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一章
番外編 僕の話
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初めて会った日のことを今でも鮮明に覚えている。
近くの村に隣国の第四王子がお忍びで遊びに来ているとの知らせを受け慌てて挨拶に向かった。その帰り道のことだ。いつもなら護衛が居たりもするがその日は騒ぎになっては行けないと思い付けなかった。
帰りに大雨に見舞われ困っていたところ、僕の家に仕える執事がこの辺りにいいカフェがあると言っていたのを思い出しダメ元で訪ねることにした。すると運良く仲から店主が出て来た。
これが僕と僕の恋人のダンの華々しい出会いである。
僕は第一王子ということもあり小さい頃から様々なオメガに会ってきた。今までに発情したオメガを前にしたことはあっても充てられて欲情した事はなかった。
オメガの匂いは決して好きな匂いではない。僕の周りにいる人からは皆濃いオメガの匂いを纏っている。親は番を作って子供を産み、安心させてくれと言うがそんなことに微塵の興味も湧かなかった。
カフェの中にいた店主は至って一般的な人だった。簡潔に言うならば可もなく不可もなく。背が高いわけでも低いわけでもなく、容姿が言い訳でも悪い訳でもない。そんな印象の店主は余程のお人好しらしく僕を泊めてくれた。
身分証を見てビックリしていたことにビックリした。この国で銀髪に紫色の瞳を持つのは王族だけだ。身分証を見るまで気づかなかったということはそれすらも知らないほどの箱入りだという事だろう。いや、この場合は世間知らずか。
一日接待に気を張り、馬に揺られ雨に打たれた僕は疲弊しきっており案内された部屋にあった布団にダイブした。布団からは微かにオメガの匂いがする。でも、今までに嗅いだことの無い匂い。僕を、アルファを欲しがるような匂いではなく寧ろ反対の拒絶に近い匂い。
拒絶されるような香りのはずなのにもっと嗅いでいたいと思わせるのは何故だろう。カラーをしていなかったということは番がいるのだろうか。もしそうだったら少し残念だな・・・・そんなことを思いながら眠りについた。
朝起きると、パンのいい匂いが香ってきた。久々によく眠ったせいか身体が軽い。僕がカフェスペースに降りると、店主が朝ごはんを作っていた。
「あ、起きたんですね。よく休めましたか?」
店主は心配そうに微笑んだ。昨夜はなんとも思わなかったはずのこの人が凄く愛らしく見える。
「今、朝ごはん作ってるので少し待ってください」
「何から何まですみません」
作業に戻った店主の首に噛み跡は見つからなかった。どういうことだろう・・・・オメガなのに・・・・捨てられた?発情期が大変だと聞くけど大丈夫なのだろうか・・・?発情期になるとこの人はどんな表情を見せるのだろうか。僕のことを欲しがるのかな?僕の服を集めて、いい匂いを振りまいて。この人は発情したらどんな匂いがするのだろう。もっと嗅いでみたい。
「あの、そんなに見られると恥ずかしいです」
耳まで赤くした店主がそう言った。僕もつい吊られて顔を熱くした。
店主はダン・ベルサリオと名乗った。歳は十九。バース性はベータ・・・・?貰った資料に目を通して驚愕する。あんなにいい匂いをさせておいてベータ?そんなわけが無い。何かの間違いだ。そう思い、僕は今朝方まで居たカフェに急行した。
「って言うのが僕がダンのこと好きになったきっかけです」
椅子に座りリンゴジュースを飲みながら話す。ダンはそこまで聞き終えると料理をしていた手を止め消臭剤を浴びる程振りかけていた。
「せっかくダンの匂い好きなんですから、無理に消さないでくださいよ」
「な!嫌ですよ!完全にベータに擬態してると思ってたのに・・・・」
「残念でしたね!僕の前で隠し事なんて不可能に近い!」
「くっ・・・・」
ダンは頬を膨らませていた。この人は素でこういうことをするのだからずるい。必死で理性を保つ身にもなって欲しいものだ。
「さっき話しに出て来たカイルの家に仕える執事って誰なんですか?」
「あぁ、ジルさんですよ」
「え?」
「はい」
「え?」
ダンは口をあんぐり開けていた。現実が受け入れられないとでも言わんばかりに。
「え、だってジルさんには近くの村に住む少年のていで・・・・って」
「あぁあれ、嘘です」
「こわっ!」
「そうじゃなかったら、僕が体調壊したのもあんなに早く知らせられるわけないじゃないですか」
「た、確かに・・・・」
「ダン大丈夫ですか?その内詐欺とか引っかかるんじゃないですか?」
「いや!普通気が付きませんよ!」
「まだまだってことですよ」
