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八百六十六話 大切に想ってはいる、らしい
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「ブボッ!?」
「ブギャっ!!??」
「ボ、バ……」
前衛のオークたちが襲い掛かって来た瞬間、ソウスケは複数のランス系攻撃魔法を展開し、掃射。
ダンジョンの下層に生息している様なオークではないため、ソウスケの攻撃魔法を防ぐ、弾くことは出来ずまともに
受けてします。
「ブバッ!!!!!」
オークメイジは焦りながらファイヤーランスを放つが、放射した瞬間にアイスランスが心臓を貫き、絶命。
放たれたファイヤーランスに関してはザハークが粉砕したため、被害は一切でなかった。
(勿体ないし、とりあえず回収だけしておくか)
規模はそこまで大きくないが、オークの群れを瞬殺。
強いというのは解ってはいたものの、実戦で改めて見ると……どれほど戦闘力が高いか解かる。
ソウスケなど、その場から一歩も動いていない。
「今ぐらいの連中しか襲って来ないのであれば、モンスターの方もそこまで警戒しなくて良さそうだな」
「ランクが高い奴はお前の強さに気付きやすいからな」
Dランクモンスターのオークであれば、第三騎士団の女性騎士たちでも容易に倒せる敵ではあるが……アマンダ以外の女性たちは「もしかして……自分たちは必要ないのでは?」と思い始めていた。
「あそこが学術都市ですね」
そして数日後、ようやく目的の都市へと到着。
「中々の大きさ、ですね」
「そうですね……賑わいのレベルは、あまり王都と変わらないかしら?」
「育成に優れた都市なので、そうかもしれませんね」
カモフラージュはしているが、一応王族の馬車であるため、ソウスケたちは一々列に並ばずに中へ入り、まずは事前にそこへ泊まりますよ~と手紙を送っていた宿へ向かう。
事前に大袈裟な対応は要らないと伝えていたため……特に大きく騒がれることはなかった。
「そういえば、その……俺たちが学術都市に滞在している間、姫様はどうしているんですか?」
宿で大人しくしているか、それとも護衛を付けて学術都市を観戦するのか。
どちらにしても、第三騎士団の女性騎士たちが付いてるのであれば、問題無いという信頼感はある。
「アネット様は、私たちと一緒にダンジョンへ潜るのですよ」
「…………は?」
思わず失礼な対応で聞き返してしまったが、ソウスケの反応は決しておかしくない。
「アマンダさん、それは……冗談、ではなく?」
「えぇ、勿論です。どうやらアネット様も興味があるみたいで、国王陛下もこれだけのマジックアイテムを用意していただけました」
ズラリとテーブルの上に並べられたマジックアイテムの数々。
ソウスケはさすがに思い留まってくれと言いかけたが……その質を視て、出しかけた言葉が詰まった。
(む、娘のことを大事に思ってない訳ではないんだな、あの国王…………ちっ!!)
