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気づいたら終わってた……
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「う~ん……」
「クレッサ!」
気がついたら私事クレッサはベッドの上に寝ていた。
「え~と、私何をやっていたんだっけ?」
「忘れたの? 雪が降って中庭で遊んでいたら足が滑って転んで運悪く石に頭ぶつけたじゃない」
あぁ~、そうだった……。
雪が積もっているのを見て嬉しくて中庭を走っていたら滑っちゃったのよね。
「とりあえず意識が戻って良かったわ。私院長先生を呼んでくるね」
そう言って私の友人であるミアンカは出て行った。
「……此処って『薔薇の王国』の世界よね。そしてクレッサってヒロインの名前……」
私は部屋の様子を見て呟いた。
それと同時に私の心の中で嬉しさが渦巻いていた。
「これって異世界転生ってやつよね? しかも私はヒロイン、これって結構ラッキーなんじゃない?」
ここまで言えばおわかりだろうけど私は日本人の冴えないOLだった。
勤めていた会社は所謂ブラックで残業とか休日出勤は当たり前の会社だった。
当然、恋愛なんてする余裕なんて無くてスマホのアプリゲームで仮想恋愛に浸っていた。
そして、私のお気に入りだったのが『薔薇の庭園』というゲーム、オーソドックスな乙女ゲームで実は公爵の隠し子だったヒロインが貴族学院に通い王太子やその取り巻きの貴族と恋愛していく、という物だ。
そのヒロインの名前がクレッサ、つまり私なのだがこの子は孤児院育ちでハッキリと物を言う性格でしかも実は聖女である、というハイスペックな少女だ。
「シナリオ通りにいけば公爵様に引き取られるのよね」
うん、なんだかワクワクしてきた。
誰とくっつこうか、あ、逆ハーレムもアリよね?なんて色々考えていた。
「あ、そういえば証拠であるペンダントがあるはずよね?」
確か、この孤児院の前に棄てらていた時に私の元にはペンダントが置いてあった。
私が公爵家の娘である証拠であり引き取られる為の重要なアイテムだ。
私はいつもペンダントを置いているベッドの近くの棚の一番上の引き出しを開けた。
「……あれ?ない」
いつもあるはずのペンダントが無かった。
もしかして何処かに落としたのかな、と思いベッドの下とか他の引き出しを探してみたが無かった。
おかしい、いつも離さずに持ち歩いていたのに……。
と、扉が開いてミアンカとこの孤児院の院長が入ってきた。
「クレッサ、大丈夫ですか?」
「院長先生、大丈夫です。心配かけてすみませんでした。あの、私が持っていたペンダントが無くなってしまったみたいなんですが……」
「クレッサがいつもつけていたペンダント?転んだ時に落としたんじゃないの?」
私もそんな気がするんだけど……。
あれ?院長先生の顔色が悪そうに見えるんだけど……。
「まさか……、もしかして……」
「あっ!そういえばクレッサが寝込んでいた時に重大ニュースがあったのよっ! なんと、ビオラント公爵の隠し子がこの孤児院にいたんですって!!」
え? ビオラント公爵って私が引き取らる家の筈よね?
「それで、なんとあのクライアが隠し子だったんですって!ペンダントが証拠になったみたいよ」
え? ペンダント? 私じゃなくて別の子が引き取られた?
私の浮かれていた心は一気にブリザードが吹き荒れていた。
「クレッサ!」
気がついたら私事クレッサはベッドの上に寝ていた。
「え~と、私何をやっていたんだっけ?」
「忘れたの? 雪が降って中庭で遊んでいたら足が滑って転んで運悪く石に頭ぶつけたじゃない」
あぁ~、そうだった……。
雪が積もっているのを見て嬉しくて中庭を走っていたら滑っちゃったのよね。
「とりあえず意識が戻って良かったわ。私院長先生を呼んでくるね」
そう言って私の友人であるミアンカは出て行った。
「……此処って『薔薇の王国』の世界よね。そしてクレッサってヒロインの名前……」
私は部屋の様子を見て呟いた。
それと同時に私の心の中で嬉しさが渦巻いていた。
「これって異世界転生ってやつよね? しかも私はヒロイン、これって結構ラッキーなんじゃない?」
ここまで言えばおわかりだろうけど私は日本人の冴えないOLだった。
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当然、恋愛なんてする余裕なんて無くてスマホのアプリゲームで仮想恋愛に浸っていた。
そして、私のお気に入りだったのが『薔薇の庭園』というゲーム、オーソドックスな乙女ゲームで実は公爵の隠し子だったヒロインが貴族学院に通い王太子やその取り巻きの貴族と恋愛していく、という物だ。
そのヒロインの名前がクレッサ、つまり私なのだがこの子は孤児院育ちでハッキリと物を言う性格でしかも実は聖女である、というハイスペックな少女だ。
「シナリオ通りにいけば公爵様に引き取られるのよね」
うん、なんだかワクワクしてきた。
誰とくっつこうか、あ、逆ハーレムもアリよね?なんて色々考えていた。
「あ、そういえば証拠であるペンダントがあるはずよね?」
確か、この孤児院の前に棄てらていた時に私の元にはペンダントが置いてあった。
私が公爵家の娘である証拠であり引き取られる為の重要なアイテムだ。
私はいつもペンダントを置いているベッドの近くの棚の一番上の引き出しを開けた。
「……あれ?ない」
いつもあるはずのペンダントが無かった。
もしかして何処かに落としたのかな、と思いベッドの下とか他の引き出しを探してみたが無かった。
おかしい、いつも離さずに持ち歩いていたのに……。
と、扉が開いてミアンカとこの孤児院の院長が入ってきた。
「クレッサ、大丈夫ですか?」
「院長先生、大丈夫です。心配かけてすみませんでした。あの、私が持っていたペンダントが無くなってしまったみたいなんですが……」
「クレッサがいつもつけていたペンダント?転んだ時に落としたんじゃないの?」
私もそんな気がするんだけど……。
あれ?院長先生の顔色が悪そうに見えるんだけど……。
「まさか……、もしかして……」
「あっ!そういえばクレッサが寝込んでいた時に重大ニュースがあったのよっ! なんと、ビオラント公爵の隠し子がこの孤児院にいたんですって!!」
え? ビオラント公爵って私が引き取らる家の筈よね?
「それで、なんとあのクライアが隠し子だったんですって!ペンダントが証拠になったみたいよ」
え? ペンダント? 私じゃなくて別の子が引き取られた?
私の浮かれていた心は一気にブリザードが吹き荒れていた。
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