76 / 95
12月24日(月)
第74話
しおりを挟む
ベッドヘッドに背中を預けて、足を開いた。いや、正確に言うと、開かされた。
暁斗のされるがままになっている自分が、少し情けない気もしたが、あまり深く考えないようにして、視線を逸らした。視線の端で、暁斗が煩わしそうに、着ていたシャツを脱ぎ捨てているのが見えた。
ローションを下着の上から垂らされて、ぎょっとする。
「冷たい」
「すぐに温まりますよ」
暁斗が小首を傾げて、ゆっくりと下着の上からぺニスに塗り込むように大きな手で覆ってきた。そうして、わざとらしく、ぐちゅぐちゅと音を立てながらしごかれる。温まった粘液が下着を重くして、布越しに暁斗の指を感じると、変な声が出そうになって、手の甲で口を抑えた。
「こっちにも、垂れてきてますね」
「やめ、……ん、」
睾丸を撫でていた指が、探るように尻の溝に下りて擦られる。ローションが足されて、下着ごとアナルに指を挿れられるようで、でも、それだと浅くて、奥から疼き出す熱に身体が火照る。
額に汗がじわりと滲んだ。
「う、……ん、」
下着の隙間から手を差し入れられて、直接、アナルに触れられるとダメだった。早く奥に欲しくて、ヒクつくのが自分でもわかった。暁斗も気づいたようで、クスッと小さく笑ったりするものだから、ぞわぞわと背筋が痺れて、涙腺が緩む。
「ーーぁ、ん、」
指がズズッと挿ってくると、違和感よりも悦楽の方が勝って、少し戸惑う。
口元に当てていた手を退かされれば、うっとりとした暁斗の視線と目が合った。震える唇に暁斗の唇が重なって、舌で口を開かされる。暁斗の口の中に、くぐもった嬌声が吸い込まれていくようで、羞恥に似た興奮が一段階沸き立って身体を一層熱くする。
挿れられた指が探るように蠢きながら、ゆっくりと出し入れされると、気持ちよくて、頭がぼんやりとしてくる。
「暁斗、」
堪えかねて、暁斗の首に両腕を回す。男の肌も、じんわりと汗ばみ、肌同士が張り付くようで、なんだか切ない気持ちになってしまう。体内の少し固い箇所を押し込まれて、スゥと血の気が引いた。
暁斗に教え込まれた前立腺の辺りを揉まれると、尿意のようなじわじわした緩やかな悦楽が込み上げる。
唇を離すと、熱い溜め息が漏れた。男の首に回していた腕に力を入れて縋るように抱きつくと、暁斗の指が抜けていく。
男の手が腰に回り、促すようにベッドに寝かされる。のし掛かってくる男の体重が少し苦しい。体格差など、ほとんどないはずなのに、暁斗を大きく感じるのは、男らしい骨格とか筋肉の付かただとか、そういうものなのだろうか。
目の前に、暁斗の耳があって、思わず唇を押し付けた。男の肩がビクリと揺れて、ああ、暁斗は耳が弱いのか、なんて可笑しくて、僅かに優越も感じて、息を吹きかけるようにして、舌を這わせた。暁斗が堪えきれないように小さく呻いて、頭を傾けて逃げる。
困ったように見下ろしてくる暁斗は、頬を上気させていて、妙な色気を感じた。
「佑介、あんまり煽らないで下さい」
「えー?」
胸の奥がきゅぅと締まったのを誤魔化すように笑って見せた。
下着をずらされて、勃起したペニスが露にされる。暁斗が形を確かめるように、軽く扱いてきて、熱っぽい溜め息が漏れた。
暁斗が片手で、自らの下着を下ろすと熱り立つペニスを見せつけるように晒してきて、息を飲む。
亀頭同士を重ねるように宛がわれると、熱くて、固くて、暁斗の存在を強く感じられるような気がした。
「ベタベタしますね」
「……ローション、だろ……ん、ぁ、」
熱を持った粘度の高い液体で、滑るように擦られれば、鼻にかかった甘い声が漏れた。
暁斗が合わせたペニスを一緒に扱き始めて、その指先に熱が集まっていく。互いの浅い息遣いを重ねるように、唇を触れ合わせた。
暁斗のぺニスの熱と指使いと、唇の感触を味わいながら、焦らされるように緩やかに登り詰めていく。アナルが締まって、中のローションが溢れてくるようで、ゾクゾクと背筋が粟立った。
「ん、はぁ……イク、かも……」
閉じた瞼の向こうで、暁斗が薄く笑った気配がした。扱く指使いが、強く、早くなる。
「あ、あ、んん……ッーーー」
集まった熱が一気に弾けて、目の前が一瞬眩む。自ら飛ばした熱い液体が腹を濡らした。
心地好い射精の余韻に浸りながら、浅い息を整えていく。
「はぁ、ん、……?」
とろりとした粘液が敏感なぺニスに垂らされて、驚いて瞼を開いた。
「あ、暁斗、イッたばっかりなんだけど」
「ええ、でも、こっちなら」
暁斗が容器を傾けて、ローションを足すように垂らされていた。股間に溜まった液体を掬うようにして、暁斗の指がアナルに宛がわれ、思わず腰が引けた。
ローションを塗り込むように、それでいて、からかうように、何度も穴の上を指で擦られる。そんな焦らされ方をされれば、先ほど中途半端に弄られた奥の疼きが大きくなって、自然と暁斗の指を追うように腰が揺れた。
「佑介、どうして欲しいですか?」
「……あ、……ん、……わかってるだろ」
「えー?」
カァと顔が赤くなるのが、わかった。
素っ恍けた男の顔を殴り倒したくなる。それでも、唇を噛んで羞恥に耐えるしかない。それから、目を伏せて、重い口を開いた。
「後ろ、弄ってほしい」
暁斗は、ふっと満足そうに笑うと、立てた膝に軽く唇を押し当ててきた。
「いいですよ。いっぱい弄ってあげるんで、気持ちよくなってくださいね」
暁斗のされるがままになっている自分が、少し情けない気もしたが、あまり深く考えないようにして、視線を逸らした。視線の端で、暁斗が煩わしそうに、着ていたシャツを脱ぎ捨てているのが見えた。
ローションを下着の上から垂らされて、ぎょっとする。
「冷たい」
「すぐに温まりますよ」
暁斗が小首を傾げて、ゆっくりと下着の上からぺニスに塗り込むように大きな手で覆ってきた。そうして、わざとらしく、ぐちゅぐちゅと音を立てながらしごかれる。温まった粘液が下着を重くして、布越しに暁斗の指を感じると、変な声が出そうになって、手の甲で口を抑えた。
「こっちにも、垂れてきてますね」
「やめ、……ん、」
睾丸を撫でていた指が、探るように尻の溝に下りて擦られる。ローションが足されて、下着ごとアナルに指を挿れられるようで、でも、それだと浅くて、奥から疼き出す熱に身体が火照る。
額に汗がじわりと滲んだ。
「う、……ん、」
下着の隙間から手を差し入れられて、直接、アナルに触れられるとダメだった。早く奥に欲しくて、ヒクつくのが自分でもわかった。暁斗も気づいたようで、クスッと小さく笑ったりするものだから、ぞわぞわと背筋が痺れて、涙腺が緩む。
「ーーぁ、ん、」
指がズズッと挿ってくると、違和感よりも悦楽の方が勝って、少し戸惑う。
口元に当てていた手を退かされれば、うっとりとした暁斗の視線と目が合った。震える唇に暁斗の唇が重なって、舌で口を開かされる。暁斗の口の中に、くぐもった嬌声が吸い込まれていくようで、羞恥に似た興奮が一段階沸き立って身体を一層熱くする。
挿れられた指が探るように蠢きながら、ゆっくりと出し入れされると、気持ちよくて、頭がぼんやりとしてくる。
「暁斗、」
堪えかねて、暁斗の首に両腕を回す。男の肌も、じんわりと汗ばみ、肌同士が張り付くようで、なんだか切ない気持ちになってしまう。体内の少し固い箇所を押し込まれて、スゥと血の気が引いた。
暁斗に教え込まれた前立腺の辺りを揉まれると、尿意のようなじわじわした緩やかな悦楽が込み上げる。
唇を離すと、熱い溜め息が漏れた。男の首に回していた腕に力を入れて縋るように抱きつくと、暁斗の指が抜けていく。
男の手が腰に回り、促すようにベッドに寝かされる。のし掛かってくる男の体重が少し苦しい。体格差など、ほとんどないはずなのに、暁斗を大きく感じるのは、男らしい骨格とか筋肉の付かただとか、そういうものなのだろうか。
目の前に、暁斗の耳があって、思わず唇を押し付けた。男の肩がビクリと揺れて、ああ、暁斗は耳が弱いのか、なんて可笑しくて、僅かに優越も感じて、息を吹きかけるようにして、舌を這わせた。暁斗が堪えきれないように小さく呻いて、頭を傾けて逃げる。
困ったように見下ろしてくる暁斗は、頬を上気させていて、妙な色気を感じた。
「佑介、あんまり煽らないで下さい」
「えー?」
胸の奥がきゅぅと締まったのを誤魔化すように笑って見せた。
下着をずらされて、勃起したペニスが露にされる。暁斗が形を確かめるように、軽く扱いてきて、熱っぽい溜め息が漏れた。
暁斗が片手で、自らの下着を下ろすと熱り立つペニスを見せつけるように晒してきて、息を飲む。
亀頭同士を重ねるように宛がわれると、熱くて、固くて、暁斗の存在を強く感じられるような気がした。
「ベタベタしますね」
「……ローション、だろ……ん、ぁ、」
熱を持った粘度の高い液体で、滑るように擦られれば、鼻にかかった甘い声が漏れた。
暁斗が合わせたペニスを一緒に扱き始めて、その指先に熱が集まっていく。互いの浅い息遣いを重ねるように、唇を触れ合わせた。
暁斗のぺニスの熱と指使いと、唇の感触を味わいながら、焦らされるように緩やかに登り詰めていく。アナルが締まって、中のローションが溢れてくるようで、ゾクゾクと背筋が粟立った。
「ん、はぁ……イク、かも……」
閉じた瞼の向こうで、暁斗が薄く笑った気配がした。扱く指使いが、強く、早くなる。
「あ、あ、んん……ッーーー」
集まった熱が一気に弾けて、目の前が一瞬眩む。自ら飛ばした熱い液体が腹を濡らした。
心地好い射精の余韻に浸りながら、浅い息を整えていく。
「はぁ、ん、……?」
とろりとした粘液が敏感なぺニスに垂らされて、驚いて瞼を開いた。
「あ、暁斗、イッたばっかりなんだけど」
「ええ、でも、こっちなら」
暁斗が容器を傾けて、ローションを足すように垂らされていた。股間に溜まった液体を掬うようにして、暁斗の指がアナルに宛がわれ、思わず腰が引けた。
ローションを塗り込むように、それでいて、からかうように、何度も穴の上を指で擦られる。そんな焦らされ方をされれば、先ほど中途半端に弄られた奥の疼きが大きくなって、自然と暁斗の指を追うように腰が揺れた。
「佑介、どうして欲しいですか?」
「……あ、……ん、……わかってるだろ」
「えー?」
カァと顔が赤くなるのが、わかった。
素っ恍けた男の顔を殴り倒したくなる。それでも、唇を噛んで羞恥に耐えるしかない。それから、目を伏せて、重い口を開いた。
「後ろ、弄ってほしい」
暁斗は、ふっと満足そうに笑うと、立てた膝に軽く唇を押し当ててきた。
「いいですよ。いっぱい弄ってあげるんで、気持ちよくなってくださいね」
5
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
投了するまで、後少し
イセヤ レキ
BL
※この作品はR18(BL)です、ご注意下さい。
ある日、飲み会帰りの酔いをさまそうと、近くにあった大学のサークル部屋に向かい、可愛がっていた後輩の自慰現場に居合わせてしまった、安藤保。
慌ててその場を離れようとするが、その後輩である飯島修平は自身が使用しているオナホがケツマンだと気付かないフリをさせてくれない!
それどころか、修平は驚くような提案をしてきて……?
