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アメリア公爵令嬢③
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王太子との関係、貴族社会との関係に悶々とした日々を過ごしていたアメリア。
それでも時間はどんどん過ぎていきあっという間に貴族学院入学となった。
王太子の婚約者のアメリアは入学と同時に生徒会に入る事になり学園で行われるイベントの運営に参加する事になった。
生徒会に入るのは王家としては必然な訳で言ってみれば王太子として相応しいかを見る最終試験みたいな所がある。
王太子にしてみれば腕の見せ所の筈だったのだがの王太子は消極的だった。
全てをアメリアに任せ自分は友人達と遊び放題、更には女生徒にも声をかけるようになった。
当然だが王家には監視役がおり学園での様子は国王にも報告が入る。
王太子は何度も国王に注意を受けていたがその態度は変わらなかった。
勿論学園での王太子の評判は悪い、逆にアメリアの評判はうなぎのぼりなのだがアメリア本人にはどうでもいい話だ。
「アメリア、大丈夫か? 無理をしてないか?」
娘の様子を心配したロナウドは声をかけた。
「お父様……」
「王命で婚約してしまったがあんなに無能だとは思わなかった。 このままの状態だといつかは国王に見切られるだろうな」
「昔はあんな感じでは無かったのに……」
「周囲が特別扱いして甘やかしてきたのが原因だろうな。 王族だからこそ厳しくするべきなのに……」
ロナウドはため息を吐いた。
「もしこの婚約が嫌になったらいつでも言ってくれ。 見直すように交渉しよう」
「でも、それは無理なんじゃないでしょうか?」
「そうだな……、私が何度言ってもアメリアの待遇は改善されなかったし……、いっその事身分を捨てる事も考えた方がいいだろう」
「えっ!? 公爵家を辞めるつもりなんですか!?」
「あくまでもしもの話だ、だが私も公爵と言う身分に向いていない、と思っているんだよ。王家とその他の貴族との板挟みで心身共々ボロボロなんだ……」
初めて聞いた父の弱音だった。
まさか父親も自分と同じ悩みを抱いていたとは思っていなかった。
「お父様、私、何があってもお父様に付き添います」
「アメリア……」
アメリアが貴族を辞め学園を去るのはこの1年後となる。
それでも時間はどんどん過ぎていきあっという間に貴族学院入学となった。
王太子の婚約者のアメリアは入学と同時に生徒会に入る事になり学園で行われるイベントの運営に参加する事になった。
生徒会に入るのは王家としては必然な訳で言ってみれば王太子として相応しいかを見る最終試験みたいな所がある。
王太子にしてみれば腕の見せ所の筈だったのだがの王太子は消極的だった。
全てをアメリアに任せ自分は友人達と遊び放題、更には女生徒にも声をかけるようになった。
当然だが王家には監視役がおり学園での様子は国王にも報告が入る。
王太子は何度も国王に注意を受けていたがその態度は変わらなかった。
勿論学園での王太子の評判は悪い、逆にアメリアの評判はうなぎのぼりなのだがアメリア本人にはどうでもいい話だ。
「アメリア、大丈夫か? 無理をしてないか?」
娘の様子を心配したロナウドは声をかけた。
「お父様……」
「王命で婚約してしまったがあんなに無能だとは思わなかった。 このままの状態だといつかは国王に見切られるだろうな」
「昔はあんな感じでは無かったのに……」
「周囲が特別扱いして甘やかしてきたのが原因だろうな。 王族だからこそ厳しくするべきなのに……」
ロナウドはため息を吐いた。
「もしこの婚約が嫌になったらいつでも言ってくれ。 見直すように交渉しよう」
「でも、それは無理なんじゃないでしょうか?」
「そうだな……、私が何度言ってもアメリアの待遇は改善されなかったし……、いっその事身分を捨てる事も考えた方がいいだろう」
「えっ!? 公爵家を辞めるつもりなんですか!?」
「あくまでもしもの話だ、だが私も公爵と言う身分に向いていない、と思っているんだよ。王家とその他の貴族との板挟みで心身共々ボロボロなんだ……」
初めて聞いた父の弱音だった。
まさか父親も自分と同じ悩みを抱いていたとは思っていなかった。
「お父様、私、何があってもお父様に付き添います」
「アメリア……」
アメリアが貴族を辞め学園を去るのはこの1年後となる。
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