僕がそう言うとダンはまたムッとした。表情がコロコロ変わるのは見ていて楽しい。腰を上げ、料理に戻ったダンを後ろから抱きしめる。すると、ダンはピタリと固まった。
「付き合ってなかった時はもっと普通だったのになんでそうなるんですか」
「付き合ったからですよ。い、意識してるんです」
真っ赤になった顔を手で隠そうとしていた。可愛い。可愛すぎる。何だこの可愛い生き物は。
可愛すぎるダンに耐えられず強引に口付けする。離れようとするダンの首に手を回し逃れられなくした。愛おしい唇の中に舌を滑り込ませ―
「ぐふっ」
腹に衝撃が走りその場に踞る。
「ひ、ひどいですよ・・・」
痛いのを堪えて平常を装い立ち上がる。顔を上げると顔を真っ赤にし、口を両手で抑えている恋人がいた。
「痛かったです」
「・・・・だって!だってえ!」
ダンは少し涙目になっていた。その姿が愛おしくて今度は額に口付けをした。
「うぅ」
より一層涙目になっていくダンを見て流石にやり過ぎたと思い、慰めるように抱きしめた。
「泣かないでください」
「こんな事で泣きませんよ!」
そう話すダンの声は鼻声だ。何が嫌だったのだろうか。何がダメだったのだろう・・・・
「ダン?大丈夫ですか?嫌なことをしてしまったなら謝りますから泣かないでください」
「・・・・」
「許してください」
「嫌では無いですけど・・・・」
僕の腕の中で半泣きになったダンがおずおずと言った。上目遣いの破壊力たるものや。いやいや、今は慰めるのが最優先。
「まだダメです」
「へ?」
ダンはそう言うと、また口を抑えた。僕は何を言っているのか分からずきょとんとしてしまう。
「だ、だから!えっちなキスのことです!」
えっちなキスのこと!か、可愛い!!!何だその愛くるしい言い方は!
ダンを握る手に力がこもる。ダンは戸惑ったようにしながらも嬉しそうに笑った。
「わかりました。待ちます」
「・・・・ん」
軽く返事をするとダンも僕を抱きしめてくれた。幸せすぎて胸が苦しい。僕の恋人世界一可愛い。閉じ込めて誰の目にも入れたくない。
しばらく待つとダンも落ち着いたようで、料理に戻ろうとしていた。ダンが僕の手を引き剥がそうする。
「離してください」
「んーいいですけど、その前に一つだけ教えてください」
「なんですか?」
「まだって何時までですか?」
落ち着きかけたダンの顔色がまた真っ赤になっていく。一瞬目が泳いだ後ダンは「秘密です!」と言うと僕の頬に軽くキスをして二階に逃げていった。
僕のダンが可愛すぎる!!!世界一可愛い!!!
深呼吸をして精神を落ち着かせたら僕は逃げた恋人を捕まえるために階段を駆け上がった。
近くの村に隣国の第四王子がお忍びで遊びに来ているとの知らせを受け慌てて挨拶に向かった。その帰り道のことだ。いつもなら護衛が居たりもするがその日は騒ぎになっては行けないと思い付けなかった。
帰りに大雨に見舞われ困っていたところ、僕の家に仕える執事がこの辺りにいいカフェがあると言っていたのを思い出しダメ元で訪ねることにした。すると運良く仲から店主が出て来た。
これが僕と僕の恋人のダンの華々しい出会いである。
僕は第一王子ということもあり小さい頃から様々なオメガに会ってきた。今までに発情したオメガを前にしたことはあっても充てられて欲情した事はなかった。
オメガの匂いは決して好きな匂いではない。僕の周りにいる人からは皆濃いオメガの匂いを纏っている。親は番を作って子供を産み、安心させてくれと言うがそんなことに微塵の興味も湧かなかった。
カフェの中にいた店主は至って一般的な人だった。簡潔に言うならば可もなく不可もなく。背が高いわけでも低いわけでもなく、容姿が言い訳でも悪い訳でもない。そんな印象の店主は余程のお人好しらしく僕を泊めてくれた。
身分証を見てビックリしていたことにビックリした。この国で銀髪に紫色の瞳を持つのは王族だけだ。身分証を見るまで気づかなかったということはそれすらも知らないほどの箱入りだという事だろう。いや、この場合は世間知らずか。
一日接待に気を張り、馬に揺られ雨に打たれた僕は疲弊しきっており案内された部屋にあった布団にダイブした。布団からは微かにオメガの匂いがする。でも、今までに嗅いだことの無い匂い。僕を、アルファを欲しがるような匂いではなく寧ろ反対の拒絶に近い匂い。
拒絶されるような香りのはずなのにもっと嗅いでいたいと思わせるのは何故だろう。カラーをしていなかったということは番がいるのだろうか。もしそうだったら少し残念だな・・・・そんなことを思いながら眠りについた。
朝起きると、パンのいい匂いが香ってきた。久々によく眠ったせいか身体が軽い。僕がカフェスペースに降りると、店主が朝ごはんを作っていた。
「あ、起きたんですね。よく休めましたか?」
店主は心配そうに微笑んだ。昨夜はなんとも思わなかったはずのこの人が凄く愛らしく見える。