好奇心いっぱいな美人先輩が悪手を打ちまくり、ケツマンオナホからアナニー、そしてメスイキを後輩から教え込まれて身体も心もズブズブに堕とされるお話です。
大学生、柔道部所属後輩×将棋サークル所属ノンケ先輩。
視点は結構切り替わります。
基本的に攻が延々と奉仕→調教します。
※本番以外のエロシーンあり→【*】
本番あり→【***】
※♡喘ぎ、汚喘ぎ、隠語出ますので苦手な方はUターン下さい。
※【可愛がっていた後輩の自慰現場に居合わせたんだが、使用しているオナホがケツマンだって気付かないフリさせてくれない。】を改題致しました。
こちらの作品に出てくるプレイ等↓
自慰/オナホール/フェラ/手錠/アナルプラグ/尿道プジー/ボールギャグ/滑車/乳首カップローター/乳首クリップ/コックリング/ボディーハーネス/精飲/イラマチオ(受)/アイマスク
全94話、完結済。
振られた腹いせに別の男と付き合ったらそいつに本気になってしまった話
雨宮里玖
BL
「好きな人が出来たから別れたい」と恋人の翔に突然言われてしまった諒平。
諒平は別れたくないと引き止めようとするが翔は諒平に最初で最後のキスをした後、去ってしまった。
実は翔には諒平に隠している事実があり——。
諒平(20)攻め。大学生。
翔(20) 受け。大学生。
慶介(21)翔と同じサークルの友人。
ゴミ捨て場で男に拾われた話。
ぽんぽこ狸
BL
逃げ出してしまった乎雪(こゆき)にはもう後が無かった。これで人生三回目の家出であり、ここにきて人生の分岐点とも思われる、苦境に立たされていた。
手持ちのお金はまったく無く、しかし、ひとところに留まっていると、いつの間にか追いかけてきた彼に出くわしてしまう。そのたびに、罵詈雑言を浴びせられるのが、心底いやで気力で足を動かす。
けれども、ついに限界がきてそばにあった電柱に寄りかかり、そのまま崩れ落ちて蹲った。乎雪は、すぐそこがゴミ捨て場であることにも気が付かずに膝を抱いて眠りについた。
目を覚まして、また歩き出そうと考えた時、一人の男性が乎雪を見て足を止める。
そんな彼が提案したのは、ペットにならないかという事。どう考えてもおかしな誘いだが、乎雪は、空腹に耐えかねて、ついていく決心をする。そして求められた行為とペットの生活。逃げようと考えるのにその時には既に手遅れで━━━?
受け
間中 乎雪(まなか こゆき)24歳
強気受け、一度信用した人間は、骨の髄まで、信頼するタイプ。
攻め
東 清司(あずま せいじ)27歳
溺愛攻め、一見優し気に見えるが、実は腹黒いタイプ。
告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。
理香は俺のカノジョじゃねえ
中屋沙鳥
BL
篠原亮は料理が得意な高校3年生。受験生なのに卒業後に兄の周と結婚する予定の遠山理香に料理を教えてやらなければならなくなった。弁当を作ってやったり一緒に帰ったり…理香が18歳になるまではなぜか兄のカノジョだということはみんなに内緒にしなければならない。そのため友だちでイケメンの櫻井和樹やチャラ男の大宮司から亮が理香と付き合ってるんじゃないかと疑われてしまうことに。そうこうしているうちに和樹の様子がおかしくなって?口の悪い高校生男子の学生ライフ/男女CPあります。
上司と雨宿りしたら、蕩けるほど溺愛されました
藍沢真啓/庚あき
BL
恋人から仕事の残業があるとドタキャンをされた槻宮柚希は、帰宅途中、残業中である筈の恋人が、自分とは違う男性と一緒にラブホテルに入っていくのを目撃してしまう。
愛ではなかったものの好意があった恋人からの裏切りに、強がって別れのメッセージを送ったら、なぜか現れたのは会社の上司でもある嵯峨零一。
すったもんだの末、降り出した雨が勢いを増し、雨宿りの為に入ったのは、恋人が他の男とくぐったラブホテル!?
上司はノンケの筈だし、大丈夫…だよね?
ヤンデレ執着心強い上司×失恋したばかりの部下
甘イチャラブコメです。
上司と雨宿りしたら恋人になりました、のBLバージョンとなりますが、キャラクターの名前、性格、展開等が違います。
そちらも楽しんでいただければ幸いでございます。
また、Fujossyさんのコンテストの参加作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる