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過信は禁物
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「…………マスター、これらはどういう効果を持ってるんだ?」
ラストはトラップ先の部屋で手に入れた宝箱の中に入っていた三つのアイテムが、それ相応の品々であることは解ったが、付与されている詳細な効果までは解らない。
「どれも、ランクが五の上等品。このハンマーは、ヴォルヴァルバスター。火属性のハンマーで腕力強化と、火を吸収する効果が付与されてる」
「ほぅ……それは中々良い効果だな」
「どうやら、吸収した火はハンマーの火力に変えられるらしい。ただ、吸収出来る量には限界がある」
「……組んでいるパーティーメンバー次第では、盾としてだけではなく、単純に攻撃力を強化できるな」
ラストの言う通り、必ずしも敵対者が放った火だけしか吸収できないわけではない。
仲間が放った攻撃も吸収し、火力に変換することが出来る。
ただし、吸収出来る量を見誤れば……仲間の攻撃で火傷を負うこともある。
「こっちの大盾は、逆風の大盾。どうやら、ブレス攻撃を反射出来るみたいだね」
「つまり、ドラゴンなどの相手には有効な大盾になるのか」
「その通りですね。堅さも……うん、悪くないですね」
効果だけではなく、単純な防御力も優秀であった。
だが、ヴォルヴァルバスターと同じく、ブレスを反射出来る威力には限界がある。
そのため、反射の力を過信していれば、手痛いダメージを負ってしまう可能性がある。
「こっちの腕は巨人の腕輪。名前に相応しく、腕力強化の効果が付与されてますね」
「…………なんだかあれだね~~。火竜に対しては超上手く対処出来そうな装備だね」
火を吸収できる……だけではなく、反射することも出来る。
腕力を二重に向上させることで、火竜の鱗や肉を越えて骨を粉砕することも可能。
「そうですね…………問題があるとすれば、基本的に俺たち三人、巨人の腕輪しか使わないってところですね」
大剣を使用するラストは大盾も使えそうではあるが、戦闘中に大剣を大盾にしていることもあり、必要だとは思っていない。
そしてハンマーに関しても、大型な武器を扱えるラストなら使いこなせそうではあるが、今のところわざわざ大剣以外の武器を進んで使おうとは思わない。
武家生まれで、武芸百般であるアキラも……扱えないことはないが、それでもハンマーは専門外。
当然、ティールも大盾やハンマーなどは専門外であるため、実戦で使用してみようとは思わない。
「あら、そうんっすね。それじゃあ、纏めてギルドで売却ですか?」
「ん~~~~~~…………まぁ、どこかで使う時が来るかもしれないんで、一旦売却せずに保留ですね」
(……なるほど?)
ティールたちのパーティーは三人。
決して少なくはないが、人数だけ見ると安定力に欠ける。
後一人増やせば、間違いなく安定力が増す。
「ありがとうございます」
「どうも~~。また宝箱が溜まったら、是非うちに来てくださいね~~」
客と別れた後も、店主はティールたちのパーティーの事を考えていた。
(おそらく、全員前衛だよな? ラストって子が火力担当で、ティール君が……スピード担当? んで、刀って武器を持ってるアキラ君が……切れ味担当かな。そうなると、やっぱり相手の攻撃を対処出来る人がいれば、更に安定感が増すだろうな~~)
ティールたちの活躍を多少知っている解錠士からすれば、三人だけで三十階層以降を探索出来る時点で、パーティーでの安定感が相当あるのは間違いないと断言出来る。
ただ、更に安定感を増そうとすれば……必要なのは後衛の魔術師や狩人ではなく、前衛で戦えるタンクだと感じた。
(ティール君たちが四十階層を突破するのも、そう遠くないだろうな)
解錠士はティールたちが四十層のボスを倒し、ダンジョン攻略を達成するのを楽しみにしていた。
ラストはトラップ先の部屋で手に入れた宝箱の中に入っていた三つのアイテムが、それ相応の品々であることは解ったが、付与されている詳細な効果までは解らない。
「どれも、ランクが五の上等品。このハンマーは、ヴォルヴァルバスター。火属性のハンマーで腕力強化と、火を吸収する効果が付与されてる」
「ほぅ……それは中々良い効果だな」
「どうやら、吸収した火はハンマーの火力に変えられるらしい。ただ、吸収出来る量には限界がある」
「……組んでいるパーティーメンバー次第では、盾としてだけではなく、単純に攻撃力を強化できるな」
ラストの言う通り、必ずしも敵対者が放った火だけしか吸収できないわけではない。
仲間が放った攻撃も吸収し、火力に変換することが出来る。
ただし、吸収出来る量を見誤れば……仲間の攻撃で火傷を負うこともある。
「こっちの大盾は、逆風の大盾。どうやら、ブレス攻撃を反射出来るみたいだね」
「つまり、ドラゴンなどの相手には有効な大盾になるのか」
「その通りですね。堅さも……うん、悪くないですね」
効果だけではなく、単純な防御力も優秀であった。
だが、ヴォルヴァルバスターと同じく、ブレスを反射出来る威力には限界がある。
そのため、反射の力を過信していれば、手痛いダメージを負ってしまう可能性がある。
「こっちの腕は巨人の腕輪。名前に相応しく、腕力強化の効果が付与されてますね」
「…………なんだかあれだね~~。火竜に対しては超上手く対処出来そうな装備だね」
火を吸収できる……だけではなく、反射することも出来る。
腕力を二重に向上させることで、火竜の鱗や肉を越えて骨を粉砕することも可能。
「そうですね…………問題があるとすれば、基本的に俺たち三人、巨人の腕輪しか使わないってところですね」
大剣を使用するラストは大盾も使えそうではあるが、戦闘中に大剣を大盾にしていることもあり、必要だとは思っていない。
そしてハンマーに関しても、大型な武器を扱えるラストなら使いこなせそうではあるが、今のところわざわざ大剣以外の武器を進んで使おうとは思わない。
武家生まれで、武芸百般であるアキラも……扱えないことはないが、それでもハンマーは専門外。
当然、ティールも大盾やハンマーなどは専門外であるため、実戦で使用してみようとは思わない。
「あら、そうんっすね。それじゃあ、纏めてギルドで売却ですか?」
「ん~~~~~~…………まぁ、どこかで使う時が来るかもしれないんで、一旦売却せずに保留ですね」
(……なるほど?)
ティールたちのパーティーは三人。
決して少なくはないが、人数だけ見ると安定力に欠ける。
後一人増やせば、間違いなく安定力が増す。
「ありがとうございます」
「どうも~~。また宝箱が溜まったら、是非うちに来てくださいね~~」
客と別れた後も、店主はティールたちのパーティーの事を考えていた。
(おそらく、全員前衛だよな? ラストって子が火力担当で、ティール君が……スピード担当? んで、刀って武器を持ってるアキラ君が……切れ味担当かな。そうなると、やっぱり相手の攻撃を対処出来る人がいれば、更に安定感が増すだろうな~~)
ティールたちの活躍を多少知っている解錠士からすれば、三人だけで三十階層以降を探索出来る時点で、パーティーでの安定感が相当あるのは間違いないと断言出来る。
ただ、更に安定感を増そうとすれば……必要なのは後衛の魔術師や狩人ではなく、前衛で戦えるタンクだと感じた。
(ティール君たちが四十階層を突破するのも、そう遠くないだろうな)
解錠士はティールたちが四十層のボスを倒し、ダンジョン攻略を達成するのを楽しみにしていた。
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