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冷静に考えてみれば
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「えっ……一人で、サイクロプスを倒した、のか?」
「あぁ。お前らと別れてから超ダッシュして探し回ったんだよ。そしたら運良く見つかってな。中々手掛かりが見つからなく溜まってたストレスをぶちまけた」
当たり前のようにサイクロプスを倒した話すティール。
だが、それはブラッディ―タイガーやツインヘッドベアーと同じく、Dランクの冒険者がソロで倒せるモンスターではない。
「まぁ、素材や売ったから今手元に証明できる物はないけどな」
信じるのも信じないのも、お前たちの自由だと伝える。
自分たちをオーク二体とオークソルジャーから助けてくれた人物なので、その強さは疑っていない。
だが、Cランクのモンスターであるサイクロプスを一人で倒したと言われても、直ぐには信じられない。
「…………オーク二体とオークソルジャーを瞬殺したティールなら、サイクロプスをソロで倒せるのも当然、か」
リーダーであるオルアットは直ぐに目の前で見たティールの強さを思い出し、自分たちの常識で理解出来る者ではないと判断した。
「そう言ってくれると幸いだ」
「実際にオークとその上位種を瞬殺する瞬間を見たからな。Cランクのモンスターをソロで倒したとしても、驚くことじゃねぇよな」
実際はかなり驚いていたが、冷静に考えると当たり前だよなと思考が落ち着いた。
「確かにティール君の強さなら納得だ。それでストレスをぶちまけたとは……いったいどういう戦い方をしたのかな」
「単純に殴って蹴りまくった。戦ってる時って、肉弾戦してる時が一番ストレスが発散されるんだよな」
人によってその辺りはまちまちだが、オルアットとフィリックはティールの感覚がなんとなく解った。
「に、肉弾戦で……凄いですね。村から出る前は、体術に力を入れていたんですか?」
「そういう訳じゃないけど……ほら、武器が無くなったら最後は拳や脚を使って戦うしかないだろ。そこら辺の石を拾って投げるって攻撃手段があるけど、なんだかんだで体術が重要になるだろ」
ティールには疾風瞬閃や豹雷、ブラッディ―タイガーの素材を使ったバスターソード、斬馬刀、ソードブレイカーがあるので、そう簡単に武器がなくなることはない。
しかしそれでも本人は実戦で戦い続けるには、体術が重要だと思っている。
「一理ある考えですね。私は細剣に自信があってあまり体術は鍛えていませんでしたが……これからは体術も鍛えた方が良いかもしれませんね」
「鍛えるのはありだと思うぞ。まぁ、長所を腐らせない程度で良いと思うけどな」
「……ラガスって長剣を使って体術もできて、魔法も使える……ちょっとハイスペック過ぎない?」
普通は何かしらの技術や分野に特化しているもの。
だが、ティールのパラメーターには極端に低い部分はなく、寧ろ全てが高水準。
Dランクの時点でここまで高水準のステータスを誇る者はそうそういない。
「単純に鍛えるのが早かった、それだけだよ。何度も聞かれたことがあるけど、単純な理由はそれだ」
実際のところは奪取≪スナッチ≫という特別なギフトを持っている恩恵が大きいが、奪取≪スナッチ≫を得ることができずとも、ティールの実力は明らかにルーキーの域を超えていた。
ただ、奪取≪スナッチ≫を使ってモンスターから多くのスキルを奪っていなければ、ブラッディ―タイガーを倒すことは出来なかった。
「後は、良い師匠がいたから、だな」
「ふ~~~~~ん……確かに元Bランクの冒険者とエルフの師匠がいたってのは羨ましい限りね」
「ノエルの言う通りですね。訓練方法などもそのお二人から教わったのですか?」
「……魔法や魔力に関してはエルフの師匠に色々と教わったけど、体術とか剣術に関しては殆ど自分で考えて動いてた」
模擬戦をしている最中にジンからアドバイスを受けることはあったが、戦ってる最中に口頭で説明するだけで、細かい指導を受けたことはない。
そのアドバイスを直ぐに実行できはしなかったが、アドバイスされた内容は頭に残っているので、受けたアドバイスを常に意識しながら戦い続けていた。
「あぁ。お前らと別れてから超ダッシュして探し回ったんだよ。そしたら運良く見つかってな。中々手掛かりが見つからなく溜まってたストレスをぶちまけた」
当たり前のようにサイクロプスを倒した話すティール。
だが、それはブラッディ―タイガーやツインヘッドベアーと同じく、Dランクの冒険者がソロで倒せるモンスターではない。
「まぁ、素材や売ったから今手元に証明できる物はないけどな」
信じるのも信じないのも、お前たちの自由だと伝える。
自分たちをオーク二体とオークソルジャーから助けてくれた人物なので、その強さは疑っていない。
だが、Cランクのモンスターであるサイクロプスを一人で倒したと言われても、直ぐには信じられない。
「…………オーク二体とオークソルジャーを瞬殺したティールなら、サイクロプスをソロで倒せるのも当然、か」
リーダーであるオルアットは直ぐに目の前で見たティールの強さを思い出し、自分たちの常識で理解出来る者ではないと判断した。
「そう言ってくれると幸いだ」
「実際にオークとその上位種を瞬殺する瞬間を見たからな。Cランクのモンスターをソロで倒したとしても、驚くことじゃねぇよな」
実際はかなり驚いていたが、冷静に考えると当たり前だよなと思考が落ち着いた。
「確かにティール君の強さなら納得だ。それでストレスをぶちまけたとは……いったいどういう戦い方をしたのかな」
「単純に殴って蹴りまくった。戦ってる時って、肉弾戦してる時が一番ストレスが発散されるんだよな」
人によってその辺りはまちまちだが、オルアットとフィリックはティールの感覚がなんとなく解った。
「に、肉弾戦で……凄いですね。村から出る前は、体術に力を入れていたんですか?」
「そういう訳じゃないけど……ほら、武器が無くなったら最後は拳や脚を使って戦うしかないだろ。そこら辺の石を拾って投げるって攻撃手段があるけど、なんだかんだで体術が重要になるだろ」
ティールには疾風瞬閃や豹雷、ブラッディ―タイガーの素材を使ったバスターソード、斬馬刀、ソードブレイカーがあるので、そう簡単に武器がなくなることはない。
しかしそれでも本人は実戦で戦い続けるには、体術が重要だと思っている。
「一理ある考えですね。私は細剣に自信があってあまり体術は鍛えていませんでしたが……これからは体術も鍛えた方が良いかもしれませんね」
「鍛えるのはありだと思うぞ。まぁ、長所を腐らせない程度で良いと思うけどな」
「……ラガスって長剣を使って体術もできて、魔法も使える……ちょっとハイスペック過ぎない?」
普通は何かしらの技術や分野に特化しているもの。
だが、ティールのパラメーターには極端に低い部分はなく、寧ろ全てが高水準。
Dランクの時点でここまで高水準のステータスを誇る者はそうそういない。
「単純に鍛えるのが早かった、それだけだよ。何度も聞かれたことがあるけど、単純な理由はそれだ」
実際のところは奪取≪スナッチ≫という特別なギフトを持っている恩恵が大きいが、奪取≪スナッチ≫を得ることができずとも、ティールの実力は明らかにルーキーの域を超えていた。
ただ、奪取≪スナッチ≫を使ってモンスターから多くのスキルを奪っていなければ、ブラッディ―タイガーを倒すことは出来なかった。
「後は、良い師匠がいたから、だな」
「ふ~~~~~ん……確かに元Bランクの冒険者とエルフの師匠がいたってのは羨ましい限りね」
「ノエルの言う通りですね。訓練方法などもそのお二人から教わったのですか?」
「……魔法や魔力に関してはエルフの師匠に色々と教わったけど、体術とか剣術に関しては殆ど自分で考えて動いてた」
模擬戦をしている最中にジンからアドバイスを受けることはあったが、戦ってる最中に口頭で説明するだけで、細かい指導を受けたことはない。
そのアドバイスを直ぐに実行できはしなかったが、アドバイスされた内容は頭に残っているので、受けたアドバイスを常に意識しながら戦い続けていた。
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