202 / 449
聞こえない声
無言の訴え
しおりを挟む
タオルケットがパサっと音を立ててベッドの下に落ちたのを感じた。私の鼻からは規則的な寝息が続いている。
そんな私の足首を、誰かが両手で掴んだ。ひんやりとした手で、その冷たさには驚きで飛び上がってもおかしくないはずなのに私はそれでも眠っていた。強い力で足首に力が入れられる。痛みを感じるほどの強さだった。
そしてそのまま、思い切り足を引っ張られた。ぐんと体が動き頭が枕から離れる。だが驚くこともなく、心の中で冷静に「誰かが引っ張ってるな」と思った。
ぐいぐいと力は増し、私は抵抗することもなくそれを受け入れた。ついに自分の体全てがベッドからどしんと落下する。力の入っていない頭部はかなり強く打ったが、不思議と痛みは感じなかった。未だ足首は握られている。
ひんやりとした床を背中に感じた。そしてそのまま、ズルズルと私は足から引きずられていくのだ。着ているパジャマの背中側がめくり上がったのを感じる。フローリングの溝が背部の皮膚から伝わってきた。
そのまま誰のものか分からない手は私を引きずり続ける。全く抵抗もしないまま、私はそれを素直に受け入れた。目を開けることもなく、暴れることもなく、人形のようにただ黙っていた。
狭いワンルームから連れ出され、あるところで体がぐいっと方向転換した。狭い場所を無理矢理通るように何度か体を捻られる。そして次に、背中に感じていたフローリングの材質が変わったことに気がついた。
あ、浴室だ。冷静にそう思う。
さらに冷たい床を背中から感じながら、私はなぜ起きないんだろう、と疑問に思った。足を引っ張られ、体のあちこちを傷つけながら移動させられているのに痛みも感じずまるで目は開かない。叫び出して暴れればいいのに。
狭い浴室に仰向けに寝かされた私は、近くにいる人が何やらごそごそと動いているのを感じる。そして、私の首に何かを当てられたことに気がつき、ようやく合点がいった。
私、もう死んでるんだ。
聞こえていたはずの寝息は今は何も聞こえない。痛覚もなにも感じない。何かギザギザした鋭利なものが首に当てられても逃げられない。
ああ、私、もう死んでたのね。
驚くこともしなかった。ただ、悲しかった。私の人生こんな終わりを迎えるだなんて夢にも思ってなかった。ただ、ただ大事な人のそばにいたかった。
とても大切な人。心の底から大事で、世界で一番私を愛してくれた人。
別れも告げられずさよならなんて、あんまりだ。せめて一目でも、もう一度あなたに会いたかった。
ぐっと首に圧迫感を感じる。そしてすごい力で当てられたギザギザが私の首の上を行ったり来たりするのを感じた。あまり勢いよくない血が首から出てきたのがわかる。痛みはない、ただ不思議なことに相手の動きを感じられるのはなぜなんだろう。
ぐっぐっぐとどんどん刃物が私に食い込んでいく。叫ぶ声も失くした私は、ただただその衝撃を受け入れるしか術はなかった。
声にならない悲鳴をあげた。
耳に入ってきたのは苦しそうな自分の息、シーツが擦れる音。目の前はチカチカ光っていた。この部屋は暗闇だというのに、だ。
自分の首があるということを確認するように、何度も何度も酸素を必死に吸い込んでは吐いた。ぶるぶると震える手を動かして喉に触れてみる。当然ながら確かに私の首は繋がっていたし、血が出ていることもない。
それでも安心しきれず何度も何度も触って確認した。皮膚に当てられたノコギリみたいな、ギザギザの刃物の感触が忘れられない。手のひらにはぐっしょり汗がついた。
……夢? 夢なの今のは? いや違う、今のは
はっとする。足元に何か気配を感じたのだ。
慌てて上半身を起こす。そこで目に入ったのは、想像通りの景色だった。
紺色のワンピースに血で汚れた首元。そこから上は何もなく、後ろにある私の部屋の壁が見えた。
彼女は黙ってただ足元に立っていた。無論言葉を発することもなく、感情も何も分からない。私は怖さで震えながらも必死に声を出した。
「怒ってる、の? せっかくヒントをくれたのに、調査が進んでないから?」
聞こえない声、届かない声。返事のない質問が部屋の壁に当たって返る。
恐ろしさと同時に悲しみも襲ってくる。あんな思いをしてこの世と別れなければならなかった。そうか、この人は犯人に怒りを抱くというより、ただ愛しい人のことだけを考えて死んだんだ。
「大事な人がいるんですね……その人に会いたいの?」
やっぱり返事はない。
切なかった。苦しかった。私には、その気持ちがわかる。
このままだったらこの人は強制的に除霊させられる。それはあんまりだ、だってこの人は何も悪くない。大切な人と引き離されて無惨に殺されれば、こんなふうに出てきてもしょうがないことなのに。
なんとかしたい。どうにかして助けたいのに……声が聞こえないということは、これほど難しいことなんだ。
じんわりと目に涙が出てくる。私は両手で顔を覆いながら言った。
「頑張ります。あなたが誰なのか突き止められるように頑張るから……」
きっとこの人は私を怖がらせたいだけじゃない、と根拠はないけど確信していた。ただ、自分の思いを伝えたいだけだ。誰にぶつけることもできない無念を私に伝えたいだけ。
「Y.Sさん。私たちもう少し頑張るから、どうかもう少しヒントを」
懇願するように言いかけたとき、彼女は音もなく消えた。自分の見慣れた部屋だけが残っている。いくら見渡しても、首なしはもうどこにも残っていなかった。
暗闇の中一人残され、またしても私は自分の首をそっと触れた。繋がってる。あの生々しい感触を思い出しうっと吐き気を催した。
痛みは伴わない不思議な感触。体験したことのない圧迫感。もしかして、あの女の人は死んだあとああやって自分の首が切断される感触を体験していたのだろうか。だとしたら最悪に残酷だ。
でもあの人は恨みより悲しみが強い。大事な人を思いうかべてそれだけを考えていた。きっとあの人が言いたいのは……
「もう寝れないよ」
小声で弱音を吐いた。
膝を抱えて顔を埋める。なんとも表現できぬ辛い気持ちに押しつぶされそうになりながら深呼吸した。
ああ。ついに、自分の部屋にまで連れてきてしまった。
これまでどんな現場に行っても自分の部屋で何かを体験することはなかったというのに、こうなれば自室でゆっくりもできなくなってしまう。
げっそりした顔で、そのまま朝を迎えるしかなかった。
そんな私の足首を、誰かが両手で掴んだ。ひんやりとした手で、その冷たさには驚きで飛び上がってもおかしくないはずなのに私はそれでも眠っていた。強い力で足首に力が入れられる。痛みを感じるほどの強さだった。
そしてそのまま、思い切り足を引っ張られた。ぐんと体が動き頭が枕から離れる。だが驚くこともなく、心の中で冷静に「誰かが引っ張ってるな」と思った。
ぐいぐいと力は増し、私は抵抗することもなくそれを受け入れた。ついに自分の体全てがベッドからどしんと落下する。力の入っていない頭部はかなり強く打ったが、不思議と痛みは感じなかった。未だ足首は握られている。
ひんやりとした床を背中に感じた。そしてそのまま、ズルズルと私は足から引きずられていくのだ。着ているパジャマの背中側がめくり上がったのを感じる。フローリングの溝が背部の皮膚から伝わってきた。
そのまま誰のものか分からない手は私を引きずり続ける。全く抵抗もしないまま、私はそれを素直に受け入れた。目を開けることもなく、暴れることもなく、人形のようにただ黙っていた。
狭いワンルームから連れ出され、あるところで体がぐいっと方向転換した。狭い場所を無理矢理通るように何度か体を捻られる。そして次に、背中に感じていたフローリングの材質が変わったことに気がついた。
あ、浴室だ。冷静にそう思う。
さらに冷たい床を背中から感じながら、私はなぜ起きないんだろう、と疑問に思った。足を引っ張られ、体のあちこちを傷つけながら移動させられているのに痛みも感じずまるで目は開かない。叫び出して暴れればいいのに。
狭い浴室に仰向けに寝かされた私は、近くにいる人が何やらごそごそと動いているのを感じる。そして、私の首に何かを当てられたことに気がつき、ようやく合点がいった。
私、もう死んでるんだ。
聞こえていたはずの寝息は今は何も聞こえない。痛覚もなにも感じない。何かギザギザした鋭利なものが首に当てられても逃げられない。
ああ、私、もう死んでたのね。
驚くこともしなかった。ただ、悲しかった。私の人生こんな終わりを迎えるだなんて夢にも思ってなかった。ただ、ただ大事な人のそばにいたかった。
とても大切な人。心の底から大事で、世界で一番私を愛してくれた人。
別れも告げられずさよならなんて、あんまりだ。せめて一目でも、もう一度あなたに会いたかった。
ぐっと首に圧迫感を感じる。そしてすごい力で当てられたギザギザが私の首の上を行ったり来たりするのを感じた。あまり勢いよくない血が首から出てきたのがわかる。痛みはない、ただ不思議なことに相手の動きを感じられるのはなぜなんだろう。
ぐっぐっぐとどんどん刃物が私に食い込んでいく。叫ぶ声も失くした私は、ただただその衝撃を受け入れるしか術はなかった。
声にならない悲鳴をあげた。
耳に入ってきたのは苦しそうな自分の息、シーツが擦れる音。目の前はチカチカ光っていた。この部屋は暗闇だというのに、だ。
自分の首があるということを確認するように、何度も何度も酸素を必死に吸い込んでは吐いた。ぶるぶると震える手を動かして喉に触れてみる。当然ながら確かに私の首は繋がっていたし、血が出ていることもない。
それでも安心しきれず何度も何度も触って確認した。皮膚に当てられたノコギリみたいな、ギザギザの刃物の感触が忘れられない。手のひらにはぐっしょり汗がついた。
……夢? 夢なの今のは? いや違う、今のは
はっとする。足元に何か気配を感じたのだ。
慌てて上半身を起こす。そこで目に入ったのは、想像通りの景色だった。
紺色のワンピースに血で汚れた首元。そこから上は何もなく、後ろにある私の部屋の壁が見えた。
彼女は黙ってただ足元に立っていた。無論言葉を発することもなく、感情も何も分からない。私は怖さで震えながらも必死に声を出した。
「怒ってる、の? せっかくヒントをくれたのに、調査が進んでないから?」
聞こえない声、届かない声。返事のない質問が部屋の壁に当たって返る。
恐ろしさと同時に悲しみも襲ってくる。あんな思いをしてこの世と別れなければならなかった。そうか、この人は犯人に怒りを抱くというより、ただ愛しい人のことだけを考えて死んだんだ。
「大事な人がいるんですね……その人に会いたいの?」
やっぱり返事はない。
切なかった。苦しかった。私には、その気持ちがわかる。
このままだったらこの人は強制的に除霊させられる。それはあんまりだ、だってこの人は何も悪くない。大切な人と引き離されて無惨に殺されれば、こんなふうに出てきてもしょうがないことなのに。
なんとかしたい。どうにかして助けたいのに……声が聞こえないということは、これほど難しいことなんだ。
じんわりと目に涙が出てくる。私は両手で顔を覆いながら言った。
「頑張ります。あなたが誰なのか突き止められるように頑張るから……」
きっとこの人は私を怖がらせたいだけじゃない、と根拠はないけど確信していた。ただ、自分の思いを伝えたいだけだ。誰にぶつけることもできない無念を私に伝えたいだけ。
「Y.Sさん。私たちもう少し頑張るから、どうかもう少しヒントを」
懇願するように言いかけたとき、彼女は音もなく消えた。自分の見慣れた部屋だけが残っている。いくら見渡しても、首なしはもうどこにも残っていなかった。
暗闇の中一人残され、またしても私は自分の首をそっと触れた。繋がってる。あの生々しい感触を思い出しうっと吐き気を催した。
痛みは伴わない不思議な感触。体験したことのない圧迫感。もしかして、あの女の人は死んだあとああやって自分の首が切断される感触を体験していたのだろうか。だとしたら最悪に残酷だ。
でもあの人は恨みより悲しみが強い。大事な人を思いうかべてそれだけを考えていた。きっとあの人が言いたいのは……
「もう寝れないよ」
小声で弱音を吐いた。
膝を抱えて顔を埋める。なんとも表現できぬ辛い気持ちに押しつぶされそうになりながら深呼吸した。
ああ。ついに、自分の部屋にまで連れてきてしまった。
これまでどんな現場に行っても自分の部屋で何かを体験することはなかったというのに、こうなれば自室でゆっくりもできなくなってしまう。
げっそりした顔で、そのまま朝を迎えるしかなかった。
48
お気に入りに追加
546
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
【完結】『霧原村』~少女達の遊戯が幽の地に潜む怪異を招く~
潮ノ海月
ホラー
五月の中旬、昼休中に清水莉子と幸村葵が『こっくりさん』で遊び始めた。俺、月森和也、野風雄二、転校生の神代渉の三人が雑談していると、女子達のキャーという悲鳴が。その翌日から莉子は休み続け、学校中に『こっくりさん』の呪いや祟りの噂が広まる。そのことで和也、斉藤凪紗、雄二、葵、渉の五人が莉子の家を訪れると、彼女の母親は憔悴し、私室いた莉子は憑依された姿になっていた。莉子の家から葵を送り届け、暗い路地を歩く渉は不気味な怪異に遭遇する。それから恐怖の怪奇現象が頻発し、ついに女子達が犠牲に。そして怪異に翻弄されながらも、和也と渉の二人は一つの仮説を立て、思ってもみない結末へ導かれていく。【2025/3/11 完結】

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。