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意志の強さと思いの大きさ
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フィリックとラックとの会食が終わった二人は予定通り、ヤドラスの武器屋を目指す。
「一度フラれても諦めない、か……とんでもないメンタルだな」
「そうか? 意志が強ければ、案外それが普通な気がするが」
「うっ……まぁ、俺の意志が弱かったのは確かかもな」
ミレットが自分ではなく、同年代では村一番のイケメン少年だったレントに惚れていると知り、諦めた。
それを思い返し、まだ子供とはいえ意志が弱いと思えた。
(……後の二つも、知り合った人との関係を悪くしたくないという理由があったとしても、結ばれたいと思って挑戦しないのは言い訳だもんな……単純に意志よりも思いが弱いのかもしれないけどさ)
なにはともあれ、二人と話したことでニーナが思っていた以上にモテていることだけは分かった。
「ラストもあれか、憧れている人に自分以外の連中が意識を向けてるとしても、諦めずにアタックするのか?」
「……まず、第一に俺が持つ気持ちがアタックするような思いなのか確認しなければならないが、そうだな……あの人が既に他の人と付き合っているならば考えるかもしれない」
実戦に関しては好戦的なラストでも、恋愛に関しては状況関係無しにガツガツと挑むほど馬鹿ではなかった。
「ただ、特にそういった相手がいないのであれば、自分の思いを伝える努力はするな。マスターの状況は少し珍しいかもしれないから、前に進めないのは仕方ないかもしれないがな?」
「……そう言ってくれると嬉しいよ。まぁ、結局のところ俺の意志が弱いってのもあるけど、思いが弱いってのもあると思うからさ」
客観的に見て、意志の弱さよりも思いの弱さ。
そこがオルアットやエリックとの違いだと自己判断した。
「ふむ……つまりだ、恋愛という視点から気になったというよりも、雄という本能的な視点から気になった。そういうことか?」
「え、いや、そういうのじゃ……ん、ん~~~~~……リーナは多分、その……恋愛的な視点から気になったと思うけ。でも、ニーナさんに関してはラストの言う、雄という本能的な視点から気になった……かもしれないな」
ティールは正直に答えた。
正直に答えたことにより、心の中に残っていたモヤモヤが少しスッキリした。
(思えばそうかもな。ニーナさんに関しては失礼かもしれないが、そういう下心を含めて憧れたというか……意識してた気がする)
年上でスタイル抜群の女性をそういった目で見てしまうのは仕方ない。
悲しい男の性というもの。
「同じ事を言ったと思うが、それをそこまで気にする必要はない。容姿が優れている女性に対して、そういった思いを抱いてしまうのは漢の本能というものだ」
「……でも、ラストはニーナさんたちにそういった思いは抱かなかったんだろ。あっ、憧れている人がいるから他の人にそういった感情を持たないのは当たり前か」
「どうだろうな? 当たり前かどうかは知らないが、あの三人に関しては単純に気にするタイプではなかったというだけだ」
「そういうもんか……なぁ、憧れの人のことは置いといて、ラストはどういった人がタイプなんだ?」
好きかもしれない人がいるのは分かった。
だが、クールでワイルド感があるイケメンのラストは、いったいどんな異性が好みなのか。
仲間として……同じ同性としてやはり気になる。
「タイプ、か……容姿が優れていることに越したことはないが、もっと中身的な内容であれば、お互いに高め合える存在が好ましいな」
「お、お互いを高め合える存在か。なんともラストらしい考えだな。やっぱり付き合う相手も接近戦を得意とする人が良いのか」
「別に接近戦が得意と縛るつもりはない。いや、その方がより好ましくはあるがな。ただ……もっと単純に言えば、飽きない向上心を持ち、前に進もうとする人……というのが好みのタイプ、だと思う」
