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速さは落ちる
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ニードファルコンは当然ながら、他の鳥系モンスターと比べて身体能力が高い。
飛行能力も高く、フェザーラッシュも他のモンスターと比べて貫通力が高い。
脚の力も強く、巨人族でも掴まれてしまうと余裕で持ち上げられてしまう。
なので、勿論フェザーラッシュや風の魔力を使った攻撃、爪やくちばしによる攻撃も気を付けなければならないが、掴まれるのも要注意。
空高くまで持ち運ばれ、そこから一気に急降下して叩きつける。
ある程度の高さからの落下であればなんとか対処出来る者も多いが、ニードファルコンの飛行速度で急降下されると、準備していても叩きつけられる速度的に対処が間に合わない場合が多い。
ただ……今回は実力者が三人いる。
ティールとラストは攻撃しながら攻撃魔法を放つことが出来、マリアも二人が傷を負ったら即座に回復しながら使い捨ての短剣や少々得意な水魔法を使ってサポートを行う。
あまり遠距離攻撃の威力は高くないが、あまりニードファルコンが無視できない威力……かつ、避けずらいタイミングで攻撃を行っている。
(いやいや、本当に凄いな。未来予知でも出来るのか、って思ってしまうよ)
(ふむ……今回の戦い、俺はマリアさんの様に戦った方が良いかもしれないな)
ニードファルコンの移動速度を考えると、現状一番反応出来るのはティール。
ラストも悪くはないのだが、ニードファルコンの動きに合わせて反撃、もしくはカウンターを行うというのは難しい。
だが、ラストの炎刃やティールの風刃、偶にマリアの水攻撃魔法がぶつかり、徐々にニードファルコンの体力を削っている。
(速い鳥系のモンスターがここまで厄介とはな……グリフォンはもう少し大きいだろうから、攻撃を当てやすい気がするけど、ニードファルコンぐらいのサイズだと、やっぱりちょっとやりにくいな)
ニードファルコンは鳥系のモンスターの中でもそれなりに大きい方ではあるが、敵に近づいて攻撃しようとすると……途中で弾丸のように飛んでくる。
そうなると、攻撃出来る範囲が一気に狭くなってしまう。
「……そろそろ決めに行っても良いかもな」
とはいえ、ティールたち三人と五分も戦い続けていれば、三人だけではなくニードファルコンの方も魔力体力、メンタルが削られていく。
そうなると、必然的にラストがただ大剣の腹でガードすることしかで出来なかった猛スピードも、徐々に落ちる。
「ラスト! なんとかニードファルコンを少しだけ怯ませることは出来るか!?」
「……任せろ、マスター」
マスターから頼まれては、断るわけがなく……ラストは敵を威嚇するために吼えた……訳ではなく、自分に注意を向ける為にニードファルコンの注意を引き、挑発的な笑みを浮かべた。
すると、カチンときたニードファルコンはその挑発にまんまんとのり、自身の体に風の魔力を纏い……なおかつくちばしには重点的に風の魔力を集めた。
そして空中で加速を行い、ラストを一撃で仕留める為に回転を加えながら突っ込んだ。
その一撃は、下手したらミスリルの盾すら貫くかもしれない……しかし、ラストが扱うただの斬馬刀ではなく、Bランクのブラッディ―タイガーの素材が使われた一級品。
ラストは自身の本能……直感に頼り、寸でのタイミングで体を横に動かし、数秒だけ竜化のスキルを使いながら火を纏った斬馬刀で風の魔力を纏ったド〇ルくちばしを受け止めた。
「ぬぅ……ぜぇあああッ!!!!」
それだけではなく、そのままニードファルコンを押し返し、弾丸ライナー炸裂。
「よし!!!」
ラストがそのまま押し返すと信じていたティールは移動していた木の枝から飛び、ニードファルコンよりも上の位置から風の魔力を消費して暴風を放つ。
「マリアさん!!!!」
「分かったわ!!」
ティールの意図をくみ取り、マリアは全力ダッシュで押さえつけられているニードファルコンの元へ向かった。
飛行能力も高く、フェザーラッシュも他のモンスターと比べて貫通力が高い。
脚の力も強く、巨人族でも掴まれてしまうと余裕で持ち上げられてしまう。
なので、勿論フェザーラッシュや風の魔力を使った攻撃、爪やくちばしによる攻撃も気を付けなければならないが、掴まれるのも要注意。
空高くまで持ち運ばれ、そこから一気に急降下して叩きつける。
ある程度の高さからの落下であればなんとか対処出来る者も多いが、ニードファルコンの飛行速度で急降下されると、準備していても叩きつけられる速度的に対処が間に合わない場合が多い。
ただ……今回は実力者が三人いる。
ティールとラストは攻撃しながら攻撃魔法を放つことが出来、マリアも二人が傷を負ったら即座に回復しながら使い捨ての短剣や少々得意な水魔法を使ってサポートを行う。
あまり遠距離攻撃の威力は高くないが、あまりニードファルコンが無視できない威力……かつ、避けずらいタイミングで攻撃を行っている。
(いやいや、本当に凄いな。未来予知でも出来るのか、って思ってしまうよ)
(ふむ……今回の戦い、俺はマリアさんの様に戦った方が良いかもしれないな)
ニードファルコンの移動速度を考えると、現状一番反応出来るのはティール。
ラストも悪くはないのだが、ニードファルコンの動きに合わせて反撃、もしくはカウンターを行うというのは難しい。
だが、ラストの炎刃やティールの風刃、偶にマリアの水攻撃魔法がぶつかり、徐々にニードファルコンの体力を削っている。
(速い鳥系のモンスターがここまで厄介とはな……グリフォンはもう少し大きいだろうから、攻撃を当てやすい気がするけど、ニードファルコンぐらいのサイズだと、やっぱりちょっとやりにくいな)
ニードファルコンは鳥系のモンスターの中でもそれなりに大きい方ではあるが、敵に近づいて攻撃しようとすると……途中で弾丸のように飛んでくる。
そうなると、攻撃出来る範囲が一気に狭くなってしまう。
「……そろそろ決めに行っても良いかもな」
とはいえ、ティールたち三人と五分も戦い続けていれば、三人だけではなくニードファルコンの方も魔力体力、メンタルが削られていく。
そうなると、必然的にラストがただ大剣の腹でガードすることしかで出来なかった猛スピードも、徐々に落ちる。
「ラスト! なんとかニードファルコンを少しだけ怯ませることは出来るか!?」
「……任せろ、マスター」
マスターから頼まれては、断るわけがなく……ラストは敵を威嚇するために吼えた……訳ではなく、自分に注意を向ける為にニードファルコンの注意を引き、挑発的な笑みを浮かべた。
すると、カチンときたニードファルコンはその挑発にまんまんとのり、自身の体に風の魔力を纏い……なおかつくちばしには重点的に風の魔力を集めた。
そして空中で加速を行い、ラストを一撃で仕留める為に回転を加えながら突っ込んだ。
その一撃は、下手したらミスリルの盾すら貫くかもしれない……しかし、ラストが扱うただの斬馬刀ではなく、Bランクのブラッディ―タイガーの素材が使われた一級品。
ラストは自身の本能……直感に頼り、寸でのタイミングで体を横に動かし、数秒だけ竜化のスキルを使いながら火を纏った斬馬刀で風の魔力を纏ったド〇ルくちばしを受け止めた。
「ぬぅ……ぜぇあああッ!!!!」
それだけではなく、そのままニードファルコンを押し返し、弾丸ライナー炸裂。
「よし!!!」
ラストがそのまま押し返すと信じていたティールは移動していた木の枝から飛び、ニードファルコンよりも上の位置から風の魔力を消費して暴風を放つ。
「マリアさん!!!!」
「分かったわ!!」
ティールの意図をくみ取り、マリアは全力ダッシュで押さえつけられているニードファルコンの元へ向かった。
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