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そっちはそっちで重大な件
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「もう少し人を疑った方が良いぞ。次はないけどな」
そんな声が聞こえた。
しかし気付いたときには体に刃が通ったのが分かった。
ジェットファルコンが急停止や急降下が出来ない瞬間を狙い、抜いた刃で両断。
そしてそのまま勢いが消えず飛んでいきそうな頭を素手で掴んだ。
「……うっかり斬ってしまったな。衝撃を使えば外は無傷で……って、どうせ血抜きするんだからこっちの方が良いか」
一先ず地面に降り、ジェットファルコンの解体を行う。
くちばしや爪や肉は勿論、羽も素材として高く売れる。
それが解っているので丁寧に解体を行っていく。
「ふぅーー、大きめの袋を持っていて正解だったな」
最後に大漁の羽を纏めて入れ、ジェットファルコンの解体は終了。
再び枝を跳んでサイクロプスの捜索を開始。
何度も鳥系のモンスターに襲われたが、ティールの反応速度を超えるスピードを持つモンスターとは遭遇せず、どれも綺麗に解体されてしまう。
「……うん、美味いな。ジェットファルコンの肉」
昼休憩に先程倒したジェットファルコンの肉を適当なサイズにカットし、串に刺して焼いて鶏肉にして食べる。
その味に満足しながら水分補給も忘れず、再び捜索を開始するが……中々サイクロプスは見つからなかった。
オークやオーガといった個体は偶に視界に入るが、サイクロプスほどの巨体を持つモンスターの跡すら見つからない。
(ちっ!!! 受けた依頼は討伐ではなく居場所などの手掛かりの調査だから、別に見つからなくても良いんだけど……このまま見つからないのもちょっとな)
自分が受けている依頼が討伐ではなく、調査だということは忘れていなかった。
だが、心の底では発見して是非討伐したいと思っているので、中々姿が見つからないことにイラつき始める。
「……一旦枝の上を移動するのは止めるか」
結局何の成果も得られなかったので、木の上から降りてサイクロプスの手掛かりを探すことにした。
「こうやって気ままに森の中を歩いてモンスターを狩るのは楽しいけど……やっぱり現れてくれないかな、サイクロプス」
今、ティールの頭の中にはサイクロプスを見つけて倒すことしかない。
それ以外のモンスターは、正直いって興味がない。
(手掛かりなしで帰っても文句は言われないだろうけど……せめて何かしらの情報は持って帰りたいな)
手ぶらでは帰れない。
本人はそう考えているが、亜空間の中には本日倒したモンスターがどっさりある。
依頼に関しては手ぶらという状態になってしまうかもしれないが、モンスターはソロで倒すには十分過ぎるほどの量を狩っている。
それで直ぐにCランクへ上がるかは微妙なラインだが、ギルドからすれば何かあった時に戦力として頼りになる存在だと認識される。
冒険者という職業を考えれば、それだけで十分な成果だ。
だが、今のティールはそんな成果だけでは納得出来ない。
「どっかでドンパチやってれば直ぐに駆け付けて行くんだけどな……そんな運が良い状況に遭遇する訳ないか」
この言葉でフラグは……立たず、一時間ほどグルグルと森を回ったが収穫はゼロ。
ティールは本当にこの辺りの森でサイクロプスの目撃情報があったのか、そこを疑い始めた。
「もしかしてサイクロプスじゃないモンスターを、サイクロプスって勘違いしたのか? オーガとかオークが変な方向に成長すればサイクロプスぐらいの巨体を持つ何かに進化するかもしれない……いや、それはそれで重大な件か」
通常のオーガやオークがサイクロプスほどの体格を得る。
それは普通に異常事態だ。
希少種、もしくは変異種に分類されるような個体。
その様な個体……通常のサイクロプスよりも危険性が高いモンスターだ。
「そんなのを考えると、サイクロプスを見たって正確な情報であることを信じた方が良さそうだな」
今のティールであれば、例えBランクのモンスターでも慎重に事を進められる。
だが、危険が少ないことに越したことはない。
(サイクロプスを見かけたって情報が正しいと思いたい。けど、後三時間ぐらい経って見つからなかったら……とりあえず帰るか)
