891 / 1,043
八百六十一話 こちらも特訓?
しおりを挟む
「ソウスケさん、午後の訓練からは刃引きなしでお願いしてもよろしいでしょうか」
「疲れることを要求しますね」
「難しいでしょうか?」
「いえ、仕事ですからね。頑張りますよ」
食欲が満ち、激しく動いても吐いてしまわない様に体調を整えた後、再び模擬戦指導が始まる。
(つっても、やっぱり怖いものは怖いからな……あれにするか)
ソウスケは亜空間の中から鉄製……ではないものの、そこら辺の剣よりもよっぽど切れ味があり、頑丈さであれば確実に上である一振りを取り出した。
「それは……エルダートレントの木剣、ですね」
「その通りです。安心してください、斬れ味はそこら辺の剣よりも上なんで」
木製の武器であれば、接近戦タイプの騎士が持つ防御力を考えれば、本気を出さない限り骨を折ることはあれど、切断してしまうことは殆どない。
だが……ソウスケがエルダートレントの木剣を持った瞬間、第三騎士団の女性騎士たちは身震いしてしまう。
(あれが、木製の武器?)
(ソウスケさんの言葉通り……そこら辺の剣、魔剣よりもよっぽど恐ろしく感じる)
女性騎士たちの感想は間違っておらず、しょぼい魔剣よりもよっぽど恐ろしい木剣である。
「それでは、午後の訓練を始めます」
アマンダが合図を行い、午前と同じく模擬戦指導が開始。
ちなみに、午後の訓練から女性騎士たちは斬撃性、対魔法性に優れた服を着ているだけで、鎧や手甲、脚甲などは基本的に見に付けていない。
何故なら……各々が使用する鉄製の一般武器とは違い、防具は値段が高い。
ソウスケやミレアナ、ザハークが放つ攻撃は確実に凹ます、切断する攻撃力があるので、経費削減のため耐性がある服だけが防具。
(まだまだ性欲盛んな十六歳の青年にとっては、こっちの方がなんというか……うん、戦り辛いというか、ムスコが
反応しそうなんだよな~~)
多くの女性騎士たちはスタイルが良く、ソウスケ好みの巨乳も少なくない。
そんな彼女たちが激しく動けば……たわわな果実が縦横無尽に動く。
(なんだか、これだと俺まである意味訓練してる感じだな)
まさかの状況に笑いながら木剣を振るい、彼女たちの肌を斬り裂いていく。
「ここまでですね」
「ッ、はい」
「さっき言ったアドバイスを上手く組み込めてると思います。ただ、まだ迷うと動きがどうしても硬直する隙があるので……自分の思考が、体が迷ってしまった。そう思った時、咄嗟にどう動くかを事前に決めておきましょう」
「それは……バックステップで後方に跳ぶとか、そういう事ですか?」
「最初はそれで構わないと思います。ただ、出来ることは徐々にあなたが成長につれて変わってくると思うので、そこは個人の自由ですね」
「……解りました」
ソウスケとミレアナの場合は皮膚、肉が裂けてザハークの場合は皮と肉を越えて骨にヒビが入る、もしくは砕けてしまう為、治癒師たちも大忙し。
「ソウスケさん、一度私と模擬戦を行って頂けませんか」
「は、はい。分かりました。勿論良いですよ」
負う傷のレベルが午前よりも上がったことで、女性騎士たちのスタミナの消費速度は上がり、殆どの者たちが限界ギリギリ。
そんな部下たちの状態を把握しているアマンダは、手本を見せるという意味も込めて、ソウスケに模擬戦を頼み込んだ。
ソウスケはそこまでアマンダの考えを読んではいないが、当然ながら断ることはなく了承。
(この感じ……そこそこマジな雰囲気だよな?)
