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両方潰せば良いが、片方だけでは駄目
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「フレイムランス!!!!」
我前の五人には今すぐ逃げろと言われたが、ティールとラストにとっては是非とも戦ってみたい相手。
二人の目的は一致したので、まずは炎槍でレッサーヴァンパイアを攻撃。
「助太刀します。あっちのヴァンパイアはラスト……あの竜人の青年が相手をするから、まずはレッサーヴァンパイアの方に集中しましょう」
逃げろと伝えた筈の少年がやって来た、更に連れの竜人は勇敢にも短針でヴァンパイアに挑んだ。
バカやろう!!! と、叫びたいところではある。
だが、先程放たれたフレイムランスはレッサーヴァンパイアに大きなダメージを与えた。
五人は助太刀に来た少年たちが戦力になると即座に判断し、今すぐ逃げろとは言わなかった。
「感謝するわ。さっさとレッサーヴァンパイアを倒して、向こうの竜人君を援護しないと」
「……そうですね」
先程ティールがフレイムランスを当てたレッサーヴァンパイアは徐々にその傷を癒し始めていた。
(もしかしたら一発でいけるんじゃないかって思ってたけど、意外としぶといな。こいつらがそれなりに強いってことは、ラストと戦っているヴァンパイアもかなり強いってことか)
「ラスト!! これを使え」
亜空間の中から斬馬刀とソードブレイカーを取り出し、丁度良いタイミングで投げる。
「助かる!」
何も無い空間からレイピアを取り出したヴァンパイアと数度斬り合い、分かったことがある。
(流石Bランクモンスター、ヴァンパイアだ。技術も身体能力も並じゃない。このままだと少々厳しい)
ヴァンパイアも身体強化のスキルを使えるので、マジックアイテムの武器を使用したゴリ押し戦法で身体能力を上げなければ、戦いを優位に進めるのは難しい。
「さて……一気にいくか。一体は俺が仕留めます」
ラストから渡された大剣を握り、絶対にラストの邪魔をさせない為にいつも通りの最強状態、身体強化と脚力強化のスキルを同時使用。
レッサーヴァンパイアに再生する隙を与えず、連撃で押し切る。
「グ、ガッ!?」
予想外の援軍に戸惑い、完全に押される。
しかし、レッサーヴァンパイアは自分には再生スキルがあるので、滅多なことでは死なない。
そんな緩い気持ちが残っていた。
「はっ!!!」
だが、そんな浅はかな考えはあっさりと打ち砕かれた。
レッサーヴァンパイアやヴァンパイアは心臓と脳、片方が潰されても再生する。
両方を一度に潰せば流石に再生することは出来ない。
そして冒険者としては惜しいが、魔石を砕かれれば必然的に死ぬ。
その最大の弱点を突き、ティールは左手に魔力を纏ってレッサーヴァンパイアの魔石を抜き取った。
「ギ、グ……ギャ」
「やっぱり魔石をモンスター共通の弱点みたいだな」
サラッと魔石を取り除いて勝利したティール。
最初から戦っていた五人もヴァンパイアからの攻撃がなくなり、一体はティールが受け持ったことで直ぐに急所を潰して勝利。
ただ、横目で見えたティールの戦いっぷりに驚きを隠せなかった。
「お、おい。お前いったい幾つだ?」
「年齢ですか? 歳は十二です」
「十二……マジかよ。その歳でレッサーヴァンパイアをあっさり倒すか」
ティールに声を掛けてきた男の名はティーラス。
虎の獣人であり、Cランクの冒険者。
レッサーヴァンパイアはDランクのモンスターだが、その再生力と身体能力が驚異。
動きは雑だが、スタミナが圧倒的に多いので時間経過で動きが遅くなることはない。
ティーラスたちもなるべく数が多い状況をつくって戦っていた。
「ちょっと、せっかくヴァンパイアが召喚したレッサーヴァンパイアを倒せたんだから、早く向こうの子の援護に向かわないと!!」
「おっと、それもそうだな、って…………なぁ、もしかして俺らの援護いらなくないか?」
斬馬刀には腕力強化。
そしてソードブレイカーには身体能力強化、反応速度上昇の効果が付与されている。
更に斬馬刀には斬り付けた相手の回復効果を妨害、そしてソードブレイカーは斬り付けた傷口から血を不自然に多く流れさせる効果がある。