野宿する気はないので、今日中に手掛かりかサイクロプス自体を見つけたいという思いが強まる
そんな声が聞こえた。
しかし気付いたときには体に刃が通ったのが分かった。
ジェットファルコンが急停止や急降下が出来ない瞬間を狙い、抜いた刃で両断。
そしてそのまま勢いが消えず飛んでいきそうな頭を素手で掴んだ。
「……うっかり斬ってしまったな。衝撃を使えば外は無傷で……って、どうせ血抜きするんだからこっちの方が良いか」
一先ず地面に降り、ジェットファルコンの解体を行う。
くちばしや爪や肉は勿論、羽も素材として高く売れる。
それが解っているので丁寧に解体を行っていく。
「ふぅーー、大きめの袋を持っていて正解だったな」
最後に大漁の羽を纏めて入れ、ジェットファルコンの解体は終了。
再び枝を跳んでサイクロプスの捜索を開始。
何度も鳥系のモンスターに襲われたが、ティールの反応速度を超えるスピードを持つモンスターとは遭遇せず、どれも綺麗に解体されてしまう。
「……うん、美味いな。ジェットファルコンの肉」
昼休憩に先程倒したジェットファルコンの肉を適当なサイズにカットし、串に刺して焼いて鶏肉にして食べる。
その味に満足しながら水分補給も忘れず、再び捜索を開始するが……中々サイクロプスは見つからなかった。
オークやオーガといった個体は偶に視界に入るが、サイクロプスほどの巨体を持つモンスターの跡すら見つからない。
(ちっ!!! 受けた依頼は討伐ではなく居場所などの手掛かりの調査だから、別に見つからなくても良いんだけど……このまま見つからないのもちょっとな)
自分が受けている依頼が討伐ではなく、調査だということは忘れていなかった。
だが、心の底では発見して是非討伐したいと思っているので、中々姿が見つからないことにイラつき始める。
「……一旦枝の上を移動するのは止めるか」
結局何の成果も得られなかったので、木の上から降りてサイクロプスの手掛かりを探すことにした。
「こうやって気ままに森の中を歩いてモンスターを狩るのは楽しいけど……やっぱり現れてくれないかな、サイクロプス」
今、ティールの頭の中にはサイクロプスを見つけて倒すことしかない。
それ以外のモンスターは、正直いって興味がない。
(手掛かりなしで帰っても文句は言われないだろうけど……せめて何かしらの情報は持って帰りたいな)
手ぶらでは帰れない。
本人はそう考えているが、亜空間の中には本日倒したモンスターがどっさりある。
依頼に関しては手ぶらという状態になってしまうかもしれないが、モンスターはソロで倒すには十分過ぎるほどの量を狩っている。
それで直ぐにCランクへ上がるかは微妙なラインだが、ギルドからすれば何かあった時に戦力として頼りになる存在だと認識される。
冒険者という職業を考えれば、それだけで十分な成果だ。
だが、今のティールはそんな成果だけでは納得出来ない。
「どっかでドンパチやってれば直ぐに駆け付けて行くんだけどな……そんな運が良い状況に遭遇する訳ないか」
この言葉でフラグは……立たず、一時間ほどグルグルと森を回ったが収穫はゼロ。
ティールは本当にこの辺りの森でサイクロプスの目撃情報があったのか、そこを疑い始めた。
「もしかしてサイクロプスじゃないモンスターを、サイクロプスって勘違いしたのか? オーガとかオークが変な方向に成長すればサイクロプスぐらいの巨体を持つ何かに進化するかもしれない……いや、それはそれで重大な件か」
通常のオーガやオークがサイクロプスほどの体格を得る。
それは普通に異常事態だ。
希少種、もしくは変異種に分類されるような個体。
その様な個体……通常のサイクロプスよりも危険性が高いモンスターだ。
「そんなのを考えると、サイクロプスを見たって正確な情報であることを信じた方が良さそうだな」
今のティールであれば、例えBランクのモンスターでも慎重に事を進められる。
だが、危険が少ないことに越したことはない。
(サイクロプスを見かけたって情報が正しいと思いたい。けど、後三時間ぐらい経って見つからなかったら……とりあえず帰るか)
野宿する気はないので、今日中に手掛かりかサイクロプス自体を見つけたいという思いが強まる
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