
「「え?」」
アッシュの提案を聞き、アラッドだけではなくエリアまで驚いた。
実母であるエリアは勿論アッシュが錬金術に夢中であることは知っており、将来その道に進むのもアリだと思っている。
なので、自ら解決案として模擬戦を提案したことに驚きを隠せない。
「ふ~~~ん……アッシュのくせに、生意気じゃない」
そう言いながらも、シルフィーはそろそろ模擬戦という解決案を提案しようと考えていたので、シルフィー的にはアッシュの方からそれを提案してくれたので、ラッキーだった。
「別に。模擬戦の方が、シルフィーも納得するでしょ」
アッシュは……自分に有利な勝負をしたところで、シルフィーが負けて納得するとは思えない。
それを見越して、どう考えてもシルフィーが納得する勝負を提案した。
「えっと……模擬戦をして、アッシュが勝ったらシルフィーはもうアッシュに必要以上の連取を行えと言わない、絡まない。シルフィーが勝利したらアッシュはこれまで以上の時間、訓練に時間を費やす。それで良いんだな」
「そうだね」
「まぁ、それでも良いわ」
(……訓練場に行く前からバチバチだな)
とりあえず勝負を始める為に、アラッドたちは訓練場へと足を運んだ。
「そんなってなんだよ!!! 僕は戦うより、錬金術を勉強するほうが好きなんだ! だからいちいち絡むな!!!」
アラッドたちが現場に到着すると、シルフィーとアッシュがバチバチに言い争っていた。
(う、わぁ~~~……シルフィーが口喧嘩になったらバチバチに言うのは予想出来てたけど、アッシュも負けず劣らずに反撃してるな)
イメージでは、アッシュは敵に口撃されたら、あまり強く言い返せない……と、思っていた。
だが、そんなイメージをがっつりひっくり返すぐらいに、アッシュはシルフィーの口撃に反撃していた。
「二人とも、少し落ち着け。ちょっとヒートアップし過ぎなんじゃないか?」
「アラッド兄さん!!!」
アッシュが最強の味方が来たと思い、奪取でアラッドに近づいた。
そうなれば、当然シルフィーは「ズルい!!!」といった表情になる。
「聞いてよ。シルフィーが無理矢理訓練に参加させようとするんだよ。もう今日の訓練は終ってるのに」
「そ、そっか」
本人の言葉通り、最低限毎日行う訓練分は、既に終了している。
なので、これ以上訓練する意味はない……そう本人は思っている。
(アッシュがここまでよく喋るってのも難しいな)
基本的に、アッシュは普段からそこまで喋らない。
アラッドと錬金術について話している時などは饒舌になるが、それ以外の時はあまり自分から喋ることもない。
なので、アラッドにとって目の前の光景はかなり珍しかった。
(まっ、興味があること。好きなことはそんなとか言われたら、そりゃ起こって饒舌にもなるか)
シルフィーが本気で錬金術という存在、技術を見下しているとは思わない。
偶々熱くなって口に出してしまっただけ。
事実、シルフィーはアラッドが造ったキャバリオンに対し、非常に興味を持っている。
ただ……その言葉が嘘か誠なのか。そんなことはまだまだ子供であるアッシュにとっては関係無く、察せる訳もない。
「ッ~~~~~……でも、強くなるのだって大事でしょ、アラッド兄!!!!」
「え? ま、まぁ……それも、そうだな」
子供たちの中では一番訓練、模擬戦、実戦を行っている者が、ここでノーとは答えられない。
(……俺としてはどっちの言い分も解らなくもないから……丁度良い落としどころが重い浮かばないな)
両者の得意分野でバトルすれば、その差は大きい。
どうすればシルフィーとアッシュが納得出来るか……その案が中々ぱっと浮かばない。
尊敬する兄が悩んでいる。
それを察したアッシュは、自ら解決案を提案した。
「……勝負しよう。模擬戦で」
「「え?」」
アッシュの提案を聞き、アラッドだけではなくエリアまで驚いた。
実母であるエリアは勿論アッシュが錬金術に夢中であることは知っており、将来その道に進むのもアリだと思っている。
なので、自ら解決案として模擬戦を提案したことに驚きを隠せない。
「ふ~~~ん……アッシュのくせに、生意気じゃない」
そう言いながらも、シルフィーはそろそろ模擬戦という解決案を提案しようと考えていたので、シルフィー的にはアッシュの方からそれを提案してくれたので、ラッキーだった。
「別に。模擬戦の方が、シルフィーも納得するでしょ」
アッシュは……自分に有利な勝負をしたところで、シルフィーが負けて納得するとは思えない。
それを見越して、どう考えてもシルフィーが納得する勝負を提案した。
「えっと……模擬戦をして、アッシュが勝ったらシルフィーはもうアッシュに必要以上の連取を行えと言わない、絡まない。シルフィーが勝利したらアッシュはこれまで以上の時間、訓練に時間を費やす。それで良いんだな」
「そうだね」
「まぁ、それでも良いわ」
(……訓練場に行く前からバチバチだな)
とりあえず勝負を始める為に、アラッドたちは訓練場へと足を運んだ。
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