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二人なら解けるかも
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「どうぞ」
岩窟竜、レグレザイアの前には大量の肉メインの料理と、ダンジョンの宝箱に入っていた酒が並んでいた。
とはいえ……超巨体のレグレザイアからすれば、少々物足りない量。
「いただこうか」
しかし、一切不満を浮かべることなくそこら辺の岩を箸のように形を変え、空中で操りながら自身の体に放り込んでいく。
「うむ、やはり人が作る料理は美味いな」
「人との交流があったんですか?」
「人の姿になれるのだ。故に、過去に何度か人の街を訪れては美味い飯を食べた」
話を聞いて二人は「何故今人の姿にならないのか?」という疑問が浮かんだが、それは単純にレグレザイアが二人の事を心の底から信用している訳ではなかったから、というのが主な理由。
「しかし、そっちの竜人族の子供も若いが、お主はもっと若いの~」
「はは、まだ十五も越えてません」
「じゃろうな。だが、内に秘める力は相当な物だ。ワイバーン程度では話にならんだろ」
「そ、それはどうでしょうか」
同じ竜種がいる手前、ドラゴンを楽に倒せるとは言えなかった。
「隠さんでもいい。長く生きてれば、おおよその実力は解かる……だからこそ、お主ら二人が来た時はかなり警戒したものよ」
実力を認めているからこその言葉。
岩窟竜から自身の実力を褒められた二人は、緩みそうになる頬を必死で堪えた。
それから他愛もない会話を続け……そろそろお開きといったタイミングで、ラストは一つだけ岩窟竜に尋ねた。
「岩窟竜殿、一つお聞きしたい事がある」
「ふむ、答えられる内容であれば答えよう」
「……人に狩られても仕方ない。そういったドラゴンの類はおりますか」
「ッ!!!???」
パーティーメンバーの質問内容を耳にし、ティールは一気に血の気が引いた。
そんなティールの反応は気にせず、レグレザイアは過去の記憶を掘り起こし、ラストの質問に答えようとしていた。
「そうじゃのう……まぁ、何体かいるな。しかし、お主らそれが儂と戦わなかった大きな理由か?」
「は、はい。そうですね」
「……お主ら、本当に面白いのう」
人に狩られても仕方ない……つまり、人に迷惑をかけているか否か。
二人は……主にティールがそういった理由で、岩窟竜に挑もうとしなかった。
「美味い飯と酒をご馳走してくれた礼だ。教えてやろう」
気前良く教えてくれることとなり、ティールはホッと一安心。
心臓が喉を越えて飛び出ずに済んだ。
そして岩窟竜は二体の闇属性のドラゴン、そして複数の邪竜について二人に情報を提供した。
封印されたているドラゴンもいるが……レグレザイアはあえて封印の解き方を伝えなかった。
主な理由は……二人の実力と潜在能力があれば、力で無理矢理封印を解けると感じたから。
「ありがとうございました」
「おぅ、こっちこそ楽しかったぞ」
こうして岩窟竜、レグレザイアとの食事会は無事に終了。
「ラスト……いきなりぶっ飛んだ質問をしないでくれよ」
「すまない。ちょっと気になってな……それに、そういった連中であれば、マスターも心置きなく戦えるだろ」
「……変な気を使わせてしまったな。はぁ~……ありがとな」
ティールとしても、いずれは高ランクのドラゴンを討伐し、ドラゴンスレイヤーの称号を手に入れることに多少なりとも憧れを持っている。
その憧れを現実に変えるには、いくら実力を上げたとしても、対戦相手がいなければ手に入れられない。
「ッ!? お前ら……なんで無傷なんだよ!!!」
入り口に戻ってきた二人に、並んでいた冒険者の一人が大声でツッコむ。
(やっべぇ~~~、完全に忘れてた)
岩窟竜の元へ続く入り口から入る者たちは、全員岩窟竜を倒すことを目的として進む。
そこら辺のモンスターが束に……数を万に増やしたところで勝てない超強敵。
それがAランクモンスターであり、属性を持つ大型ドラゴン。
異次元の存在と言っても過言ではない相手と戦い、二人の様に防具などが一切傷付いていない状況は、まずあり得なかった。
岩窟竜、レグレザイアの前には大量の肉メインの料理と、ダンジョンの宝箱に入っていた酒が並んでいた。
とはいえ……超巨体のレグレザイアからすれば、少々物足りない量。
「いただこうか」
しかし、一切不満を浮かべることなくそこら辺の岩を箸のように形を変え、空中で操りながら自身の体に放り込んでいく。
「うむ、やはり人が作る料理は美味いな」
「人との交流があったんですか?」
「人の姿になれるのだ。故に、過去に何度か人の街を訪れては美味い飯を食べた」
話を聞いて二人は「何故今人の姿にならないのか?」という疑問が浮かんだが、それは単純にレグレザイアが二人の事を心の底から信用している訳ではなかったから、というのが主な理由。
「しかし、そっちの竜人族の子供も若いが、お主はもっと若いの~」
「はは、まだ十五も越えてません」
「じゃろうな。だが、内に秘める力は相当な物だ。ワイバーン程度では話にならんだろ」
「そ、それはどうでしょうか」
同じ竜種がいる手前、ドラゴンを楽に倒せるとは言えなかった。
「隠さんでもいい。長く生きてれば、おおよその実力は解かる……だからこそ、お主ら二人が来た時はかなり警戒したものよ」
実力を認めているからこその言葉。
岩窟竜から自身の実力を褒められた二人は、緩みそうになる頬を必死で堪えた。
それから他愛もない会話を続け……そろそろお開きといったタイミングで、ラストは一つだけ岩窟竜に尋ねた。
「岩窟竜殿、一つお聞きしたい事がある」
「ふむ、答えられる内容であれば答えよう」
「……人に狩られても仕方ない。そういったドラゴンの類はおりますか」
「ッ!!!???」
パーティーメンバーの質問内容を耳にし、ティールは一気に血の気が引いた。
そんなティールの反応は気にせず、レグレザイアは過去の記憶を掘り起こし、ラストの質問に答えようとしていた。
「そうじゃのう……まぁ、何体かいるな。しかし、お主らそれが儂と戦わなかった大きな理由か?」
「は、はい。そうですね」
「……お主ら、本当に面白いのう」
人に狩られても仕方ない……つまり、人に迷惑をかけているか否か。
二人は……主にティールがそういった理由で、岩窟竜に挑もうとしなかった。
「美味い飯と酒をご馳走してくれた礼だ。教えてやろう」
気前良く教えてくれることとなり、ティールはホッと一安心。
心臓が喉を越えて飛び出ずに済んだ。
そして岩窟竜は二体の闇属性のドラゴン、そして複数の邪竜について二人に情報を提供した。
封印されたているドラゴンもいるが……レグレザイアはあえて封印の解き方を伝えなかった。
主な理由は……二人の実力と潜在能力があれば、力で無理矢理封印を解けると感じたから。
「ありがとうございました」
「おぅ、こっちこそ楽しかったぞ」
こうして岩窟竜、レグレザイアとの食事会は無事に終了。
「ラスト……いきなりぶっ飛んだ質問をしないでくれよ」
「すまない。ちょっと気になってな……それに、そういった連中であれば、マスターも心置きなく戦えるだろ」
「……変な気を使わせてしまったな。はぁ~……ありがとな」
ティールとしても、いずれは高ランクのドラゴンを討伐し、ドラゴンスレイヤーの称号を手に入れることに多少なりとも憧れを持っている。
その憧れを現実に変えるには、いくら実力を上げたとしても、対戦相手がいなければ手に入れられない。
「ッ!? お前ら……なんで無傷なんだよ!!!」
入り口に戻ってきた二人に、並んでいた冒険者の一人が大声でツッコむ。
(やっべぇ~~~、完全に忘れてた)
岩窟竜の元へ続く入り口から入る者たちは、全員岩窟竜を倒すことを目的として進む。
そこら辺のモンスターが束に……数を万に増やしたところで勝てない超強敵。
それがAランクモンスターであり、属性を持つ大型ドラゴン。
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