44 / 56
【2】
18.年上の余裕は見せられない
しおりを挟む
「まだ跡残ってるよな……」
鏡の中の自分と向かい合い、俺はため息を吐いた。
あの日、透に付けられたキスマークがまだ消えきっていない。こんな状態で恭ちゃんに会うなんて出来ず、肩を落としながらスマホの画面を見つめた。
金曜の夜。二十一時過ぎ。恭ちゃんから、バーに来ないのかと連絡があったのは一時間程前のことだった。
少し体調が悪くて……という誤魔化しの常套句のような返信をして、こうして何度も鏡を見ながら行けそうかどうかを悩み続けている。
透とは、あの後授業が被らず顔を合わせていない。大学で一度見かけたけど、目が合ったら逃げてしまった。
その時は悠一も側にいて、なんとかするよと言ってくれたから任せようと思っている。
だから、透に対して責める気持ちはない。だけど、恭ちゃんに会えないこの状況はもどかしく感じてしまう。
「服で隠せばいけるか? でも、脱いだらバレるし……」
諦めきれずにどうにかする方法を探してしまう。顔見るだけと割り切って行ってしまおうか。
うんうんと一人唸っていたら、来客を告げるインターホンの音が鳴った。
こんな時間にやってくる人なんて、一人しか心当たりがない。
慌てて確認に向かえば、予想通りモニターには恭ちゃんの姿が映っていた。
『体調良くないんだろ? ちょっと様子見に来た。すぐ帰るから、上がってもいい?』
恭ちゃんの手には途中で買ってきただろうドラッグストアのビニール袋が。
会いたくて仕方なかった人が、会いに来てくれた。
それが嬉しくて、口元がどんどん緩んでいく。
さっきまで、どうやって誤魔化そうか考えていた自分が馬鹿みたいだ。
誤魔化すんじゃなくて、全部正直に話そう。それが恭ちゃんに安心してもらう、一番の方法だろうから。
「まぁ、相手の気持もわからなくはないけど」
「……すいません」
「別に怒ってない」
恭ちゃんの目の前で正座をして、頭を下げる。
玄関のドアを開けた元気な俺を見て怪訝そうに眉を寄せた恭ちゃんを部屋の中に招き、事の顛末を全て話した。
「この前体調悪いって言って本当にそうだったから心配したんだよ……そっちのほうが謝ってほしいくらいだな」
「仮病使ってごめんなさい」
「ん、許す」
そう言って恭ちゃんは、俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でてほっと息を吐き出した。そのまま、俺の髪に触れていた手を下に下ろしていき、髪を掻き分けて首筋へと触れた。
「高瀬はさ、その友達のこと抱きたかった?」
「え?」
「元々お前ってセックスは恋人とでも友達とでもしたいってタイプだっただろ? 本当はしてみたかったけど、オレと付き合ってるから我慢してるとかだとイヤだなって思ってさ」
「そんな風には思ってないです!」
思わず、声を荒げてしまう。
驚きに目を丸くした恭ちゃんの手を掴み、ぎゅっと強く握り締めた。
「我慢なんて、してません。俺は恭ちゃん以外の人としたいなんて思ってませんから」
「はは、悪い。今のはちょっとイジワルだったな」
大丈夫、と笑って恭ちゃんは俺の頬に触れる。
「お前がオレのこと大事にしてくれてるの、ちゃんとわかってる。だからさ、こういう時は素直に言ってくれていい」
「……俺が他の人から迫られるの、嫌じゃないですか? 俺が逆の立場だったら凄く嫌です」
「そりゃ嫌だけど……でも、高瀬の周りのヤツが今までそうだったからって誘ってくるのは仕方ないだろ。オレだって……例えば亜樹が本命一筋になったって言ったとしてもすぐには信じないと思うしな」
恭ちゃんの言葉には誤魔化しは一つもなかった。
その言葉の一つ一つが俺を受け止めてくれる。嬉しくて、涙が出そうになるのを堪えながら俺は恭ちゃんの体を抱きしめた。
「……ホントはさ、不安になることもある。高瀬はモテるし、誘ってくるヤツも多いだろうから、オレじゃないもっと良い人に出会うこともあるんじゃないかって」
恭ちゃんの両腕が俺の背中に回された。そっと服を掴むと、恭ちゃんは俺の首筋に鼻先を寄せて甘えるように頬を擦り寄せた。
「オレの方が歳上だし、余裕見せないとって思ってんのに、この前みたいなことあると大人気無いことしちゃうしな」
この間とは、透といっしょにいた時のことだろう。今思えば、恭ちゃんの目には浮気現場に近い状況に映っていたのかもしれない。
「俺、恭ちゃんを不安にさせたくないです」
俺の振る舞いのほとんどが、きっと恭ちゃんの不安に繋がる。
交友関係の広さも、友達との距離感も、全部怖く見えるだろう。
もう少し、友達との付き合い方を考え直したほうがいいのかもしれない。そう思う俺に、恭ちゃんは抱きしめられたまま首を横に振った。
「違う、オレが勝手に不安になってんの。……多分これからもお前の友達相手に嫉妬したり不安になることもある、カッコ悪いとこもたくさん見せると思うけど、それでもオレでいい?」
その聞き方は、ずるいと思った。
駄目だなんて答えるわけはなく、そして恭ちゃんも俺に友達付き合いを控えることは求めない。
なんだか、俺ばかりが得している。それは十分に恭ちゃんの歳上の余裕で、優しさだった。
「恭ちゃんは、俺が男友達とも女友達とも距離置くのは望んでないんですね」
「あぁ。それは、イヤだな」
「でも、その友達から迫られたら嫌な思いしますよね」
「そりゃあな。人の彼氏にちょっかい出されて良い思いはしない」
どうすればいいか、答えは見えた。俺は抱き締めていた体を離すと、恭ちゃんの唇をそっと塞いだ。
口の中からは、ほんのりと酒の香りがしている。バーに行って、その後すぐに会いに来てくれたんだろうか。
久しぶりのキスに心臓はばくばくと速度を増していって、いつのまにこんな初々しい反応をするようになったんだろうと自分に驚いてしまった。
「待って、高瀬。今日、高瀬が調子悪いと思ってたから、準備できてなくて」
俺の胸を押し返し、申し訳無さそうに目を伏せた恭ちゃんの唇を再び奪う。
「高瀬……ん……」
お互いの唾液でぬるつく唇を重ね、呼吸のために離れては吸い寄せられるように塞ぎ合う。
ちゅ、くちゅ、と音の跳ねるキスをしばらく繰り返し、そのまま恭ちゃんの首筋へと唇を滑らせ吸い付いた。
「んん……」
くすぐったそうな声を漏らしながらも、恭ちゃんは抵抗はしなかった。一つ、二つと跡を付け、もう一度恭ちゃんの体をぎゅっと強く抱き締めた。
「俺、周りに恋人一筋だって思ってもらえるように振る舞います。すぐには信じてもらえないだろうけど……それでも、誘っても無理だって思ってもらえるように」
今までがそういう俺ではなかったから、今回の透と悠一のように押せばいけるんじゃないかと思わせてしまったんだろう。
「友達と恋人の線引が曖昧だったから、もう、そうじゃないんだってわかってもらえるように」
具体的な方法が浮かんでいるわけじゃない。
だけど、今の俺にはそうすることが一番だと思えた。
「先は長そうだけどな」
「う……今になって自分がどれだけ酷いやつだったかわかった気がしますよ」
恭ちゃんはおかしそうに笑うと、俺の背中をぽんと撫でる。
「そんな酷いヤツなのに周りに好かれてたんだから、お前は魅力的なんだよ」
「そうなんですかね……」
「高瀬に浮気されたとしても、オレじゃ引き止める魅力がなかったんだなって思うっていうか……お前を責める気にはあんまりならないんだよな」
それは果たして良いことなのだろうか。わからなくて唸る俺に、ますます楽しそうに恭ちゃんは笑っていた。
「……だからさ、もし高瀬がオレ以外のヤツとどうこうなったってオレはお前のこと責める気はない。ただ、悲しいなって思うだけだ」
「それが、嫌なんです」
「……ん。ありがとな」
恭ちゃんは俺の耳たぶにそっとキスをする。泊まっていい、と静かに囁くから、俺は頷くと同時に何度目かわからないキスをした。
鏡の中の自分と向かい合い、俺はため息を吐いた。
あの日、透に付けられたキスマークがまだ消えきっていない。こんな状態で恭ちゃんに会うなんて出来ず、肩を落としながらスマホの画面を見つめた。
金曜の夜。二十一時過ぎ。恭ちゃんから、バーに来ないのかと連絡があったのは一時間程前のことだった。
少し体調が悪くて……という誤魔化しの常套句のような返信をして、こうして何度も鏡を見ながら行けそうかどうかを悩み続けている。
透とは、あの後授業が被らず顔を合わせていない。大学で一度見かけたけど、目が合ったら逃げてしまった。
