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守るために
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ゾルとの美味い夕食を終え、ティールは宿へと戻る。
(ゴブリンの群れ、か……俺と他のルーキー達とでは差があるか、楽な討伐って訳じゃないんだよな)
一対多数の戦いにも慣れているティールにとっては造作も無い作業だ。
一番ランクが高いモンスターでもCランク。
ゴブリンジェネラルは他のゴブリンやその上位種と比べて身体能力が遥かに高い。
だが、複数の身体強化系のスキルを持っているティールはそれを容易に追い抜ける。
(そもそも、ゴブリンの巣が無ければ何も心配する必要は無いんだけどな)
塵も積もれば山となる。ゴブリンも数が増えれば面倒な敵だ。
特にゴブリンリーダーやゴブリンジェネラル、ゴブリンキング等の同族を統率する立場のモンスターは他の同族の身体能力を強化するスキル、統率等を持っているので厄介極まる。
「はぁーーー……いっそ、俺だけで潰すか?」
ティールが持っている手札を全て使えばゴブリンの群れを全滅することは出来るのか、否か。
結果としては出来る。
通常種や上位種のゴブリンではティールのスピードに追い付くことが出来ない。
同等のスピードを持っているのジェネラルぐらいだが、ティールには酸のスキルを使用して味方を増やすことが出来る。
乱戦にも慣れているティールなら消して不可能な目標ではない。
(でも、急に目撃情報が増えているゴブリンが消えたらそれはそれでギルドが混乱するか。ふぅ……本当に迷うな)
「ティールじゃないか、今帰り?」
「……エリックか。あぁ、今丁度夕食を食べ終わって宿に帰るところだ」
「そうなんだ、僕も一緒だよ。それにしても……暗い表情をしていたけど、何か嫌な事でもあったのかい?」
ティールは気付いていないだろうが、良く見れば表情には不安な感情が顔に出ていると解る。
「いや……うん。まぁ、ちょっとな」
「それは、僕とかには相談出来ない内容なのかな」
(……別に極秘って訳じゃ無いし、勘の良い奴ならもう既に知ってるか)
ゾルからも他の冒険者に伝えてはならないとは言われてないので、ティールはエリックに今自分が考えている可能性について話す。
「エリック、ここ最近ゴブリンの目撃情報が多いのは知ってるか」
「……うん、僕もここ最近の依頼最中に襲われることが多い。僕やリーシアは大丈夫だったけど、他の同じルーキー達の中では怪我を負った人達もいる。相変わらず油断ならないモンスターだよ」
正面から襲うよりも奇襲に慣れているゴブリンに苦戦してしまうルーキーは多い。
その奇襲を防いでしまえば問題はないが、そこでダメージを食らってしまうと崩れてしまうことがる。
「そうだな……それで、そのゴブリンなんだがもしかしたら巣を作っているかもしれないらしい」
「っ! それは本当なのかい」
「いや、まだ確定じゃない。でも、ギルドの職員からその可能性があるって聞いたんだ」
「ギルドの人が……そうか。それは可能性としては高いということだね」
過去に冒険者が嘘の情報を恨みがある同業者に伝え、暗殺したという事件があった。
それ以降、ベテランの冒険者は親しい同業者からの情報以外、基本的に同業者からの情報よりも、ギルドからの情報の方が信用するようになった。
勿論、ルーキー達にはその様な意識は無いが、単純にエリックの中でギルドからの情報は信用出来る。
「もしかしたら、その討伐に僕達も参加するかもしれないってことかな」
「まぁ……そういうことだな。要請が来たら……お前は参加するのか?」
今ティールが一番気になっている内容を尋ねる。
「リーシアとパーティーを組んでいるから僕だけの判断では決められないけど……多分参加すると思うよ」
「そうか……お前らの実力を考えれば、参加しようと思うのは当然か」
エリックとリーシアの実力を考えればゴブリンの上位種は大抵倒すことが出来る。
ただ、ゴブリンジェネラルに関しては強敵ゆえに、二人では倒せない可能性の方が高い。
「ティールはどうなんだい? やっぱり参加するつもりなのか」
「俺は……そうだな。多分、参加する」
本人の口からおそらくではあるが、参加すると伝えられた。
それなら、守りたいと思う友人の為にティールは参加すると完全に決めた。
(ゴブリンの群れ、か……俺と他のルーキー達とでは差があるか、楽な討伐って訳じゃないんだよな)
一対多数の戦いにも慣れているティールにとっては造作も無い作業だ。
一番ランクが高いモンスターでもCランク。
ゴブリンジェネラルは他のゴブリンやその上位種と比べて身体能力が遥かに高い。
だが、複数の身体強化系のスキルを持っているティールはそれを容易に追い抜ける。
(そもそも、ゴブリンの巣が無ければ何も心配する必要は無いんだけどな)
塵も積もれば山となる。ゴブリンも数が増えれば面倒な敵だ。
特にゴブリンリーダーやゴブリンジェネラル、ゴブリンキング等の同族を統率する立場のモンスターは他の同族の身体能力を強化するスキル、統率等を持っているので厄介極まる。
「はぁーーー……いっそ、俺だけで潰すか?」
ティールが持っている手札を全て使えばゴブリンの群れを全滅することは出来るのか、否か。
結果としては出来る。
通常種や上位種のゴブリンではティールのスピードに追い付くことが出来ない。
同等のスピードを持っているのジェネラルぐらいだが、ティールには酸のスキルを使用して味方を増やすことが出来る。
乱戦にも慣れているティールなら消して不可能な目標ではない。
(でも、急に目撃情報が増えているゴブリンが消えたらそれはそれでギルドが混乱するか。ふぅ……本当に迷うな)
「ティールじゃないか、今帰り?」
「……エリックか。あぁ、今丁度夕食を食べ終わって宿に帰るところだ」
「そうなんだ、僕も一緒だよ。それにしても……暗い表情をしていたけど、何か嫌な事でもあったのかい?」
ティールは気付いていないだろうが、良く見れば表情には不安な感情が顔に出ていると解る。
「いや……うん。まぁ、ちょっとな」
「それは、僕とかには相談出来ない内容なのかな」
(……別に極秘って訳じゃ無いし、勘の良い奴ならもう既に知ってるか)
ゾルからも他の冒険者に伝えてはならないとは言われてないので、ティールはエリックに今自分が考えている可能性について話す。
「エリック、ここ最近ゴブリンの目撃情報が多いのは知ってるか」
「……うん、僕もここ最近の依頼最中に襲われることが多い。僕やリーシアは大丈夫だったけど、他の同じルーキー達の中では怪我を負った人達もいる。相変わらず油断ならないモンスターだよ」
正面から襲うよりも奇襲に慣れているゴブリンに苦戦してしまうルーキーは多い。
その奇襲を防いでしまえば問題はないが、そこでダメージを食らってしまうと崩れてしまうことがる。
「そうだな……それで、そのゴブリンなんだがもしかしたら巣を作っているかもしれないらしい」
「っ! それは本当なのかい」
「いや、まだ確定じゃない。でも、ギルドの職員からその可能性があるって聞いたんだ」
「ギルドの人が……そうか。それは可能性としては高いということだね」
過去に冒険者が嘘の情報を恨みがある同業者に伝え、暗殺したという事件があった。
それ以降、ベテランの冒険者は親しい同業者からの情報以外、基本的に同業者からの情報よりも、ギルドからの情報の方が信用するようになった。
勿論、ルーキー達にはその様な意識は無いが、単純にエリックの中でギルドからの情報は信用出来る。
「もしかしたら、その討伐に僕達も参加するかもしれないってことかな」
「まぁ……そういうことだな。要請が来たら……お前は参加するのか?」
今ティールが一番気になっている内容を尋ねる。
「リーシアとパーティーを組んでいるから僕だけの判断では決められないけど……多分参加すると思うよ」
「そうか……お前らの実力を考えれば、参加しようと思うのは当然か」
エリックとリーシアの実力を考えればゴブリンの上位種は大抵倒すことが出来る。
ただ、ゴブリンジェネラルに関しては強敵ゆえに、二人では倒せない可能性の方が高い。
「ティールはどうなんだい? やっぱり参加するつもりなのか」
「俺は……そうだな。多分、参加する」
本人の口からおそらくではあるが、参加すると伝えられた。
それなら、守りたいと思う友人の為にティールは参加すると完全に決めた。
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