ラストの好みのタイプを聞き、ティールはなんとなく共感できる部分があった。
そこから野郎二人の恋バナは続き、まずは一店舗目の武器屋に入った。
「一度フラれても諦めない、か……とんでもないメンタルだな」
「そうか? 意志が強ければ、案外それが普通な気がするが」
「うっ……まぁ、俺の意志が弱かったのは確かかもな」
ミレットが自分ではなく、同年代では村一番のイケメン少年だったレントに惚れていると知り、諦めた。
それを思い返し、まだ子供とはいえ意志が弱いと思えた。
(……後の二つも、知り合った人との関係を悪くしたくないという理由があったとしても、結ばれたいと思って挑戦しないのは言い訳だもんな……単純に意志よりも思いが弱いのかもしれないけどさ)
なにはともあれ、二人と話したことでニーナが思っていた以上にモテていることだけは分かった。
「ラストもあれか、憧れている人に自分以外の連中が意識を向けてるとしても、諦めずにアタックするのか?」
「……まず、第一に俺が持つ気持ちがアタックするような思いなのか確認しなければならないが、そうだな……あの人が既に他の人と付き合っているならば考えるかもしれない」
実戦に関しては好戦的なラストでも、恋愛に関しては状況関係無しにガツガツと挑むほど馬鹿ではなかった。
「ただ、特にそういった相手がいないのであれば、自分の思いを伝える努力はするな。マスターの状況は少し珍しいかもしれないから、前に進めないのは仕方ないかもしれないがな?」
「……そう言ってくれると嬉しいよ。まぁ、結局のところ俺の意志が弱いってのもあるけど、思いが弱いってのもあると思うからさ」
客観的に見て、意志の弱さよりも思いの弱さ。
そこがオルアットやエリックとの違いだと自己判断した。
「ふむ……つまりだ、恋愛という視点から気になったというよりも、雄という本能的な視点から気になった。そういうことか?」
「え、いや、そういうのじゃ……ん、ん~~~~~……リーナは多分、その……恋愛的な視点から気になったと思うけ。でも、ニーナさんに関してはラストの言う、雄という本能的な視点から気になった……かもしれないな」
ティールは正直に答えた。
正直に答えたことにより、心の中に残っていたモヤモヤが少しスッキリした。
(思えばそうかもな。ニーナさんに関しては失礼かもしれないが、そういう下心を含めて憧れたというか……意識してた気がする)
年上でスタイル抜群の女性をそういった目で見てしまうのは仕方ない。
悲しい男の性というもの。
「同じ事を言ったと思うが、それをそこまで気にする必要はない。容姿が優れている女性に対して、そういった思いを抱いてしまうのは漢の本能というものだ」
「……でも、ラストはニーナさんたちにそういった思いは抱かなかったんだろ。あっ、憧れている人がいるから他の人にそういった感情を持たないのは当たり前か」
「どうだろうな? 当たり前かどうかは知らないが、あの三人に関しては単純に気にするタイプではなかったというだけだ」
「そういうもんか……なぁ、憧れの人のことは置いといて、ラストはどういった人がタイプなんだ?」
好きかもしれない人がいるのは分かった。
だが、クールでワイルド感があるイケメンのラストは、いったいどんな異性が好みなのか。
仲間として……同じ同性としてやはり気になる。
「タイプ、か……容姿が優れていることに越したことはないが、もっと中身的な内容であれば、お互いに高め合える存在が好ましいな」
「お、お互いを高め合える存在か。なんともラストらしい考えだな。やっぱり付き合う相手も接近戦を得意とする人が良いのか」
「別に接近戦が得意と縛るつもりはない。いや、その方がより好ましくはあるがな。ただ……もっと単純に言えば、飽きない向上心を持ち、前に進もうとする人……というのが好みのタイプ、だと思う」
ラストの好みのタイプを聞き、ティールはなんとなく共感できる部分があった。
そこから野郎二人の恋バナは続き、まずは一店舗目の武器屋に入った。
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