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本当に強い者は
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(あいつが、トップか!!!!)
ドラミングを行い、仲間の士気や同族の戦闘力を上げたモンスターの名は……アドバースコング。
漆黒の毛を持ち、所々赤毛の大きなゴリラ。
その太い腕と太い指から、どれだけの破壊力を有しているのか……考えたくない程の圧を持つ破壊ゴリラ。
そんなムキムキゴリラに対し、ティールは躊躇なく駆け出した。
(あのドラミングは、厄介だ!!)
多くの冒険者を殺せるであろう力を持っている。
その力も十分に危険だが、先程まで冒険者側が押せ押せムードだったにも関わらず、押されていたモンスターたちの目に開戦時と同じ闘志が戻っていた。
あと何度ドラミングの効果が正常に作用するか分からない。
だが、見過ごせるほど甘い能力ではないと判断。
速攻で倒そうと動いたティールだが、一応アドバースコングを大将と認めているモンスターたちが、そうはさせない。
(っ!? 随分と、仲間意識が、強いな!!)
冒険者の中でも厄介な人物を潰したいのか、それとも強者を倒して名乗りを上げたいのか。
それとも本当にアドバースコングを少しでも披露させないために動いたのか……人間であるティールには解らない。
それでも、やる事は変わらない。
自分に襲い掛かってくるモンスターは、殲滅あるのみ。
目の前の光景に多少驚きはしたものの、戦意が削がれることはない。
周囲に同業者がいないことを確認したティールは、爪撃のスキルを発動。
ソニッククロウを、技の効果範囲を広げて放ち、一瞬にして自身の前に立ちはだかったモンスターたちを三つに両断。
勿論アドバースコングが迫ってくる前に、スキルを奪って更に自身を強化。
(速い!!!)
今のティールは、スピードだけならBランク冒険者の中でも上位……Aランク冒険者に片足を突っ込んでいると言えなくもない。
そんなティールに速いと思わせる程、アドバースコングのスピードも並ではなかった。
独特な四足歩行での移動。
そんな移動方法では、スピード寄りの冒険者と渡り合えるわけがない。
なんて馬鹿なことを考える者はいるが、そもそものランクがB。
獣系のモンスターは総じて身体能力が高い。
独特な四足歩行も、ゴリラに適した歩き方であるため……アドバースコングはたった数歩でティールの位置まで辿り着き……その拳骨を振り下ろした。
(っ!!!??? 隕石? が地面に落下した時って、こんな感じなのか?)
地面にクレーターをつくる攻撃。
それは今まで何度も目にしてきたが……今回アドバースコングが放った一撃は、言葉通り一段階上の威力。
結果的に地面に振り下ろされた拳骨による衝撃音に、冒険者たちだけではなく、モンスターまでも一瞬気を取られた。
「こいつの相手は俺がやる!!!!!」
戦場でも響き渡る声で宣言し、同業者たちへそちらに、この化け物が行くことはないと伝える。
そんなティールの宣言を耳にし、ホッと一安心する者が六割。
もう四割は……直ぐにでも目の前のモンスターを蹴散らし、スーパールーキーの援護に行かなければと考え、更に闘志が迸る。
(活きが良いルーキーばかりに頼ってて良いのか!? 良い訳ねぇよな!!!!)
(いくらあの子が優秀でも、一人じゃいつか追い込まれる。さっさと、こいつらを潰さないと!!!)
(若い奴が気張ってんだ! ベテランの俺たちが更に気張らねぇでどうする!!!!)
本当の意味で強い者は、ここで自分の命は大丈夫だと安心しない。
本当にプライドを持っている者は……ここで一人だけに重責を負わせない。
ベテランや二十代前半のこれから全盛期の強者たちが闘志を迸らせる中、パーティーメンバーであるラストは主人の真意を読み取っていた。
(邪魔は、必要ない。であれば、マスターが安心して戦えるように、一刻も早くこいつらを叩き潰す!!)
ドラミングを行い、仲間の士気や同族の戦闘力を上げたモンスターの名は……アドバースコング。
漆黒の毛を持ち、所々赤毛の大きなゴリラ。
その太い腕と太い指から、どれだけの破壊力を有しているのか……考えたくない程の圧を持つ破壊ゴリラ。
そんなムキムキゴリラに対し、ティールは躊躇なく駆け出した。
(あのドラミングは、厄介だ!!)
多くの冒険者を殺せるであろう力を持っている。
その力も十分に危険だが、先程まで冒険者側が押せ押せムードだったにも関わらず、押されていたモンスターたちの目に開戦時と同じ闘志が戻っていた。
あと何度ドラミングの効果が正常に作用するか分からない。
だが、見過ごせるほど甘い能力ではないと判断。
速攻で倒そうと動いたティールだが、一応アドバースコングを大将と認めているモンスターたちが、そうはさせない。
(っ!? 随分と、仲間意識が、強いな!!)
冒険者の中でも厄介な人物を潰したいのか、それとも強者を倒して名乗りを上げたいのか。
それとも本当にアドバースコングを少しでも披露させないために動いたのか……人間であるティールには解らない。
それでも、やる事は変わらない。
自分に襲い掛かってくるモンスターは、殲滅あるのみ。
目の前の光景に多少驚きはしたものの、戦意が削がれることはない。
周囲に同業者がいないことを確認したティールは、爪撃のスキルを発動。
ソニッククロウを、技の効果範囲を広げて放ち、一瞬にして自身の前に立ちはだかったモンスターたちを三つに両断。
勿論アドバースコングが迫ってくる前に、スキルを奪って更に自身を強化。
(速い!!!)
今のティールは、スピードだけならBランク冒険者の中でも上位……Aランク冒険者に片足を突っ込んでいると言えなくもない。
そんなティールに速いと思わせる程、アドバースコングのスピードも並ではなかった。
独特な四足歩行での移動。
そんな移動方法では、スピード寄りの冒険者と渡り合えるわけがない。
なんて馬鹿なことを考える者はいるが、そもそものランクがB。
獣系のモンスターは総じて身体能力が高い。
独特な四足歩行も、ゴリラに適した歩き方であるため……アドバースコングはたった数歩でティールの位置まで辿り着き……その拳骨を振り下ろした。
(っ!!!??? 隕石? が地面に落下した時って、こんな感じなのか?)
地面にクレーターをつくる攻撃。
それは今まで何度も目にしてきたが……今回アドバースコングが放った一撃は、言葉通り一段階上の威力。
結果的に地面に振り下ろされた拳骨による衝撃音に、冒険者たちだけではなく、モンスターまでも一瞬気を取られた。
「こいつの相手は俺がやる!!!!!」
戦場でも響き渡る声で宣言し、同業者たちへそちらに、この化け物が行くことはないと伝える。
そんなティールの宣言を耳にし、ホッと一安心する者が六割。
もう四割は……直ぐにでも目の前のモンスターを蹴散らし、スーパールーキーの援護に行かなければと考え、更に闘志が迸る。
(活きが良いルーキーばかりに頼ってて良いのか!? 良い訳ねぇよな!!!!)
(いくらあの子が優秀でも、一人じゃいつか追い込まれる。さっさと、こいつらを潰さないと!!!)
(若い奴が気張ってんだ! ベテランの俺たちが更に気張らねぇでどうする!!!!)
本当の意味で強い者は、ここで自分の命は大丈夫だと安心しない。
本当にプライドを持っている者は……ここで一人だけに重責を負わせない。
ベテランや二十代前半のこれから全盛期の強者たちが闘志を迸らせる中、パーティーメンバーであるラストは主人の真意を読み取っていた。
(邪魔は、必要ない。であれば、マスターが安心して戦えるように、一刻も早くこいつらを叩き潰す!!)
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