軽い模擬戦ではないと判断し、ミレアナとザハークに結界の展開を扇ぐ。
そしていつでも抜刀できるように後、もうそれなりに長い付き合いになるグラディウスを帯剣。
「模擬戦の時間は三分といったところでどうでしょうか」
「そうですね。丁度良い時間かと」
治癒師の一人が用意していた砂時計を反対にした瞬間、二人は得物をほぼ同時に振るった。
「疲れることを要求しますね」
「難しいでしょうか?」
「いえ、仕事ですからね。頑張りますよ」
食欲が満ち、激しく動いても吐いてしまわない様に体調を整えた後、再び模擬戦指導が始まる。
(つっても、やっぱり怖いものは怖いからな……あれにするか)
ソウスケは亜空間の中から鉄製……ではないものの、そこら辺の剣よりもよっぽど切れ味があり、頑丈さであれば確実に上である一振りを取り出した。
「それは……エルダートレントの木剣、ですね」
「その通りです。安心してください、斬れ味はそこら辺の剣よりも上なんで」
木製の武器であれば、接近戦タイプの騎士が持つ防御力を考えれば、本気を出さない限り骨を折ることはあれど、切断してしまうことは殆どない。
だが……ソウスケがエルダートレントの木剣を持った瞬間、第三騎士団の女性騎士たちは身震いしてしまう。
(あれが、木製の武器?)
(ソウスケさんの言葉通り……そこら辺の剣、魔剣よりもよっぽど恐ろしく感じる)
女性騎士たちの感想は間違っておらず、しょぼい魔剣よりもよっぽど恐ろしい木剣である。
「それでは、午後の訓練を始めます」
アマンダが合図を行い、午前と同じく模擬戦指導が開始。
ちなみに、午後の訓練から女性騎士たちは斬撃性、対魔法性に優れた服を着ているだけで、鎧や手甲、脚甲などは基本的に見に付けていない。
何故なら……各々が使用する鉄製の一般武器とは違い、防具は値段が高い。
ソウスケやミレアナ、ザハークが放つ攻撃は確実に凹ます、切断する攻撃力があるので、経費削減のため耐性がある服だけが防具。
(まだまだ性欲盛んな十六歳の青年にとっては、こっちの方がなんというか……うん、戦り辛いというか、ムスコが
反応しそうなんだよな~~)
多くの女性騎士たちはスタイルが良く、ソウスケ好みの巨乳も少なくない。
そんな彼女たちが激しく動けば……たわわな果実が縦横無尽に動く。
(なんだか、これだと俺まである意味訓練してる感じだな)
まさかの状況に笑いながら木剣を振るい、彼女たちの肌を斬り裂いていく。
「ここまでですね」
「ッ、はい」
「さっき言ったアドバイスを上手く組み込めてると思います。ただ、まだ迷うと動きがどうしても硬直する隙があるので……自分の思考が、体が迷ってしまった。そう思った時、咄嗟にどう動くかを事前に決めておきましょう」
「それは……バックステップで後方に跳ぶとか、そういう事ですか?」
「最初はそれで構わないと思います。ただ、出来ることは徐々にあなたが成長につれて変わってくると思うので、そこは個人の自由ですね」
「……解りました」
ソウスケとミレアナの場合は皮膚、肉が裂けてザハークの場合は皮と肉を越えて骨にヒビが入る、もしくは砕けてしまう為、治癒師たちも大忙し。
「ソウスケさん、一度私と模擬戦を行って頂けませんか」
「は、はい。分かりました。勿論良いですよ」
負う傷のレベルが午前よりも上がったことで、女性騎士たちのスタミナの消費速度は上がり、殆どの者たちが限界ギリギリ。
そんな部下たちの状態を把握しているアマンダは、手本を見せるという意味も込めて、ソウスケに模擬戦を頼み込んだ。
ソウスケはそこまでアマンダの考えを読んではいないが、当然ながら断ることはなく了承。
(この感じ……そこそこマジな雰囲気だよな?)
軽い模擬戦ではないと判断し、ミレアナとザハークに結界の展開を扇ぐ。
そしていつでも抜刀できるように後、もうそれなりに長い付き合いになるグラディウスを帯剣。
「模擬戦の時間は三分といったところでどうでしょうか」
「そうですね。丁度良い時間かと」
治癒師の一人が用意していた砂時計を反対にした瞬間、二人は得物をほぼ同時に振るった。
応援ありがとうございます!
42
お気に入りに追加
4,658
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる