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悲しい存在
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声は出なかったはずなのに、リビングの扉が勢いよく開いた。そしてそこから、柊一さんの声が聞こえ、
「遥さん!」
私の名を呼んだ。
苦しさで涙を流しながらなんとか顔を上げると、彼は険しい顔でこちらに駆け寄ってくる。だがそれと同時に、そばにいた子供の姿がふっと消えてしまったのだ。
すると私の息苦しさもパッと戻った。懸命に息を吸い呼吸を落ち着けるが、周辺に焦げたような匂いが残っている気がしてぞっとした。
体が倒れ掛かったところで、柊一さんがそれを支えてくれる。
「大丈夫!?」
「あ……く、くるしか、た」
「とにかくゆっくり呼吸を繰り返して、落ち着いて。近くにいたのに気付くのが遅れてごめん。あれは間違いなく、あの火事で亡くなった子供だ」
「小さな、子でしたね……」
柊一さんは眉を顰める。
「あまりよくないな。長くこの世に彷徨ってしまったから、ちょっと良くない物になりかけてる。悪霊、と呼ぶには微妙だけど、なりかかってる。早く何とかしたいものだね」
一目であの子について分かったらしい。冷静な分析を聞きながら、私は驚いた。
「え、でもじゃあ」
「僕も小さな子を、しかもあんな形で亡くなった子を、食べたくなんてないよ」
悲し気に言ったのを聞いて少し安心した。そうだよね、悪霊だからと言ってすぐに食べたりしない、相手によって対応を考える、って前も言っていたじゃないか。
凄く辛くて、あんな思いを小さな体で味わったのかと思うと、あまりに辛い。その上食べられるなんてことになったら、悲しすぎる。
「遥さん大丈夫? リビングでちょっと横に」
心配そうに私を覗き込む柊一さんの顔がぼんやり薄れる。自分の涙でそうなっているのかと思ったが、それだけではなく、私はそのまま意識を手放してしまったようだった。
ふと目が開いたとき、真っ白な天井が見えた。
ゆっくりと視線を動かして周りを見てみると、はじめに使っていた子供部屋に戻ってきていたようだった。そして部屋の隅に、黒髪の男性の背中を見つける。
「暁人さん……?」
小さな声を漏らすと、彼が振り返る。そしてほっとしたように眉尻を下げた。
「井上さん、大丈夫ですか?」
「あれ……私」
体を起こすと、毛布に包まれていることに気が付いた。そして、窓の外はすっかり暗くなっていたことも。あの後、だいぶ長く目を覚まさなかったらしい。
「ああ、起きなくて大丈夫ですよ」
「すみません! ずいぶん寝ちゃってたみたいで」
「全然気にしないでください。水、飲めますか?」
彼は優しく笑ってペットボトルの水を手渡してくれた。受け取り少し喉に流すと、玄関で感じた熱さを思い出し、少し体が震えた。暁人さんが私の顔を覗き込む。
「大丈夫ですか? 子供の霊と遭遇した、と柊一から聞きました」
「は、はい、ほんの少しだったんですけど……息が出来なくなって熱くて、パニックになっちゃって」
「火事で焼け死んだその子の体験を少し見せられたんでしょうね。辛かったと思います。……その、もしかして井上さんは」
何かを言いかけたところで、暁人さんは口籠る。何が言いたかったのだろう、と首を傾げたが、彼は優しく微笑んだだけだ。
「ゆっくりしてていいんですよ。まだ解決とはいかなそうです。ああ、今柊一は三石夫妻と話していて、もうすぐ」
言いかけたところで、ガチャっと部屋のドアが開かれた。立っていたのは柊一さんで、起きている私を見るや否や、わっと声を上げてこちらに駆け寄った。
「遥さん! もう大丈夫なの?」
子犬みたい、と思ってしまった。それぐらい真っすぐで前回の笑顔は、癒しのほか何者でもない。心配かけてしまったのだなあと反省しつつ、お礼を言った。
「ありがとうございます。心配かけてごめんなさい」
そばにしゃがみこみ、頬杖を突きながら柊一さんが言う。
「謝ることなんてないよ。怖い思いしたんだから当然だしね。あんなの見たら、女の子は倒れて当然だって」
「確かに、ショックな姿でした……」
「てゆうかさあ。思ったんだけど、遥さんって引き寄せやすいよね」
ズバッと言われ固まった。引き寄せやすい? そういえば廃ホテルの時も私は部屋に閉じ込められたりしたし、ここでも女性の髪らしきものや子供に遭遇したのも、私だけ……?
「柊一! おびえさせるようなことを言うな」
焦ったように暁人さんが言ったのを見て察する。さっき暁人さんが言おうとしてたことも同じ内容だったのだ、と。でも私が怯えると思い彼は言い躊躇ったのに、柊一さんはあっさり指摘してしまった、というわけだ。
柊一さんは悪びれる様子もなく続ける。
「でもこれ本人分かっておいた方がいいと思うよ。これまでのことを考えても、あまりに遥さんが遭遇しすぎだもん」
「それは、まあ……」
「遥さんの家の体質も関係してるのかなあ?」
彼は考えながら言う。私はと言えば、完全に混乱していた。引き寄せる? だってまさか、柊一さんたちと出会う前は幽霊だって見たことなかったのに。ああでも、黒いモヤは見えてたけど……。
私はか細い声で答えた。
「でも、『いい物を引き寄せる幸運の家系』って母は言ってましたよ。霊を引き寄せるだなんて」
「うーん。そんないいオーラを持ってるなら、僕が幽霊なら気になって近づいちゃうからねえ」
「え、ええ……」
「それか、家系は全く関係なくて、遥さんが優しそうだから寄ってくるのかもよ。そういうのって結構あるんだ。助けてくれそうだなーとか、気持ちを分かってくれそうだなーとか、幽霊も選んでるってわけ」
にっこり笑って言われたけれど、さすがに喜べない。項垂れると暁人さんが慌ててフォローに入った。
「そういう可能性もあるってことです! まだ分かりませんよ、たまたま続いただけかもしれませんから」
「そ、そうですよね……たまたまかも」
「とにかく、やっぱり俺か柊一がそばにいた方がいいのは変わらないってことですね。まあ一緒にいてもちょっと離れた瞬間に出会ってしまってるようですが……少なくとも、長い時間一人きりにはさせませんから」
そう優しく言ってくれたので、少しときめいてしまった。そうだよね、怖かったけどさっきも柊一さんがすぐに気が付いてくれたし、幸運の体質もあるし、大事にはならないはずなんだよね。
暁人さんは後ろを向き、そばにあったビニール袋を何やらごそごそ漁り、私に訊いた。
「何か食べられますか? かなり時間も遅くなりました、食事を取らないと。おにぎりやサンドイッチ、ゼリーにチョコレート。スープやサラダもあります。食欲がなくても少しは食べた方がいいかと」
「……じゃあサンドイッチで」
「はい、どうぞ」
図書館に行った帰りに買ってきてくれたのだろうか。暁人さんは本当に気が利く人だなあ、と感心する。受け取ったサンドイッチは美味しそうだが、やはりあまり食欲がわかない。さっき、あんなものを見てしまったせいだ。
「遥さん!」
私の名を呼んだ。
苦しさで涙を流しながらなんとか顔を上げると、彼は険しい顔でこちらに駆け寄ってくる。だがそれと同時に、そばにいた子供の姿がふっと消えてしまったのだ。
すると私の息苦しさもパッと戻った。懸命に息を吸い呼吸を落ち着けるが、周辺に焦げたような匂いが残っている気がしてぞっとした。
体が倒れ掛かったところで、柊一さんがそれを支えてくれる。
「大丈夫!?」
「あ……く、くるしか、た」
「とにかくゆっくり呼吸を繰り返して、落ち着いて。近くにいたのに気付くのが遅れてごめん。あれは間違いなく、あの火事で亡くなった子供だ」
「小さな、子でしたね……」
柊一さんは眉を顰める。
「あまりよくないな。長くこの世に彷徨ってしまったから、ちょっと良くない物になりかけてる。悪霊、と呼ぶには微妙だけど、なりかかってる。早く何とかしたいものだね」
一目であの子について分かったらしい。冷静な分析を聞きながら、私は驚いた。
「え、でもじゃあ」
「僕も小さな子を、しかもあんな形で亡くなった子を、食べたくなんてないよ」
悲し気に言ったのを聞いて少し安心した。そうだよね、悪霊だからと言ってすぐに食べたりしない、相手によって対応を考える、って前も言っていたじゃないか。
凄く辛くて、あんな思いを小さな体で味わったのかと思うと、あまりに辛い。その上食べられるなんてことになったら、悲しすぎる。
「遥さん大丈夫? リビングでちょっと横に」
心配そうに私を覗き込む柊一さんの顔がぼんやり薄れる。自分の涙でそうなっているのかと思ったが、それだけではなく、私はそのまま意識を手放してしまったようだった。
ふと目が開いたとき、真っ白な天井が見えた。
ゆっくりと視線を動かして周りを見てみると、はじめに使っていた子供部屋に戻ってきていたようだった。そして部屋の隅に、黒髪の男性の背中を見つける。
「暁人さん……?」
小さな声を漏らすと、彼が振り返る。そしてほっとしたように眉尻を下げた。
「井上さん、大丈夫ですか?」
「あれ……私」
体を起こすと、毛布に包まれていることに気が付いた。そして、窓の外はすっかり暗くなっていたことも。あの後、だいぶ長く目を覚まさなかったらしい。
「ああ、起きなくて大丈夫ですよ」
「すみません! ずいぶん寝ちゃってたみたいで」
「全然気にしないでください。水、飲めますか?」
彼は優しく笑ってペットボトルの水を手渡してくれた。受け取り少し喉に流すと、玄関で感じた熱さを思い出し、少し体が震えた。暁人さんが私の顔を覗き込む。
「大丈夫ですか? 子供の霊と遭遇した、と柊一から聞きました」
「は、はい、ほんの少しだったんですけど……息が出来なくなって熱くて、パニックになっちゃって」
「火事で焼け死んだその子の体験を少し見せられたんでしょうね。辛かったと思います。……その、もしかして井上さんは」
何かを言いかけたところで、暁人さんは口籠る。何が言いたかったのだろう、と首を傾げたが、彼は優しく微笑んだだけだ。
「ゆっくりしてていいんですよ。まだ解決とはいかなそうです。ああ、今柊一は三石夫妻と話していて、もうすぐ」
言いかけたところで、ガチャっと部屋のドアが開かれた。立っていたのは柊一さんで、起きている私を見るや否や、わっと声を上げてこちらに駆け寄った。
「遥さん! もう大丈夫なの?」
子犬みたい、と思ってしまった。それぐらい真っすぐで前回の笑顔は、癒しのほか何者でもない。心配かけてしまったのだなあと反省しつつ、お礼を言った。
「ありがとうございます。心配かけてごめんなさい」
そばにしゃがみこみ、頬杖を突きながら柊一さんが言う。
「謝ることなんてないよ。怖い思いしたんだから当然だしね。あんなの見たら、女の子は倒れて当然だって」
「確かに、ショックな姿でした……」
「てゆうかさあ。思ったんだけど、遥さんって引き寄せやすいよね」
ズバッと言われ固まった。引き寄せやすい? そういえば廃ホテルの時も私は部屋に閉じ込められたりしたし、ここでも女性の髪らしきものや子供に遭遇したのも、私だけ……?
「柊一! おびえさせるようなことを言うな」
焦ったように暁人さんが言ったのを見て察する。さっき暁人さんが言おうとしてたことも同じ内容だったのだ、と。でも私が怯えると思い彼は言い躊躇ったのに、柊一さんはあっさり指摘してしまった、というわけだ。
柊一さんは悪びれる様子もなく続ける。
「でもこれ本人分かっておいた方がいいと思うよ。これまでのことを考えても、あまりに遥さんが遭遇しすぎだもん」
「それは、まあ……」
「遥さんの家の体質も関係してるのかなあ?」
彼は考えながら言う。私はと言えば、完全に混乱していた。引き寄せる? だってまさか、柊一さんたちと出会う前は幽霊だって見たことなかったのに。ああでも、黒いモヤは見えてたけど……。
私はか細い声で答えた。
「でも、『いい物を引き寄せる幸運の家系』って母は言ってましたよ。霊を引き寄せるだなんて」
「うーん。そんないいオーラを持ってるなら、僕が幽霊なら気になって近づいちゃうからねえ」
「え、ええ……」
「それか、家系は全く関係なくて、遥さんが優しそうだから寄ってくるのかもよ。そういうのって結構あるんだ。助けてくれそうだなーとか、気持ちを分かってくれそうだなーとか、幽霊も選んでるってわけ」
にっこり笑って言われたけれど、さすがに喜べない。項垂れると暁人さんが慌ててフォローに入った。
「そういう可能性もあるってことです! まだ分かりませんよ、たまたま続いただけかもしれませんから」
「そ、そうですよね……たまたまかも」
「とにかく、やっぱり俺か柊一がそばにいた方がいいのは変わらないってことですね。まあ一緒にいてもちょっと離れた瞬間に出会ってしまってるようですが……少なくとも、長い時間一人きりにはさせませんから」
そう優しく言ってくれたので、少しときめいてしまった。そうだよね、怖かったけどさっきも柊一さんがすぐに気が付いてくれたし、幸運の体質もあるし、大事にはならないはずなんだよね。
暁人さんは後ろを向き、そばにあったビニール袋を何やらごそごそ漁り、私に訊いた。
「何か食べられますか? かなり時間も遅くなりました、食事を取らないと。おにぎりやサンドイッチ、ゼリーにチョコレート。スープやサラダもあります。食欲がなくても少しは食べた方がいいかと」
「……じゃあサンドイッチで」
「はい、どうぞ」
図書館に行った帰りに買ってきてくれたのだろうか。暁人さんは本当に気が利く人だなあ、と感心する。受け取ったサンドイッチは美味しそうだが、やはりあまり食欲がわかない。さっき、あんなものを見てしまったせいだ。
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