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夢破れて・・・・・・
心が折れた瞬間
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「みんな、聞いてくれ。ついさっきだが『黒龍』狩りに行った我が『金色の塔』選抜メンバーが見事討伐に成功した!」
ギルドマスターの報告に室内に居たメンバーは歓声をあげた。
「やったな! 遂に俺達も国公認のギルドになるのかっ!」
「おい、祝杯の準備をしろっ!」
「『アウル』! 幼馴染みが龍退治したんだ! お前も鼻が高いだろ!」
「あ、あぁ・・・・・・。」
俺『アウル・オーカスト』は、一応返事をしたが心中は荒波が立っていた。
(心が折れる、てこういう事なんだろうなぁ・・・・・・。)
見えない壁がある事にはかなり前から気づいていたが、その壁が遂に見えて更に高くなった、そんな感じだった。
俺は周りが大騒ぎしている間に受付に向かった。
「どうしましたか? アウルさん。」
「コレを提出したいんです。」
俺は懐から紙を取り出した。
「コレ・・・・・・『退団届』じゃないですかっ!」
「はい、今日限りでこのギルドを辞めさせてもらいます。もう限界なので・・・・・・。」
「ほ、本気ですかっ!? 『レイラ』さんや『マイカル』さんには話したんですか?」
「・・・・・・俺には話しかける資格もありません。」
「それだったらせめてレイラさん達が戻ってきてからにした方が・・・・・・。」
「俺、アイツらを嫌いになりたくないんです。今の心情だと心から祝えるかわからないんです。」
「・・・・・・わかりました、それでは受理させて頂きます。退職金は後日振り込ませて貰います。お疲れ様でした。」
「お世話になりました。」
俺は静かにギルドを後にした。
「呆気ないよなぁ・・・・・・。」
夜空を見て溜め息を吐いた。
小さい頃から冒険者になるのが夢だった。
幼馴染みのレイラとマイカルと一緒に冒険者ごっこをしていた。
俺がリーダーだった。
事態が変わったのは15歳で冒険者養成学校に入った時、スキル鑑定をした時だ。
俺が『戦士』のスキルを得たのに対してレイラは『歌巫女』、マイカルは『黄金騎士』というレアスキルを得たのだ。
そこから、俺とレイラ達に見えない壁ができていた。
ギルドマスターの報告に室内に居たメンバーは歓声をあげた。
「やったな! 遂に俺達も国公認のギルドになるのかっ!」
「おい、祝杯の準備をしろっ!」
「『アウル』! 幼馴染みが龍退治したんだ! お前も鼻が高いだろ!」
「あ、あぁ・・・・・・。」
俺『アウル・オーカスト』は、一応返事をしたが心中は荒波が立っていた。
(心が折れる、てこういう事なんだろうなぁ・・・・・・。)
見えない壁がある事にはかなり前から気づいていたが、その壁が遂に見えて更に高くなった、そんな感じだった。
俺は周りが大騒ぎしている間に受付に向かった。
「どうしましたか? アウルさん。」
「コレを提出したいんです。」
俺は懐から紙を取り出した。
「コレ・・・・・・『退団届』じゃないですかっ!」
「はい、今日限りでこのギルドを辞めさせてもらいます。もう限界なので・・・・・・。」
「ほ、本気ですかっ!? 『レイラ』さんや『マイカル』さんには話したんですか?」
「・・・・・・俺には話しかける資格もありません。」
「それだったらせめてレイラさん達が戻ってきてからにした方が・・・・・・。」
「俺、アイツらを嫌いになりたくないんです。今の心情だと心から祝えるかわからないんです。」
「・・・・・・わかりました、それでは受理させて頂きます。退職金は後日振り込ませて貰います。お疲れ様でした。」
「お世話になりました。」
俺は静かにギルドを後にした。
「呆気ないよなぁ・・・・・・。」
夜空を見て溜め息を吐いた。
小さい頃から冒険者になるのが夢だった。
幼馴染みのレイラとマイカルと一緒に冒険者ごっこをしていた。
俺がリーダーだった。
事態が変わったのは15歳で冒険者養成学校に入った時、スキル鑑定をした時だ。
俺が『戦士』のスキルを得たのに対してレイラは『歌巫女』、マイカルは『黄金騎士』というレアスキルを得たのだ。
そこから、俺とレイラ達に見えない壁ができていた。
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