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七百九十六話 何者なのだ?
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「一人で来るなんて、良い度胸だな!!!」
自分たち一隊に対して、一人で挑んだきた仮面の敵。
そんなアホ過ぎる敵に対して、ある意味敬意を持つことなどなく……純粋にバカにされているように感じた一人の青年は、全力で双剣を振るい、分身ソウスケを殺しに掛かる。
(嘗めては、いないぞ!!!!)
双剣による斬撃に対し、分身ソウスケは一太刀で押し返す。
「ッ!? こいつ、パワーが半端ねぇぞ!!!」
キレやすい性格に見えて、情報の共有など、やらなければならない事は忘れない双剣士。
事実、ソウスケは戦争に参加する最後に……上級者向けダンジョンの四十一階層から三十階層のモンスターを、狩りに狩りまくり、蛇腹剣で喰らった。
喰らって得たスキルは、スキルのレベルがそのまま加算されはしないが……張り切り過ぎたソウスケは、結果的に多くのスキルレベルは上げた。
そして四十一階層から五十階層に出現するモンスターの特徴的に、腕力強化系のスキルが主に成長。
「スピードも、半端じゃないわ! 常に感知を怠らないで!!!」
加えて、脚力強化系のスキルレベルも向上。
習得しているスキルレベルと数は、完全に冒険者の中で逸脱している。
加えて、ダンジョンの宝箱から入手したマジックアイテムも惜しみなく装備しているため、敵対している冒険者や騎士も対応が困難を極める状態。
数的には圧倒的に有利なのだが、囲んで潰そうとしたところで、その速さで直ぐに数の有利を掻き消されてしまう。
遠距離攻撃を放ったとしても、場合によっては直線状に味方が居ては、誤射してしまう可能性がある。
(こいつ、なんて速さだ!!!!)
部隊のリーダーである冒険者は、分身ソウスケの速さに対して、早急に対策を練ろうとするが……最善策が思い付く前に、仲間が殺されていく。
二刀流の扱いに長けているだけではなく、途中途中で繰り出す蹴りの技術やタイミングもずば抜けている。
加えて……魔法の発動速度や威力も尋常ではない。
剣技と魔法を同時に扱う魔法剣士と呼べる存在は、確かに存在する。
リーダーもそれら二つを器用に操る強者を知っている。
そんな器用な人間が現実としていることは知っていたが……その練度の高さが尋常ではない。
息を吐くように二振りの魔剣から斬撃刃を放ちながら、中級クラスの攻撃魔法をバカスカと放つ。
攻撃力はその二つだけで十分なのだが……時折放つショルダーチャージが、タンクである仲間が尋常ではない威力で吹き飛ばされる。
元々の身体能力と強化系スキルの発動による攻撃力……だけでは済まない威力。
そして所々で何故か……本当に何故か、毒液や糸などの特殊な武器も使用してくる。
まるで、人を相手にしている様な気がしない。
(なんなんだこいつは!? エイリスト王国が生み出した、特殊なゴーレムなのか!!??)
どう考えても人間ではない。
男がそう思ってしまう程……仮面の人物が扱う武器は多過ぎる。
二刀流使いの剣士なのか、それとも魔法使いなのか。
はたまた体術の使い手なのか、暗殺に特化した裏の人間なのか、全く想像が付かない。
非常にオールマイティなだけ?
仮面の男の実力は、そんな言葉では収まらない程に強く、既に部隊の半数が死に追い込まれていた。
リーダーの男の脳裏に……撤退の二文字が浮かんだ。
まだ戦争は始まったばかり。
本当にまだ始まったばかり……ここで逃げだせば、他の者たちに何を言われるか分からない。
一般的に考えれば、一つの部隊も倒さずに撤退という選択は、あり得ない。
まだ生き残っている騎士も同じことを考えていた。
戻ったところで、仮面を付けた一人の男に殺されたという話が信用されるか分からない。
目の前の仮面の人物は、それほどまでにでたらめな強さを有していた。
自分たち一隊に対して、一人で挑んだきた仮面の敵。
そんなアホ過ぎる敵に対して、ある意味敬意を持つことなどなく……純粋にバカにされているように感じた一人の青年は、全力で双剣を振るい、分身ソウスケを殺しに掛かる。
(嘗めては、いないぞ!!!!)
双剣による斬撃に対し、分身ソウスケは一太刀で押し返す。
「ッ!? こいつ、パワーが半端ねぇぞ!!!」
キレやすい性格に見えて、情報の共有など、やらなければならない事は忘れない双剣士。
事実、ソウスケは戦争に参加する最後に……上級者向けダンジョンの四十一階層から三十階層のモンスターを、狩りに狩りまくり、蛇腹剣で喰らった。
喰らって得たスキルは、スキルのレベルがそのまま加算されはしないが……張り切り過ぎたソウスケは、結果的に多くのスキルレベルは上げた。
そして四十一階層から五十階層に出現するモンスターの特徴的に、腕力強化系のスキルが主に成長。
「スピードも、半端じゃないわ! 常に感知を怠らないで!!!」
加えて、脚力強化系のスキルレベルも向上。
習得しているスキルレベルと数は、完全に冒険者の中で逸脱している。
加えて、ダンジョンの宝箱から入手したマジックアイテムも惜しみなく装備しているため、敵対している冒険者や騎士も対応が困難を極める状態。
数的には圧倒的に有利なのだが、囲んで潰そうとしたところで、その速さで直ぐに数の有利を掻き消されてしまう。
遠距離攻撃を放ったとしても、場合によっては直線状に味方が居ては、誤射してしまう可能性がある。
(こいつ、なんて速さだ!!!!)
部隊のリーダーである冒険者は、分身ソウスケの速さに対して、早急に対策を練ろうとするが……最善策が思い付く前に、仲間が殺されていく。
二刀流の扱いに長けているだけではなく、途中途中で繰り出す蹴りの技術やタイミングもずば抜けている。
加えて……魔法の発動速度や威力も尋常ではない。
剣技と魔法を同時に扱う魔法剣士と呼べる存在は、確かに存在する。
リーダーもそれら二つを器用に操る強者を知っている。
そんな器用な人間が現実としていることは知っていたが……その練度の高さが尋常ではない。
息を吐くように二振りの魔剣から斬撃刃を放ちながら、中級クラスの攻撃魔法をバカスカと放つ。
攻撃力はその二つだけで十分なのだが……時折放つショルダーチャージが、タンクである仲間が尋常ではない威力で吹き飛ばされる。
元々の身体能力と強化系スキルの発動による攻撃力……だけでは済まない威力。
そして所々で何故か……本当に何故か、毒液や糸などの特殊な武器も使用してくる。
まるで、人を相手にしている様な気がしない。
(なんなんだこいつは!? エイリスト王国が生み出した、特殊なゴーレムなのか!!??)
どう考えても人間ではない。
男がそう思ってしまう程……仮面の人物が扱う武器は多過ぎる。
二刀流使いの剣士なのか、それとも魔法使いなのか。
はたまた体術の使い手なのか、暗殺に特化した裏の人間なのか、全く想像が付かない。
非常にオールマイティなだけ?
仮面の男の実力は、そんな言葉では収まらない程に強く、既に部隊の半数が死に追い込まれていた。
リーダーの男の脳裏に……撤退の二文字が浮かんだ。
まだ戦争は始まったばかり。
本当にまだ始まったばかり……ここで逃げだせば、他の者たちに何を言われるか分からない。
一般的に考えれば、一つの部隊も倒さずに撤退という選択は、あり得ない。
まだ生き残っている騎士も同じことを考えていた。
戻ったところで、仮面を付けた一人の男に殺されたという話が信用されるか分からない。
目の前の仮面の人物は、それほどまでにでたらめな強さを有していた。
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