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文句を言っても仕方ない
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ティールは一気に範囲を狭め……風圧が崩れないように調整しながらマリアが到着するまでニードファルコンをその場に押し付けた。
当然、ニードファルコンも風の魔力を使い、フルパワーで脱出しようとするが、ティールの方も全力で対応していた。
残りの魔力量なんて気にする余裕はなく、絶対にその場から動かさないという強い意志を持ちながら……役割を遂行。
「はっ!!!!」
そしてマリアが全力ダッシュで駆け付け、メイスを地面に押し付けられているニードファルコンに振り下ろした。
マリアの全力の一撃に加えて、上からティールがニードファルコンを押さえつける為の風も威力にプラス。
その結果、ニードファルコンは何もすることが出来ず……その一撃に耐えられることなく、頭を叩き潰された。
「……ふぅーーーー、何とかなりましたね」
「ありがとうございます、マリアさん」
「ティール君やラスト君のサポートがあっての結果よ」
ニードファルコンはティールとラストが先日うっかり速攻で倒してしまったヒポグリフと同じく、頭は爆散した。
だが、ティールが上から風で押さえつけていたこともあり、血は羽に付着することなく、地面に零れていた。
突然の襲撃に驚かされ、ラストの大剣が破壊されてしまうという事態が起きたが、三人とも怪我を負うことなく無事にBランクモンスターの討伐に成功した。
その場で解体を行い、それ以上モンスターと戦うことはなく、三人はバラックに戻った。
「に、ニードファルコンですか!?」
三人はニードファルコンに関しては羽と血だけを売るつもりだった。
そして報告として実際に買取カウンターに素材を置く前に、依頼達成の手続きを行う際に……その事を伝えた。
すると、驚きのあまり受付嬢はそのモンスターを口に出してしまった。
(小声で言った意味……)
なるべく隠しておこうと思って小声で伝えたのにも拘らず、受付嬢が口に出して驚いてしまったので、ロビーにいる冒険者全員に伝わってしまった。
「…………」
「ッ!? も、申し訳ありませんでした!!」
受付嬢をしていれば、冒険者が小言で何かを伝えるというのは、何か意味があっての事。
それぐらいは習うことはないが、常識である。
仮に受付嬢でなくとも、周囲に聞こえない様に人から小声で伝えられた情報を大声で漏らすというのはあり得ない。
そんな失態をやらかした受付嬢に対し、ラストは冷ややかな目を向けた。
受付嬢は直ぐに自分の失態とら嘘tの冷たい目に気付き、何度も平謝り。
ティールとしてはやってくれたなという思いはあるが、今ここで何を言っても状況が変わることはない。
後で上司に説教されてくれという思いしかなかった。
クラッチイーグル五体分の羽が欲しいという依頼の達成手続きは終わり、報酬額を貰った三人は買取カウンターへ移動。
三人の番になるまで、ロビーにいる冒険者たちがあれよこれよと自分たちの意見を交わし合う。
「ニードファルコンが現れって……マジかよ。あんまり深い場所には行けねぇな」
「……いや、そもそもニードファルコンと遭遇したって本当か?」
「マリアさんと一緒に行動して多っぽいし、嘘じゃないだろ」
「ってことは、見つかったけどギリギリ逃げられたってことか」
話が変な方向にいきそうになっているが、ティールはそれを訂正しようとは思わない。
自分たちだけでニードファルコンを倒した。
その内容が広まなければ良いやと思っていた。
だが……それを良く思わないのがラスト。
加えて、今回の依頼に参加していたマリアもラストと似た様な気持ちを持っていた。
今すぐ視る目がない者たちの考えを訂正したい。
しかし、パーティーのリーダーであるティールが何も言わない。
好き勝手言われることに対して、不快な思いが顔に出ていない。
それらの理由から、ラストとマリアが同業者たちに咬みつくことはなく、とりあえず怪我人が出ることはなかった。
当然、ニードファルコンも風の魔力を使い、フルパワーで脱出しようとするが、ティールの方も全力で対応していた。
残りの魔力量なんて気にする余裕はなく、絶対にその場から動かさないという強い意志を持ちながら……役割を遂行。
「はっ!!!!」
そしてマリアが全力ダッシュで駆け付け、メイスを地面に押し付けられているニードファルコンに振り下ろした。
マリアの全力の一撃に加えて、上からティールがニードファルコンを押さえつける為の風も威力にプラス。
その結果、ニードファルコンは何もすることが出来ず……その一撃に耐えられることなく、頭を叩き潰された。
「……ふぅーーーー、何とかなりましたね」
「ありがとうございます、マリアさん」
「ティール君やラスト君のサポートがあっての結果よ」
ニードファルコンはティールとラストが先日うっかり速攻で倒してしまったヒポグリフと同じく、頭は爆散した。
だが、ティールが上から風で押さえつけていたこともあり、血は羽に付着することなく、地面に零れていた。
突然の襲撃に驚かされ、ラストの大剣が破壊されてしまうという事態が起きたが、三人とも怪我を負うことなく無事にBランクモンスターの討伐に成功した。
その場で解体を行い、それ以上モンスターと戦うことはなく、三人はバラックに戻った。
「に、ニードファルコンですか!?」
三人はニードファルコンに関しては羽と血だけを売るつもりだった。
そして報告として実際に買取カウンターに素材を置く前に、依頼達成の手続きを行う際に……その事を伝えた。
すると、驚きのあまり受付嬢はそのモンスターを口に出してしまった。
(小声で言った意味……)
なるべく隠しておこうと思って小声で伝えたのにも拘らず、受付嬢が口に出して驚いてしまったので、ロビーにいる冒険者全員に伝わってしまった。
「…………」
「ッ!? も、申し訳ありませんでした!!」
受付嬢をしていれば、冒険者が小言で何かを伝えるというのは、何か意味があっての事。
それぐらいは習うことはないが、常識である。
仮に受付嬢でなくとも、周囲に聞こえない様に人から小声で伝えられた情報を大声で漏らすというのはあり得ない。
そんな失態をやらかした受付嬢に対し、ラストは冷ややかな目を向けた。
受付嬢は直ぐに自分の失態とら嘘tの冷たい目に気付き、何度も平謝り。
ティールとしてはやってくれたなという思いはあるが、今ここで何を言っても状況が変わることはない。
後で上司に説教されてくれという思いしかなかった。
クラッチイーグル五体分の羽が欲しいという依頼の達成手続きは終わり、報酬額を貰った三人は買取カウンターへ移動。
三人の番になるまで、ロビーにいる冒険者たちがあれよこれよと自分たちの意見を交わし合う。
「ニードファルコンが現れって……マジかよ。あんまり深い場所には行けねぇな」
「……いや、そもそもニードファルコンと遭遇したって本当か?」
「マリアさんと一緒に行動して多っぽいし、嘘じゃないだろ」
「ってことは、見つかったけどギリギリ逃げられたってことか」
話が変な方向にいきそうになっているが、ティールはそれを訂正しようとは思わない。
自分たちだけでニードファルコンを倒した。
その内容が広まなければ良いやと思っていた。
だが……それを良く思わないのがラスト。
加えて、今回の依頼に参加していたマリアもラストと似た様な気持ちを持っていた。
今すぐ視る目がない者たちの考えを訂正したい。
しかし、パーティーのリーダーであるティールが何も言わない。
好き勝手言われることに対して、不快な思いが顔に出ていない。
それらの理由から、ラストとマリアが同業者たちに咬みつくことはなく、とりあえず怪我人が出ることはなかった。
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