その時は悠一も側にいて、なんとかするよと言ってくれたから任せようと思っている。
だから、透に対して責める気持ちはない。だけど、恭ちゃんに会えないこの状況はもどかしく感じてしまう。
「服で隠せばいけるか? でも、脱いだらバレるし……」
諦めきれずにどうにかする方法を探してしまう。顔見るだけと割り切って行ってしまおうか。
うんうんと一人唸っていたら、来客を告げるインターホンの音が鳴った。
こんな時間にやってくる人なんて、一人しか心当たりがない。
慌てて確認に向かえば、予想通りモニターには恭ちゃんの姿が映っていた。
『体調良くないんだろ? ちょっと様子見に来た。すぐ帰るから、上がってもいい?』
恭ちゃんの手には途中で買ってきただろうドラッグストアのビニール袋が。
会いたくて仕方なかった人が、会いに来てくれた。
それが嬉しくて、口元がどんどん緩んでいく。
さっきまで、どうやって誤魔化そうか考えていた自分が馬鹿みたいだ。
誤魔化すんじゃなくて、全部正直に話そう。それが恭ちゃんに安心してもらう、一番の方法だろうから。
「まぁ、相手の気持もわからなくはないけど」
「……すいません」
「別に怒ってない」
恭ちゃんの目の前で正座をして、頭を下げる。
玄関のドアを開けた元気な俺を見て怪訝そうに眉を寄せた恭ちゃんを部屋の中に招き、事の顛末を全て話した。
「この前体調悪いって言って本当にそうだったから心配したんだよ……そっちのほうが謝ってほしいくらいだな」
「仮病使ってごめんなさい」
「ん、許す」
そう言って恭ちゃんは、俺の頭をぐしゃぐしゃと撫でてほっと息を吐き出した。そのまま、俺の髪に触れていた手を下に下ろしていき、髪を掻き分けて首筋へと触れた。
「高瀬はさ、その友達のこと抱きたかった?」
「え?」
「元々お前ってセックスは恋人とでも友達とでもしたいってタイプだっただろ? 本当はしてみたかったけど、オレと付き合ってるから我慢してるとかだとイヤだなって思ってさ」
「そんな風には思ってないです!」
思わず、声を荒げてしまう。
驚きに目を丸くした恭ちゃんの手を掴み、ぎゅっと強く握り締めた。
「我慢なんて、してません。俺は恭ちゃん以外の人としたいなんて思ってませんから」
「はは、悪い。今のはちょっとイジワルだったな」
大丈夫、と笑って恭ちゃんは俺の頬に触れる。
「お前がオレのこと大事にしてくれてるの、ちゃんとわかってる。だからさ、こういう時は素直に言ってくれていい」
「……俺が他の人から迫られるの、嫌じゃないですか? 俺が逆の立場だったら凄く嫌です」
「そりゃ嫌だけど……でも、高瀬の周りのヤツが今までそうだったからって誘ってくるのは仕方ないだろ。オレだって……例えば亜樹が本命一筋になったって言ったとしてもすぐには信じないと思うしな」
恭ちゃんの言葉には誤魔化しは一つもなかった。
その言葉の一つ一つが俺を受け止めてくれる。嬉しくて、涙が出そうになるのを堪えながら俺は恭ちゃんの体を抱きしめた。
「……ホントはさ、不安になることもある。高瀬はモテるし、誘ってくるヤツも多いだろうから、オレじゃないもっと良い人に出会うこともあるんじゃないかって」
恭ちゃんの両腕が俺の背中に回された。そっと服を掴むと、恭ちゃんは俺の首筋に鼻先を寄せて甘えるように頬を擦り寄せた。
「オレの方が歳上だし、余裕見せないとって思ってんのに、この前みたいなことあると大人気無いことしちゃうしな」
この間とは、透といっしょにいた時のことだろう。今思えば、恭ちゃんの目には浮気現場に近い状況に映っていたのかもしれない。
「俺、恭ちゃんを不安にさせたくないです」
俺の振る舞いのほとんどが、きっと恭ちゃんの不安に繋がる。
交友関係の広さも、友達との距離感も、全部怖く見えるだろう。
もう少し、友達との付き合い方を考え直したほうがいいのかもしれない。そう思う俺に、恭ちゃんは抱きしめられたまま首を横に振った。
「違う、オレが勝手に不安になってんの。……多分これからもお前の友達相手に嫉妬したり不安になることもある、カッコ悪いとこもたくさん見せると思うけど、それでもオレでいい?」
その聞き方は、ずるいと思った。
