ドアマットヒロインにはなりません!

こうじ

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リリアナの日常

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 順調な学生生活を送る中、慣れない一人暮らしもだいぶ慣れてきた。

 最初は焦がしたり味が定まらなかった料理も経験を積んだおかげで人並みには良くなった。

 掃除や洗濯やゴミ出しもやって如何にメイド達が色々やってくれていて恵まれた環境にいたんだなぁ、と実感した。

 勿論、学院の課題もやらないといけないので毎日が結構忙しい。

「すご~い、リリアナちゃんてしっかりしてるんだ。 私なんてギリギリまで寝ていて叩き起こされるのが日課なのに」

「一人暮らしだから自分で全部しなきゃいけないからね」

「私はズボラだから無理だなぁ」

 私とスラーヌは中庭にてお弁当を食べながら話していた。

 学院には食堂はあるんだけど私は弁当を持参している。

 自分でもわからなかったけど私はどうも物を作ったりする事が得意みたいだ。

「スラーヌも弁当持ってきてるけど」

「これはお母さんが用意してくれるんだよ、働いてくれている従業員の分も作ってるんだ」

「へぇ~、結構量が多いんじゃない?」

「うん、うちは男の人が多いから確かに多いかも。 でも『味付けは簡単だから慣れれば楽』って言ってた」

 スラーヌの話を聞いていて、そういえば私はお母様の手料理を食べた事無いなぁ、なんて思った。

 まぁお母様は根っからのお嬢様だったし当然と言えば当然だろうけど。
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