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急激な変化
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(いきなりだな!?)
グリフォン以外のモンスターを牙竜とオーバーサイズで始末した直後、グリフォンはティールに向かって風のブレスを放った。
(嘗めるな!!!)
この奇襲に対し、ティールも同じくブレスで対象。
ブレスの属性は火と、相性では決して悪くない。
だが、同じブレスでも技量や慣れに大きな差がある。
ティールのブレスはグリフォンのブレスをほんの少し受け止めることが出来たが、それも僅かな時間。
徐々に押され始めるティールだが、本にとしてはその数秒の時間が稼げれば十分だった。
「はっ!!!!」
「ッ!?」
牙竜から放たれた火の斬撃に……グリフォンをそれを食らってはならないと、ティールに対するブレスを中断し、緊急回避。
「助かったぞ、ラスト」
「躱されてしまったがな」
ラストとしてはティールを助けるだけでは終わらず、グリフォンに大ダメージを与えるつもりだった。
「そりゃ仕方ない。それにしても、やっぱりただ上から見下ろすだけの強さじゃないな」
「仮にも空の死神だ。本人が強くなければ、他のモンスターが従うことはないだろう」
ブレスをブレスで相殺しようとしたティールだが、もう少し良い感じに抑え込めると思っていたが、そんな自信はあっさりと打ち砕かれた。
(もう、こいつはしまっておかないとな)
グリフォンに付き従うモンスターの討伐は終えたので、オーバーサイズは役目を果たし、豹雷と疾風瞬閃にバトンタッチ。
そこからは先程までよりも激しい戦いが繰り広げられた。
グリフォンはフェザーラッシュや風魔法、ブレス、風を纏った爪撃など、バリエーション豊富な攻撃でティールたちを攻め続ける。
二人とも牙竜の力を存分に活かし、十二歳とは思えないスピードで攻撃を躱し、多彩な攻撃にも対応する。
とはいえ、二人とグリフォンのガチバトルが始まってから、状況は拮抗していた。
数的にはティールとラストの方が有利に思えるかもしれないが、グリフォンはヒポグリフと比べ物にならない程、空中で体を上手く動かす。
急加速や急停止の緩急の差も侮れない要素。
(俺も大概多い方だとは思ってるけど……このグリフォン、全然魔力が減った様子が見えないな)
加えて、魔力量の多さ。
ラストは冒険者全体を見ればそれなりに魔力量は多く、ティールの場合は完全に多い方に部類される。
しかし、グリフォンの魔力総量は全くティールに負けていない。
(周りに大量の死体があるのが幸いだな)
魔力回復のポーションを飲んでいる暇がないので、周囲で転がっている死体に奪取≪スナッチ≫を使い、魔力を奪ってなんとか戦っている。
一応数的には有利であるため、二人は今のところ大ダメージは食らっていない。
ただ、残念なことに二人はグリフォンに大ダメージを与えられていない。
小さな斬り傷などは与えられているが、その程度のダメージでは撃沈できないのは二人も分かっている。
そして二対一の戦いが始まってから七分ほどが経過し……ここでグリフォンにある変化が訪れた。
「ッ……キィィエエエアアアア!!!!」
「っ!!??」
二人を潰せないことにイライラしだしたグリフォンは雄叫びを上げ、四肢に暴風を纏った。
そして……一気に急降下し、ラストに爪撃をぶち込もうとした。
(不味い!!!)
普段であれば、これから自分を襲う爪撃を大剣で防ぎ、ティールが攻撃を与えるチャンスをつくる。
ただ、今回ばかりは本能がこれから自分に届く爪撃を避けろと警告した。
その警告通り、ラストはグリフォンの爪撃を回避。
(……先程までとは、明らかに違う)
躱された爪撃は地面を大きく斬り裂き、先程までの爪撃とは比べ物にならない
牙竜で防いだとして、牙竜が壊されることはなかっただろうが、間違いなくラストは吹き飛ばされていた。
グリフォン以外のモンスターを牙竜とオーバーサイズで始末した直後、グリフォンはティールに向かって風のブレスを放った。
(嘗めるな!!!)