駄目だなんて答えるわけはなく、そして恭ちゃんも俺に友達付き合いを控えることは求めない。
なんだか、俺ばかりが得している。それは十分に恭ちゃんの歳上の余裕で、優しさだった。
「恭ちゃんは、俺が男友達とも女友達とも距離置くのは望んでないんですね」
「あぁ。それは、イヤだな」
「でも、その友達から迫られたら嫌な思いしますよね」
「そりゃあな。人の彼氏にちょっかい出されて良い思いはしない」
どうすればいいか、答えは見えた。俺は抱き締めていた体を離すと、恭ちゃんの唇をそっと塞いだ。
口の中からは、ほんのりと酒の香りがしている。バーに行って、その後すぐに会いに来てくれたんだろうか。
久しぶりのキスに心臓はばくばくと速度を増していって、いつのまにこんな初々しい反応をするようになったんだろうと自分に驚いてしまった。
「待って、高瀬。今日、高瀬が調子悪いと思ってたから、準備できてなくて」
俺の胸を押し返し、申し訳無さそうに目を伏せた恭ちゃんの唇を再び奪う。
「高瀬……ん……」
お互いの唾液でぬるつく唇を重ね、呼吸のために離れては吸い寄せられるように塞ぎ合う。
ちゅ、くちゅ、と音の跳ねるキスをしばらく繰り返し、そのまま恭ちゃんの首筋へと唇を滑らせ吸い付いた。
「んん……」
くすぐったそうな声を漏らしながらも、恭ちゃんは抵抗はしなかった。一つ、二つと跡を付け、もう一度恭ちゃんの体をぎゅっと強く抱き締めた。
「俺、周りに恋人一筋だって思ってもらえるように振る舞います。すぐには信じてもらえないだろうけど……それでも、誘っても無理だって思ってもらえるように」
今までがそういう俺ではなかったから、今回の透と悠一のように押せばいけるんじゃないかと思わせてしまったんだろう。
「友達と恋人の線引が曖昧だったから、もう、そうじゃないんだってわかってもらえるように」
具体的な方法が浮かんでいるわけじゃない。
だけど、今の俺にはそうすることが一番だと思えた。
「先は長そうだけどな」
「う……今になって自分がどれだけ酷いやつだったかわかった気がしますよ」
恭ちゃんはおかしそうに笑うと、俺の背中をぽんと撫でる。
「そんな酷いヤツなのに周りに好かれてたんだから、お前は魅力的なんだよ」
「そうなんですかね……」
「高瀬に浮気されたとしても、オレじゃ引き止める魅力がなかったんだなって思うっていうか……お前を責める気にはあんまりならないんだよな」
それは果たして良いことなのだろうか。わからなくて唸る俺に、ますます楽しそうに恭ちゃんは笑っていた。
「……だからさ、もし高瀬がオレ以外のヤツとどうこうなったってオレはお前のこと責める気はない。ただ、悲しいなって思うだけだ」
「それが、嫌なんです」
「……ん。ありがとな」
恭ちゃんは俺の耳たぶにそっとキスをする。泊まっていい、と静かに囁くから、俺は頷くと同時に何度目かわからないキスをした。
35
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

僕の部下がかわいくて仕方ない
まつも☆きらら
BL
ある日悠太は上司のPCに自分の画像が大量に保存されているのを見つける。上司の田代は悪びれることなく悠太のことが好きだと告白。突然のことに戸惑う悠太だったが、田代以外にも悠太に想いを寄せる男たちが現れ始め、さらに悠太を戸惑わせることに。悠太が選ぶのは果たして誰なのか?

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

親衛隊は、推しから『選ばれる』までは推しに自分の気持ちを伝えてはいけないルール
雨宮里玖
BL
エリート高校の親衛隊プラスα×平凡無自覚総受け
《あらすじ》
4月。平凡な吉良は、楯山に告白している川上の姿を偶然目撃してしまった。遠目だが二人はイイ感じに見えて告白は成功したようだった。
そのことで、吉良は二年間ずっと学生寮の同室者だった楯山に自分が特別な感情を抱いていたのではないかと思い——。
平凡無自覚な受けの総愛され全寮制学園ライフの物語。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる