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一章
読心術
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今の王様は第三王子だったお方だ。すなわち、第一王子と第二王子は亡くなられた。というか急逝なさった。当時は重い病気だった、とか殺された、とか色んな説も流れていたが今となってはそれもすっかり聞かない。
何が言いたいかというと、カイル王子も死んでしまう可能性があるという事だ。いや、死んでしまうというよりは殺される、か。まぁ、カイル王子なら刺されてもケロッとしてそうだけど。
「何しに来たんですか?というか、帰ったはずですよね?いつから2階に居たんですか?」
ジルさんが帰った後お菓子を食べているカイル王子に聞いた。
「何しにという質問は変ですね、用がなければ会いに来たらだめなんですか?」
少なくとも王子が用もなく来るのはよくないと思う。
「あと、僕は普通にミラの後に来ましたよ?ミラの部下が割った所から入って、ミラとダンがいちゃいちゃしてる間ダンの部屋を堪能してました」
「いちゃいちゃはしてませんよ?」
「そうだったらいいですけどね」
俺が言うと王子は納得していなさそうだった。あと、堪能って何したんだ・・・
「せっかく抑制剤渡したんですから、僕以外のアルファと会う時は飲んでくださいね」
「抑制剤は俺にとってはあってもなくても同じなので。あと、ガラス台カイル王子に請求しますからね」
「えっ!なんでですか!あんまりですよ!」
「カイル王子が原因なんですから当たり前ですよ!結構高かったんですから!」
王子は「仕方ない」としょんぼりしながらもお財布から大金を出した。折角だし強化ガラスにしよう。
「それはそうと、ローラ様から何か言われなかったんですか?」
「う~ん・・・特には。強いて言うならお母様に問い詰められましたかね」
もっとマズイだろ。いやでも、これは・・・お母様からカイル王子に酷く注意して、反省したカイル王子が「やっぱりダンとは番になりません」とか言ってくれるのでは?そうなったら万々歳だ・・・
「言いませんよ?絶対言いませんからね?」
そんなことを考えているとカイル王子が言った。読心術でも心得ているのだろうか。王子なら全然有り得る。
「僕はダンとだから番になりたいし、結婚もしたいんですよ。もし、障害があるなら僕は今の地位も名誉も捨てますよ?」
「はぁ・・・第一王子が簡単にそんな事言わないでください」
「安心してください!ダンが王子という存在である僕とずっと一緒に居てくれる限り、僕は王子であり続けますよ」
カイル王子はそう笑ったがなにも安心できない気がする。顔が可愛いわけでもないし、性格がいい訳でも何か特技がある訳でもない。ましてや、発情期が来なければフェロモンもほとんど出ていない。俺の何処がいいんだか・・・
「ダンは十分すぎるくらい魅力的ですよ」
え、シンプルに怖い。やっぱり読心術でも使ってるんじゃ・・・
何が言いたいかというと、カイル王子も死んでしまう可能性があるという事だ。いや、死んでしまうというよりは殺される、か。まぁ、カイル王子なら刺されてもケロッとしてそうだけど。
「何しに来たんですか?というか、帰ったはずですよね?いつから2階に居たんですか?」
ジルさんが帰った後お菓子を食べているカイル王子に聞いた。
「何しにという質問は変ですね、用がなければ会いに来たらだめなんですか?」
少なくとも王子が用もなく来るのはよくないと思う。
「あと、僕は普通にミラの後に来ましたよ?ミラの部下が割った所から入って、ミラとダンがいちゃいちゃしてる間ダンの部屋を堪能してました」
「いちゃいちゃはしてませんよ?」
「そうだったらいいですけどね」
俺が言うと王子は納得していなさそうだった。あと、堪能って何したんだ・・・
「せっかく抑制剤渡したんですから、僕以外のアルファと会う時は飲んでくださいね」
「抑制剤は俺にとってはあってもなくても同じなので。あと、ガラス台カイル王子に請求しますからね」
「えっ!なんでですか!あんまりですよ!」
「カイル王子が原因なんですから当たり前ですよ!結構高かったんですから!」
王子は「仕方ない」としょんぼりしながらもお財布から大金を出した。折角だし強化ガラスにしよう。
「それはそうと、ローラ様から何か言われなかったんですか?」
「う~ん・・・特には。強いて言うならお母様に問い詰められましたかね」
もっとマズイだろ。いやでも、これは・・・お母様からカイル王子に酷く注意して、反省したカイル王子が「やっぱりダンとは番になりません」とか言ってくれるのでは?そうなったら万々歳だ・・・
「言いませんよ?絶対言いませんからね?」
そんなことを考えているとカイル王子が言った。読心術でも心得ているのだろうか。王子なら全然有り得る。
「僕はダンとだから番になりたいし、結婚もしたいんですよ。もし、障害があるなら僕は今の地位も名誉も捨てますよ?」
「はぁ・・・第一王子が簡単にそんな事言わないでください」
「安心してください!ダンが王子という存在である僕とずっと一緒に居てくれる限り、僕は王子であり続けますよ」
カイル王子はそう笑ったがなにも安心できない気がする。顔が可愛いわけでもないし、性格がいい訳でも何か特技がある訳でもない。ましてや、発情期が来なければフェロモンもほとんど出ていない。俺の何処がいいんだか・・・
「ダンは十分すぎるくらい魅力的ですよ」
え、シンプルに怖い。やっぱり読心術でも使ってるんじゃ・・・
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