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相思相愛ではないのだろ?
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(そういえば、この人は……ディリスさんはラストにもう少し殺されるって場面で、ラストに助けてもらったんだよな。あ~~~~……はいはいはい、なるほど。そういうことだったんだ)
何故ディリスがラストを奴隷という立場から解放してほしい理由を中々言い出せないのか、納得出来る理由が頭に浮かんだ。
「ディリスさんは、ラストのことが好きなんだな」
「ッ!!!???」
ティールに確信を突かれ、一気にディリスさんの顔が真っ赤になり、火山が噴火したかのように頭の上から湯気が出た。
(無茶苦茶分かりやすいな、この人。いや、俺も人のこと言えないかもしれないけど)
自分のことはさておき、ディリスが何故ラストを解放してほしいのか答え合わせができ、少しスッキリした。
ただ、スッキリしたからといって、その要望に応じるかといえば……それはあり得ない。
「……そうだ。単純かもしれないが、あの時に、その……惚れたんだ」
「そうですか」
ラストの外見と助けたシチュエーションを考えれば、ディリスが一目惚れしてしまうのも無理はない。
ティールはディリスの思いをからかう気にはならない。
(俺だって別にそんな特別な理由があって女性を好きになったってわけじゃないからな……ただ、人が恋愛関係で照れてるところをみると、なんかこっちが恥ずかしくなってくるな)
むずむずする感覚を一旦抑え、目の前の問題について考える。
(確かにラストが俺の奴隷という立場であれば、ディリスさんが付き合うことは出来ないよな……奴隷と女性冒険者の恋……小説ならそれなりに面白みがあるのかもしれないけど、奴隷に主人からすれば厄介過ぎる問題だな)
ティールにとって、これ以上ないぐらい相応しい仲間。
実力は高く、自分の秘密を守れる。
向上心があり、一緒に居て楽しいパーティーメンバーだった。
主人であるティールはラストが誰かに恋をするのは悪くないと思っている。
ただ……仮にラストが誰かと恋して付き合った場合、自分のパーティーにその人物を加入させなければならないのか?
そこを考えると、悩ましい思いが溢れ出てくる。
「ラストに惚れたから、か……なるほど。理由としてはまぁ……納得出来なくもないけど、嫌だよ」
「ッ!!!」
ティールのハッキリと断言する拒否を聞き、ディリスは先程とは違った意味で顔を赤くする。
「なんで、俺が大して親しくもないディリスさんの為にラストを奴隷という立場から解放しなきゃならいんだ。言っておくけど、俺はラストに全く不自由させてないから」
周囲の客や店員にとんでもなく嫌な主人だと誤解されたくないので、そこだけはきっちり口に出しておく。
「それは……ッ! だが、ラストは奴隷という立場に納得しているのか!」
「納得してる云々じゃないだろ。俺は正式な手順を踏んでラストの主人になったんだ。ディリスさんにとやかく言われる問題じゃない。それぐらいは解るだろ」
ラストに人らしい生活を送らせているということもあり、ティールは奴隷を仲間にしているという状態を悪いとは思っていない。
「ディリスさんがラストに惚れていて、ラストもその気になってあんたに相談でもしたのか? そんなことはないだろ。あいつは今、恋愛よりも戦いに夢中だからな」
そもそもな話、ラストは自分以外の者と話すことは殆どない。
呑みの席で他人と一緒になれば話すこともあるが、出会ってからラストが単独で動き、誰かと話すという機会は一度もない。
「それでも……奴隷という立場であれば、何も……」
「……そんなに奴隷っていう存在というか、制度? が、気に入らないならそれをつくった人間、もしくは続けている国に文句を言ってくれよ」
そんなことを、一人の小娘が出来る訳がない。
それを解っていながらも、正論をぶつける。
ディリスはティールに正論をぶつけられて俯いてしまうが、それでもまだまだラストを奴隷という立場から解放してほしいという気持ちが無くなってはいない。
そこでティールはもう一つ、大きな正論をディリスに投げた。
何故ディリスがラストを奴隷という立場から解放してほしい理由を中々言い出せないのか、納得出来る理由が頭に浮かんだ。
「ディリスさんは、ラストのことが好きなんだな」
「ッ!!!???」
ティールに確信を突かれ、一気にディリスさんの顔が真っ赤になり、火山が噴火したかのように頭の上から湯気が出た。
(無茶苦茶分かりやすいな、この人。いや、俺も人のこと言えないかもしれないけど)
自分のことはさておき、ディリスが何故ラストを解放してほしいのか答え合わせができ、少しスッキリした。
ただ、スッキリしたからといって、その要望に応じるかといえば……それはあり得ない。
「……そうだ。単純かもしれないが、あの時に、その……惚れたんだ」
「そうですか」
ラストの外見と助けたシチュエーションを考えれば、ディリスが一目惚れしてしまうのも無理はない。
ティールはディリスの思いをからかう気にはならない。
(俺だって別にそんな特別な理由があって女性を好きになったってわけじゃないからな……ただ、人が恋愛関係で照れてるところをみると、なんかこっちが恥ずかしくなってくるな)
むずむずする感覚を一旦抑え、目の前の問題について考える。
(確かにラストが俺の奴隷という立場であれば、ディリスさんが付き合うことは出来ないよな……奴隷と女性冒険者の恋……小説ならそれなりに面白みがあるのかもしれないけど、奴隷に主人からすれば厄介過ぎる問題だな)
ティールにとって、これ以上ないぐらい相応しい仲間。
実力は高く、自分の秘密を守れる。
向上心があり、一緒に居て楽しいパーティーメンバーだった。
主人であるティールはラストが誰かに恋をするのは悪くないと思っている。
ただ……仮にラストが誰かと恋して付き合った場合、自分のパーティーにその人物を加入させなければならないのか?
そこを考えると、悩ましい思いが溢れ出てくる。
「ラストに惚れたから、か……なるほど。理由としてはまぁ……納得出来なくもないけど、嫌だよ」
「ッ!!!」
ティールのハッキリと断言する拒否を聞き、ディリスは先程とは違った意味で顔を赤くする。
「なんで、俺が大して親しくもないディリスさんの為にラストを奴隷という立場から解放しなきゃならいんだ。言っておくけど、俺はラストに全く不自由させてないから」
周囲の客や店員にとんでもなく嫌な主人だと誤解されたくないので、そこだけはきっちり口に出しておく。
「それは……ッ! だが、ラストは奴隷という立場に納得しているのか!」
「納得してる云々じゃないだろ。俺は正式な手順を踏んでラストの主人になったんだ。ディリスさんにとやかく言われる問題じゃない。それぐらいは解るだろ」
ラストに人らしい生活を送らせているということもあり、ティールは奴隷を仲間にしているという状態を悪いとは思っていない。
「ディリスさんがラストに惚れていて、ラストもその気になってあんたに相談でもしたのか? そんなことはないだろ。あいつは今、恋愛よりも戦いに夢中だからな」
そもそもな話、ラストは自分以外の者と話すことは殆どない。
呑みの席で他人と一緒になれば話すこともあるが、出会ってからラストが単独で動き、誰かと話すという機会は一度もない。
「それでも……奴隷という立場であれば、何も……」
「……そんなに奴隷っていう存在というか、制度? が、気に入らないならそれをつくった人間、もしくは続けている国に文句を言ってくれよ」
そんなことを、一人の小娘が出来る訳がない。
それを解っていながらも、正論をぶつける。
ディリスはティールに正論をぶつけられて俯いてしまうが、それでもまだまだラストを奴隷という立場から解放してほしいという気持ちが無くなってはいない。
そこでティールはもう一つ、大きな正論をディリスに投げた。
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