血はヴァンパイアの力の源。
戦況はどう考えてもラストが有利に傾いていた。
我前の五人には今すぐ逃げろと言われたが、ティールとラストにとっては是非とも戦ってみたい相手。
二人の目的は一致したので、まずは炎槍でレッサーヴァンパイアを攻撃。
「助太刀します。あっちのヴァンパイアはラスト……あの竜人の青年が相手をするから、まずはレッサーヴァンパイアの方に集中しましょう」
逃げろと伝えた筈の少年がやって来た、更に連れの竜人は勇敢にも短針でヴァンパイアに挑んだ。
バカやろう!!! と、叫びたいところではある。
だが、先程放たれたフレイムランスはレッサーヴァンパイアに大きなダメージを与えた。
五人は助太刀に来た少年たちが戦力になると即座に判断し、今すぐ逃げろとは言わなかった。
「感謝するわ。さっさとレッサーヴァンパイアを倒して、向こうの竜人君を援護しないと」
「……そうですね」
先程ティールがフレイムランスを当てたレッサーヴァンパイアは徐々にその傷を癒し始めていた。
(もしかしたら一発でいけるんじゃないかって思ってたけど、意外としぶといな。こいつらがそれなりに強いってことは、ラストと戦っているヴァンパイアもかなり強いってことか)
「ラスト!! これを使え」
亜空間の中から斬馬刀とソードブレイカーを取り出し、丁度良いタイミングで投げる。
「助かる!」
何も無い空間からレイピアを取り出したヴァンパイアと数度斬り合い、分かったことがある。
(流石Bランクモンスター、ヴァンパイアだ。技術も身体能力も並じゃない。このままだと少々厳しい)
ヴァンパイアも身体強化のスキルを使えるので、マジックアイテムの武器を使用したゴリ押し戦法で身体能力を上げなければ、戦いを優位に進めるのは難しい。
「さて……一気にいくか。一体は俺が仕留めます」
ラストから渡された大剣を握り、絶対にラストの邪魔をさせない為にいつも通りの最強状態、身体強化と脚力強化のスキルを同時使用。
レッサーヴァンパイアに再生する隙を与えず、連撃で押し切る。
「グ、ガッ!?」
予想外の援軍に戸惑い、完全に押される。
しかし、レッサーヴァンパイアは自分には再生スキルがあるので、滅多なことでは死なない。
そんな緩い気持ちが残っていた。
「はっ!!!」
だが、そんな浅はかな考えはあっさりと打ち砕かれた。
レッサーヴァンパイアやヴァンパイアは心臓と脳、片方が潰されても再生する。
両方を一度に潰せば流石に再生することは出来ない。
そして冒険者としては惜しいが、魔石を砕かれれば必然的に死ぬ。
その最大の弱点を突き、ティールは左手に魔力を纏ってレッサーヴァンパイアの魔石を抜き取った。
「ギ、グ……ギャ」
「やっぱり魔石をモンスター共通の弱点みたいだな」
サラッと魔石を取り除いて勝利したティール。
最初から戦っていた五人もヴァンパイアからの攻撃がなくなり、一体はティールが受け持ったことで直ぐに急所を潰して勝利。
ただ、横目で見えたティールの戦いっぷりに驚きを隠せなかった。
「お、おい。お前いったい幾つだ?」
「年齢ですか? 歳は十二です」
「十二……マジかよ。その歳でレッサーヴァンパイアをあっさり倒すか」
ティールに声を掛けてきた男の名はティーラス。
虎の獣人であり、Cランクの冒険者。
レッサーヴァンパイアはDランクのモンスターだが、その再生力と身体能力が驚異。
動きは雑だが、スタミナが圧倒的に多いので時間経過で動きが遅くなることはない。
ティーラスたちもなるべく数が多い状況をつくって戦っていた。
「ちょっと、せっかくヴァンパイアが召喚したレッサーヴァンパイアを倒せたんだから、早く向こうの子の援護に向かわないと!!」
「おっと、それもそうだな、って…………なぁ、もしかして俺らの援護いらなくないか?」
斬馬刀には腕力強化。
そしてソードブレイカーには身体能力強化、反応速度上昇の効果が付与されている。
更に斬馬刀には斬り付けた相手の回復効果を妨害、そしてソードブレイカーは斬り付けた傷口から血を不自然に多く流れさせる効果がある。
血はヴァンパイアの力の源。
戦況はどう考えてもラストが有利に傾いていた。
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