「今、朝ごはん作ってるので少し待ってください」
「何から何まですみません」
作業に戻った店主の首に噛み跡は見つからなかった。どういうことだろう・・・・オメガなのに・・・・捨てられた?発情期が大変だと聞くけど大丈夫なのだろうか・・・?発情期になるとこの人はどんな表情を見せるのだろうか。僕のことを欲しがるのかな?僕の服を集めて、いい匂いを振りまいて。この人は発情したらどんな匂いがするのだろう。もっと嗅いでみたい。
「あの、そんなに見られると恥ずかしいです」
耳まで赤くした店主がそう言った。僕もつい吊られて顔を熱くした。
店主はダン・ベルサリオと名乗った。歳は十九。バース性はベータ・・・・?貰った資料に目を通して驚愕する。あんなにいい匂いをさせておいてベータ?そんなわけが無い。何かの間違いだ。そう思い、僕は今朝方まで居たカフェに急行した。
「って言うのが僕がダンのこと好きになったきっかけです」
椅子に座りリンゴジュースを飲みながら話す。ダンはそこまで聞き終えると料理をしていた手を止め消臭剤を浴びる程振りかけていた。
「せっかくダンの匂い好きなんですから、無理に消さないでくださいよ」
「な!嫌ですよ!完全にベータに擬態してると思ってたのに・・・・」
「残念でしたね!僕の前で隠し事なんて不可能に近い!」
「くっ・・・・」
ダンは頬を膨らませていた。この人は素でこういうことをするのだからずるい。必死で理性を保つ身にもなって欲しいものだ。
「さっき話しに出て来たカイルの家に仕える執事って誰なんですか?」
「あぁ、ジルさんですよ」
「え?」
「はい」
「え?」
ダンは口をあんぐり開けていた。現実が受け入れられないとでも言わんばかりに。
「え、だってジルさんには近くの村に住む少年のていで・・・・って」
「あぁあれ、嘘です」
「こわっ!」
「そうじゃなかったら、僕が体調壊したのもあんなに早く知らせられるわけないじゃないですか」
「た、確かに・・・・」
「ダン大丈夫ですか?その内詐欺とか引っかかるんじゃないですか?」
「いや!普通気が付きませんよ!」
「まだまだってことですよ」
僕がそう言うとダンはまたムッとした。表情がコロコロ変わるのは見ていて楽しい。腰を上げ、料理に戻ったダンを後ろから抱きしめる。すると、ダンはピタリと固まった。
「付き合ってなかった時はもっと普通だったのになんでそうなるんですか」
「付き合ったからですよ。い、意識してるんです」
真っ赤になった顔を手で隠そうとしていた。可愛い。可愛すぎる。何だこの可愛い生き物は。
可愛すぎるダンに耐えられず強引に口付けする。離れようとするダンの首に手を回し逃れられなくした。愛おしい唇の中に舌を滑り込ませ―
「ぐふっ」
腹に衝撃が走りその場に踞る。
「ひ、ひどいですよ・・・」
痛いのを堪えて平常を装い立ち上がる。顔を上げると顔を真っ赤にし、口を両手で抑えている恋人がいた。
「痛かったです」
「・・・・だって!だってえ!」
ダンは少し涙目になっていた。その姿が愛おしくて今度は額に口付けをした。
「うぅ」
より一層涙目になっていくダンを見て流石にやり過ぎたと思い、慰めるように抱きしめた。
「泣かないでください」
「こんな事で泣きませんよ!」
そう話すダンの声は鼻声だ。何が嫌だったのだろうか。何がダメだったのだろう・・・・
「ダン?大丈夫ですか?嫌なことをしてしまったなら謝りますから泣かないでください」
「・・・・」
「許してください」
「嫌では無いですけど・・・・」
僕の腕の中で半泣きになったダンがおずおずと言った。上目遣いの破壊力たるものや。いやいや、今は慰めるのが最優先。
「まだダメです」
「へ?」
ダンはそう言うと、また口を抑えた。僕は何を言っているのか分からずきょとんとしてしまう。
「だ、だから!えっちなキスのことです!」
えっちなキスのこと!か、可愛い!!!何だその愛くるしい言い方は!
ダンを握る手に力がこもる。ダンは戸惑ったようにしながらも嬉しそうに笑った。
「わかりました。待ちます」
「・・・・ん」
軽く返事をするとダンも僕を抱きしめてくれた。幸せすぎて胸が苦しい。僕の恋人世界一可愛い。閉じ込めて誰の目にも入れたくない。
しばらく待つとダンも落ち着いたようで、料理に戻ろうとしていた。ダンが僕の手を引き剥がそうする。
「離してください」
「んーいいですけど、その前に一つだけ教えてください」
「なんですか?」
「まだって何時までですか?」
落ち着きかけたダンの顔色がまた真っ赤になっていく。一瞬目が泳いだ後ダンは「秘密です!」と言うと僕の頬に軽くキスをして二階に逃げていった。
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