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幕間 リコット、事件の詳細を聞きに行く

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 翌日、リコットは詳細を聞く為に特別警備隊の詰所に来ていた。

「すいません、リディアール伯爵の息子のリコットと言います。父上の件について聞きたいんですが……」

「リディアール伯爵ですか? ちょっとお待ち下さい」

 受付に来た事を伝えると受付は席を外し奥に消えた。数分後にはある騎士がリコットの元にやってきた。

「特別警備隊薬物捜査部のレイアンと言います。今回の事件の担当をしています」

「リコット・リディアールです。今回は家の両親が申し訳ありません」

「いえいえ、貴方も大変ですね」

 レイアンと名乗った男性は流石は警備隊所属だろう、非常に体格が良い。

「それで今両親は……」

「現在、取り調べを受けていますが余り協力的ではありません。自分達は被害者だ、と喚き散らしています」

「重ね重ね申し訳ありません……」

 リコットは穴があったら入りたい気分になった。

 素直に取り調べを受ければ良いものを心象の悪い態度を取ればどうなるかわかるはずである。

 それとも本当に自分達は悪くない、と思っているのか。

 多分そう思っているんだろうな、とリコットは心の中でため息を吐いた。

「事件については捜査中の為、詳細は話せませんが我々は前からある高位貴族が薬物に関与している、という話を掴んでいました。そして、別荘で薬物乱用パーティーが行われる、という情報を掴み我々はその会場に踏み込んだのです」

「そのパーティーに両親が参加していたんですか?」

「えぇ、リディアール伯爵夫妻は既に薬物中毒の症状が出ていました。リコット殿は異変を感じませんでしたか?」

「いえ……、両親とは余り関係は良く無かったので」

「そうですか、まぁ家族でも色々ありますからね……、ただご実家の方にも家宅捜索をさせていただく事になります」

「それは全然構いませんよ」

 リコットは詰所を後にしたが足取りは重かった。 
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