目の前の熱さなどに対応出来るマジックアイテムがどれだけ優れているか、容易に解かる。
そして……目の前のマジックアイテムと比べて、褒美として貰ったブロンドが更に優れていることも解る為……結果として反論の言葉を口にすることはなかった。
「……ところで、姫様は戦えるんですか? 護衛なんで死ぬ気で守りますけど、万が一がないとは言えませんよ」
「そこは問題ありませんよ。アネット様……姫様は宮廷魔術師たちから指導を受けていますので、牽制ぐらいは行えます」
「…………解りました」
諸々を了承し終え、到着した日は英気を養う時間に使用する為、ソウスケは事前に連絡していた轟炎流の道場へと向かう。
(……な~んで姫様まで付いてくるんだよ~~~~~)
申し出を受け問た時、事前に別に面白い場所ではないですよと伝えた。
とはいえ、そこそこ箱入りお嬢様であるアネットにとっては、冒険者であるソウスケが向かう場所には大なり小なり興味を持ってしまう。
こうして一国の姫様がアポなしで轟炎流の道場へ向かうことになった。
「ブギャっ!!??」
「ボ、バ……」
前衛のオークたちが襲い掛かって来た瞬間、ソウスケは複数のランス系攻撃魔法を展開し、掃射。
ダンジョンの下層に生息している様なオークではないため、ソウスケの攻撃魔法を防ぐ、弾くことは出来ずまともに
受けてします。
「ブバッ!!!!!」
オークメイジは焦りながらファイヤーランスを放つが、放射した瞬間にアイスランスが心臓を貫き、絶命。
放たれたファイヤーランスに関してはザハークが粉砕したため、被害は一切でなかった。
(勿体ないし、とりあえず回収だけしておくか)
規模はそこまで大きくないが、オークの群れを瞬殺。
強いというのは解ってはいたものの、実戦で改めて見ると……どれほど戦闘力が高いか解かる。
ソウスケなど、その場から一歩も動いていない。
「今ぐらいの連中しか襲って来ないのであれば、モンスターの方もそこまで警戒しなくて良さそうだな」
「ランクが高い奴はお前の強さに気付きやすいからな」
Dランクモンスターのオークであれば、第三騎士団の女性騎士たちでも容易に倒せる敵ではあるが……アマンダ以外の女性たちは「もしかして……自分たちは必要ないのでは?」と思い始めていた。
「あそこが学術都市ですね」
そして数日後、ようやく目的の都市へと到着。
「中々の大きさ、ですね」
「そうですね……賑わいのレベルは、あまり王都と変わらないかしら?」
「育成に優れた都市なので、そうかもしれませんね」
カモフラージュはしているが、一応王族の馬車であるため、ソウスケたちは一々列に並ばずに中へ入り、まずは事前にそこへ泊まりますよ~と手紙を送っていた宿へ向かう。
事前に大袈裟な対応は要らないと伝えていたため……特に大きく騒がれることはなかった。
「そういえば、その……俺たちが学術都市に滞在している間、姫様はどうしているんですか?」
宿で大人しくしているか、それとも護衛を付けて学術都市を観戦するのか。
どちらにしても、第三騎士団の女性騎士たちが付いてるのであれば、問題無いという信頼感はある。
「アネット様は、私たちと一緒にダンジョンへ潜るのですよ」
「…………は?」
思わず失礼な対応で聞き返してしまったが、ソウスケの反応は決しておかしくない。
「アマンダさん、それは……冗談、ではなく?」
「えぇ、勿論です。どうやらアネット様も興味があるみたいで、国王陛下もこれだけのマジックアイテムを用意していただけました」
ズラリとテーブルの上に並べられたマジックアイテムの数々。
ソウスケはさすがに思い留まってくれと言いかけたが……その質を視て、出しかけた言葉が詰まった。
(む、娘のことを大事に思ってない訳ではないんだな、あの国王…………ちっ!!)
目の前の熱さなどに対応出来るマジックアイテムがどれだけ優れているか、容易に解かる。
そして……目の前のマジックアイテムと比べて、褒美として貰ったブロンドが更に優れていることも解る為……結果として反論の言葉を口にすることはなかった。
「……ところで、姫様は戦えるんですか? 護衛なんで死ぬ気で守りますけど、万が一がないとは言えませんよ」
「そこは問題ありませんよ。アネット様……姫様は宮廷魔術師たちから指導を受けていますので、牽制ぐらいは行えます」
「…………解りました」
諸々を了承し終え、到着した日は英気を養う時間に使用する為、ソウスケは事前に連絡していた轟炎流の道場へと向かう。
(……な~んで姫様まで付いてくるんだよ~~~~~)
申し出を受け問た時、事前に別に面白い場所ではないですよと伝えた。
とはいえ、そこそこ箱入りお嬢様であるアネットにとっては、冒険者であるソウスケが向かう場所には大なり小なり興味を持ってしまう。
こうして一国の姫様がアポなしで轟炎流の道場へ向かうことになった。
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