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徐々に徐々に追い詰める
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「こいつがご注文の三つだ」
端からバスターソード、斬馬刀、ソードブレイカー。
三つの剣が並べられ……その一つ一つをじっくり視る。
「……ふふ。凄く、良いですね」
「だろ。三つも共最高の状態に造り上げることが出来た」
三つの剣に使われた素材はブラッディ―タイガーの牙や爪だけではなく、他のモンスターの素材や上質な鉱石。
売りに出すならば、白金貨は余裕で超える値段が付けられる。
「バスターソードに関しては火属性が付与されている。全力で使えば、半端じゃない火力を生み出せる」
「ブラッディ―タイガーが扱っていた火力がプラスされると思うと、本当に心強い」
防御力、耐久力も並ではないティールだが、ブラッディ―タイガーの炎の爪撃は絶対に受けたくない。
その思いが強く刻まれていた。
(完全に防御に徹したとしても、無事でいられるイメージが浮かばない)
Bランクの中でも上位に君臨するモンスターの一撃。
食らえばただでは済まない。
「そして次はこっちの斬馬刀だが……まずは軽く重量を変化させられる」
「軽くってことは、そこまで変化はないってことですか」
「そうだな。でも、それなりに使えると思うぞ。最軽量は三分の一、最重量は三倍だからな」
「ほほぉ~~、それは中々良い能力ですね」
ティールからすれば、十分に実戦で有効活用出来る効果。
しかし多くの魔剣や魔槍などを見てきたバースからすれば、大した能力ではなかった。
(もっとふり幅が大きく出来たかもしれないが……まぁ、こいつの強味はそこじゃないからな)
斬馬刀には重量の変化意外にも効果が付与されている。
「それと、装備時の腕力強化と斬り付けた敵の回復を妨害できる。あっ、良い忘れていたが、バスターソードの方は脚力強化が付与されてる」
「回復の妨害……」
珍しい効果に意識が集中し、バスターソードの話は耳に入っていなかった。
モンスターはランクが上がれば上がるほど、自身の体を修復するスキルを有している個体が多い。
今回戦ったブラッディ―タイガーの様に再生のスキルや回復速度上昇の様に、一般的には考えられないほどの速度で傷が治る。
そんなスキルを高ランクのモンスターは得ており、チマチマした攻撃は直ぐに回復されてしまう。
(高ランクのモンスターとの戦いにとって、これほど戦況を有利に動かせる武器は滅多にない……よな。呪われた武器とかなら同じような効果を持っていそうだけど、そんな武器は手に入れても危なっかしくて使えないし)
回復妨害の効果はモンスターだけではなく、当たり前だが人にも効く。
(対人戦ではちょっと扱いにくいかもしれないけど……まぁ、大丈夫か)
大剣に分類される斬馬刀。
大きな武器ゆえに、素早い相手には当てずらい……だが、軽量化が出来るならば全く問題無い。
受け取ったティールは完璧に使いこなせる自信があった。
「そして最後にソードブレイカーだが、付与効果は反射速度の向上と全体的な身体能力の向上。部分的な強化は他二つの方が強力だが、全体的な面を見ればそれなりに有能な効果だ」
反射速度と身体能力の強化。
この二つが一つの武器に同時に付与されているのは珍しい。
「それと、こいつの能力は中々エグイというか……」
「ど、どんな能力なんですか?」
武器の特性として武器破壊があるが、それは剣に限定される。
得物を破壊するとのは確かにエグイかもしれない。
ただ、バースがエグイと感じたのはもう一つの付与効果。
「こいつは斬り付けた相手の傷口から血を吸いだすんだよ」
「……えっ!?」
「正確な効果を説明するのが難しいな……相手の体を斬りつけるだろ。すると血が飛び出す。ただ、こいつで斬り裂くと傷口から出てくる血が五、六倍に増える」
「つまり、出血多量で相手を倒せるかもしれないって訳ですか」
「そういう訳だ」
人は血液がなくなれば死ぬ。
全て失ってようやく死ぬのではなく、三分の一も失えば死に至る可能性がある。
「……え、エグイですね」
「そうだろ、エグイだろ。しかもこれは敵を倒し終えた後なんだが、時間制限付きだが相手が流した血を操れるんだ」
「本当に凄いというかエグイというか……集団戦では斬馬刀よりもこっちのソードブレイカーを使った方が良いかもしれませんね」
Bランクモンスターの素材を使った甲斐があり、どれも有能な武器が三つ手に入った。
端からバスターソード、斬馬刀、ソードブレイカー。
三つの剣が並べられ……その一つ一つをじっくり視る。
「……ふふ。凄く、良いですね」
「だろ。三つも共最高の状態に造り上げることが出来た」
三つの剣に使われた素材はブラッディ―タイガーの牙や爪だけではなく、他のモンスターの素材や上質な鉱石。
売りに出すならば、白金貨は余裕で超える値段が付けられる。
「バスターソードに関しては火属性が付与されている。全力で使えば、半端じゃない火力を生み出せる」
「ブラッディ―タイガーが扱っていた火力がプラスされると思うと、本当に心強い」
防御力、耐久力も並ではないティールだが、ブラッディ―タイガーの炎の爪撃は絶対に受けたくない。
その思いが強く刻まれていた。
(完全に防御に徹したとしても、無事でいられるイメージが浮かばない)
Bランクの中でも上位に君臨するモンスターの一撃。
食らえばただでは済まない。
「そして次はこっちの斬馬刀だが……まずは軽く重量を変化させられる」
「軽くってことは、そこまで変化はないってことですか」
「そうだな。でも、それなりに使えると思うぞ。最軽量は三分の一、最重量は三倍だからな」
「ほほぉ~~、それは中々良い能力ですね」
ティールからすれば、十分に実戦で有効活用出来る効果。
しかし多くの魔剣や魔槍などを見てきたバースからすれば、大した能力ではなかった。
(もっとふり幅が大きく出来たかもしれないが……まぁ、こいつの強味はそこじゃないからな)
斬馬刀には重量の変化意外にも効果が付与されている。
「それと、装備時の腕力強化と斬り付けた敵の回復を妨害できる。あっ、良い忘れていたが、バスターソードの方は脚力強化が付与されてる」
「回復の妨害……」
珍しい効果に意識が集中し、バスターソードの話は耳に入っていなかった。
モンスターはランクが上がれば上がるほど、自身の体を修復するスキルを有している個体が多い。
今回戦ったブラッディ―タイガーの様に再生のスキルや回復速度上昇の様に、一般的には考えられないほどの速度で傷が治る。
そんなスキルを高ランクのモンスターは得ており、チマチマした攻撃は直ぐに回復されてしまう。
(高ランクのモンスターとの戦いにとって、これほど戦況を有利に動かせる武器は滅多にない……よな。呪われた武器とかなら同じような効果を持っていそうだけど、そんな武器は手に入れても危なっかしくて使えないし)
回復妨害の効果はモンスターだけではなく、当たり前だが人にも効く。
(対人戦ではちょっと扱いにくいかもしれないけど……まぁ、大丈夫か)
大剣に分類される斬馬刀。
大きな武器ゆえに、素早い相手には当てずらい……だが、軽量化が出来るならば全く問題無い。
受け取ったティールは完璧に使いこなせる自信があった。
「そして最後にソードブレイカーだが、付与効果は反射速度の向上と全体的な身体能力の向上。部分的な強化は他二つの方が強力だが、全体的な面を見ればそれなりに有能な効果だ」
反射速度と身体能力の強化。
この二つが一つの武器に同時に付与されているのは珍しい。
「それと、こいつの能力は中々エグイというか……」
「ど、どんな能力なんですか?」
武器の特性として武器破壊があるが、それは剣に限定される。
得物を破壊するとのは確かにエグイかもしれない。
ただ、バースがエグイと感じたのはもう一つの付与効果。
「こいつは斬り付けた相手の傷口から血を吸いだすんだよ」
「……えっ!?」
「正確な効果を説明するのが難しいな……相手の体を斬りつけるだろ。すると血が飛び出す。ただ、こいつで斬り裂くと傷口から出てくる血が五、六倍に増える」
「つまり、出血多量で相手を倒せるかもしれないって訳ですか」
「そういう訳だ」
人は血液がなくなれば死ぬ。
全て失ってようやく死ぬのではなく、三分の一も失えば死に至る可能性がある。
「……え、エグイですね」
「そうだろ、エグイだろ。しかもこれは敵を倒し終えた後なんだが、時間制限付きだが相手が流した血を操れるんだ」
「本当に凄いというかエグイというか……集団戦では斬馬刀よりもこっちのソードブレイカーを使った方が良いかもしれませんね」
Bランクモンスターの素材を使った甲斐があり、どれも有能な武器が三つ手に入った。
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