この奇襲に対し、ティールも同じくブレスで対象。
ブレスの属性は火と、相性では決して悪くない。
だが、同じブレスでも技量や慣れに大きな差がある。
ティールのブレスはグリフォンのブレスをほんの少し受け止めることが出来たが、それも僅かな時間。
徐々に押され始めるティールだが、本にとしてはその数秒の時間が稼げれば十分だった。
「はっ!!!!」
「ッ!?」
牙竜から放たれた火の斬撃に……グリフォンをそれを食らってはならないと、ティールに対するブレスを中断し、緊急回避。
「助かったぞ、ラスト」
「躱されてしまったがな」
ラストとしてはティールを助けるだけでは終わらず、グリフォンに大ダメージを与えるつもりだった。
「そりゃ仕方ない。それにしても、やっぱりただ上から見下ろすだけの強さじゃないな」
「仮にも空の死神だ。本人が強くなければ、他のモンスターが従うことはないだろう」
ブレスをブレスで相殺しようとしたティールだが、もう少し良い感じに抑え込めると思っていたが、そんな自信はあっさりと打ち砕かれた。
(もう、こいつはしまっておかないとな)
グリフォンに付き従うモンスターの討伐は終えたので、オーバーサイズは役目を果たし、豹雷と疾風瞬閃にバトンタッチ。
そこからは先程までよりも激しい戦いが繰り広げられた。
グリフォンはフェザーラッシュや風魔法、ブレス、風を纏った爪撃など、バリエーション豊富な攻撃でティールたちを攻め続ける。
二人とも牙竜の力を存分に活かし、十二歳とは思えないスピードで攻撃を躱し、多彩な攻撃にも対応する。
とはいえ、二人とグリフォンのガチバトルが始まってから、状況は拮抗していた。
数的にはティールとラストの方が有利に思えるかもしれないが、グリフォンはヒポグリフと比べ物にならない程、空中で体を上手く動かす。
急加速や急停止の緩急の差も侮れない要素。
(俺も大概多い方だとは思ってるけど……このグリフォン、全然魔力が減った様子が見えないな)
加えて、魔力量の多さ。
ラストは冒険者全体を見ればそれなりに魔力量は多く、ティールの場合は完全に多い方に部類される。
しかし、グリフォンの魔力総量は全くティールに負けていない。
(周りに大量の死体があるのが幸いだな)
魔力回復のポーションを飲んでいる暇がないので、周囲で転がっている死体に奪取≪スナッチ≫を使い、魔力を奪ってなんとか戦っている。
一応数的には有利であるため、二人は今のところ大ダメージは食らっていない。
ただ、残念なことに二人はグリフォンに大ダメージを与えられていない。
小さな斬り傷などは与えられているが、その程度のダメージでは撃沈できないのは二人も分かっている。
そして二対一の戦いが始まってから七分ほどが経過し……ここでグリフォンにある変化が訪れた。
「ッ……キィィエエエアアアア!!!!」
「っ!!??」
二人を潰せないことにイライラしだしたグリフォンは雄叫びを上げ、四肢に暴風を纏った。
そして……一気に急降下し、ラストに爪撃をぶち込もうとした。
(不味い!!!)
普段であれば、これから自分を襲う爪撃を大剣で防ぎ、ティールが攻撃を与えるチャンスをつくる。
ただ、今回ばかりは本能がこれから自分に届く爪撃を避けろと警告した。
その警告通り、ラストはグリフォンの爪撃を回避。
(……先程までとは、明らかに違う)
躱された爪撃は地面を大きく斬り裂き、先程までの爪撃とは比べ物にならない
牙竜で防いだとして、牙竜が壊されることはなかっただろうが、間違いなくラストは吹き飛ばされていた。
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