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陣形はどうする?
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「…………」
「ティール、難しい顔をして何を考えてるのかしら」
「いや……もう、バゼスさんと模擬戦を行う別に良いというか、諦めてるというか……それじゃなくて、昇格試験の時の陣形を考えて……」
何故今それを……と言いかけるも、イサベルは直ぐに……というより、ようやく気が付いた。
「…………そう、ね。い、今更だけど……な、なんでこの面子になったのかしら?」
「多分、他のそういうタイプの冒険者たちは選ばれなかった、もしくは現在活動している街からここまで移動してくるのは遠すぎるからじゃないですか?」
後者が正解だった。
弓や他にもバルバラと同じく魔法をメインに扱う冒険者の中に、この時期にBランクの昇格試験を受けるに相応しい者はいるが、ニュパートンまでの距離がやや遠かった。
「そうでしょうか? ゴルダさんが下がって頂ければ……でも、そうなると前衛のメンバーだけでキングワイバーンたちを相手に……戦いに安全などありませんが、やや厳しくなりますわね」
(ん~~~~……俺は下がって戦った方が良いか?)
弓は……一応スキルこそ持っているものの、実戦で弓を使って戦った経験は無いに等しい。
しかし、魔法に関しては一定以上の攻撃力と技術力を持っている。
(リザードマンジェネラルに関してはラストが一度倒したことがある……あの頃より更に強くなってるのを考えると、多分あの頃よりも早く倒せる筈……そうなってくると、やっぱりキングワイバーンが問題だよな~~)
一応今回の昇格試験のリーダーではないが、お人好しのティールは勝手にどう動けば全員無事に試験を終えて戻ってこれるかを考えていた。
「んじゃ、ティール!!! 軽く戦り合おうか!!!!」
(……絶対に軽くじゃないでしょ)
色々と考えている間に訓練場へ到着。
「それじゃあ、私はラスト君と戦おうかしら」
「……良いだろう」
同時に模擬戦を行う事が決定。
準備運動はせず、模擬戦の中でアップを行う。
「ん? 魔法使ったりロングソードを使ったりって聞いてたが……こっちもいけんのか?」
「そうですね。モンスターや盗賊と戦っていれば、自身の武器を飛ばされて、強制的にこれで戦うしかない状況に追い込まれることがあるって、師事を受けてた人に言われたんで、それなりに鍛えてます」
「はっはっは!!!! なら良いぜ。派手に殴り合おうか!!!!」
相手の性格から、木剣や真剣だと面倒が起きるかもしれないという理由で、ロングソードを抜くことなく素手で構えた。
これは決して煽っている……挑発している訳ではなく、面倒を増やしたくないという思い故。
人によっては煽りや挑発と捉えられるかもしれないが、バゼスはその辺りも鈍いため、全くその様に捉えてはいなかった。
「模擬戦だという事を忘れないように戦ってくださいね。それでは……始め!!!!」
ティールとバゼスの模擬戦の審判はシャーリーが務め、注意を行ってから開始の合図を宣言。
「シャッ!!!!!」
すると、開始の合図と同時にバゼスが様子見などすることなく地面を蹴った。
(獣人族らしい、パワフルな動きだな)
放たれた一撃を冷静に躱すも、風圧が並ではないと悟り、もう少し余裕を持って躱さなければという危機感が生まれた。
(獣人族でも差はあるんだろうけど、流石獅子人族と言えば良いのか? 爪は鋭い……けど、拳は重い……あれだけ好戦的なのも納得の身体能力だな)
バゼスの身体能力を見つめつつも……ティールは冷静に読みと技術力に関しては自分の方が確実に上だと判断。
十数発の拳を見極めた後、ティールも反撃に出る。
「ッ!? ははっ!! なるほど、な!!! マジで良い拳、持ってるじゃねぇか!!!!」
「そりゃどう、もっ!!!!」
まだ……まだウォーミングアップの段階とはいえ、バゼスは持ち前の身体能力と反応速度を活かし、ティールの拳を全て対応していた。
「ティール、難しい顔をして何を考えてるのかしら」
「いや……もう、バゼスさんと模擬戦を行う別に良いというか、諦めてるというか……それじゃなくて、昇格試験の時の陣形を考えて……」
何故今それを……と言いかけるも、イサベルは直ぐに……というより、ようやく気が付いた。
「…………そう、ね。い、今更だけど……な、なんでこの面子になったのかしら?」
「多分、他のそういうタイプの冒険者たちは選ばれなかった、もしくは現在活動している街からここまで移動してくるのは遠すぎるからじゃないですか?」
後者が正解だった。
弓や他にもバルバラと同じく魔法をメインに扱う冒険者の中に、この時期にBランクの昇格試験を受けるに相応しい者はいるが、ニュパートンまでの距離がやや遠かった。
「そうでしょうか? ゴルダさんが下がって頂ければ……でも、そうなると前衛のメンバーだけでキングワイバーンたちを相手に……戦いに安全などありませんが、やや厳しくなりますわね」
(ん~~~~……俺は下がって戦った方が良いか?)
弓は……一応スキルこそ持っているものの、実戦で弓を使って戦った経験は無いに等しい。
しかし、魔法に関しては一定以上の攻撃力と技術力を持っている。
(リザードマンジェネラルに関してはラストが一度倒したことがある……あの頃より更に強くなってるのを考えると、多分あの頃よりも早く倒せる筈……そうなってくると、やっぱりキングワイバーンが問題だよな~~)
一応今回の昇格試験のリーダーではないが、お人好しのティールは勝手にどう動けば全員無事に試験を終えて戻ってこれるかを考えていた。
「んじゃ、ティール!!! 軽く戦り合おうか!!!!」
(……絶対に軽くじゃないでしょ)
色々と考えている間に訓練場へ到着。
「それじゃあ、私はラスト君と戦おうかしら」
「……良いだろう」
同時に模擬戦を行う事が決定。
準備運動はせず、模擬戦の中でアップを行う。
「ん? 魔法使ったりロングソードを使ったりって聞いてたが……こっちもいけんのか?」
「そうですね。モンスターや盗賊と戦っていれば、自身の武器を飛ばされて、強制的にこれで戦うしかない状況に追い込まれることがあるって、師事を受けてた人に言われたんで、それなりに鍛えてます」
「はっはっは!!!! なら良いぜ。派手に殴り合おうか!!!!」
相手の性格から、木剣や真剣だと面倒が起きるかもしれないという理由で、ロングソードを抜くことなく素手で構えた。
これは決して煽っている……挑発している訳ではなく、面倒を増やしたくないという思い故。
人によっては煽りや挑発と捉えられるかもしれないが、バゼスはその辺りも鈍いため、全くその様に捉えてはいなかった。
「模擬戦だという事を忘れないように戦ってくださいね。それでは……始め!!!!」
ティールとバゼスの模擬戦の審判はシャーリーが務め、注意を行ってから開始の合図を宣言。
「シャッ!!!!!」
すると、開始の合図と同時にバゼスが様子見などすることなく地面を蹴った。
(獣人族らしい、パワフルな動きだな)
放たれた一撃を冷静に躱すも、風圧が並ではないと悟り、もう少し余裕を持って躱さなければという危機感が生まれた。
(獣人族でも差はあるんだろうけど、流石獅子人族と言えば良いのか? 爪は鋭い……けど、拳は重い……あれだけ好戦的なのも納得の身体能力だな)
バゼスの身体能力を見つめつつも……ティールは冷静に読みと技術力に関しては自分の方が確実に上だと判断。
十数発の拳を見極めた後、ティールも反撃に出る。
「ッ!? ははっ!! なるほど、な!!! マジで良い拳、持ってるじゃねぇか!!!!」
「そりゃどう、もっ!!!!」
まだ……まだウォーミングアップの段階とはいえ、バゼスは持ち前の身体能力と反応速度を活かし、ティールの拳を全て対応していた。
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