31 / 56
【2】
5.思う存分乱れて鳴いて★
しおりを挟む
「もしかして高瀬、緊張してんの?」
照明の絞られた廊下を歩きながら、恭ちゃんは低いトーンで静かに笑う。
ラブホテルなんて初めてじゃないのに、手のひらから伝わる恭ちゃんの熱に心臓は騒ぐことしかできなくなってしまう。
「初めてでもないのに」
なんて答えていいかわからずに恭ちゃんの横顔を眺めていたら、あっという間に部屋に着いてしまった。
「……恭ちゃんもラブホ来たりするんですね」
「そりゃ来るだろ。最初から家に呼べる方が珍しいんじゃないか?」
言われて、確かにと納得してしまう。俺も今まで、あまり部屋に彼女を呼ぶ事はしていなかったもんな。
「それに……まあ、それはいいや」
「なんですか、気になります」
「いい。どうせわかるよ」
フロントで受け取ったカードキーでドアを開け、恭ちゃんは俺の腕を引くと靴も脱がずに俺の唇を塞ぐ。
行為の始まりを告げるには可愛らしすぎるそっと触れるだけの口付け。恭ちゃんは俺の胸を軽く押して、笑った。
「続きはシャワーの後だな。ほら、さっさと入ってこい」
何度、この人のことを抱いただろう。
まだ男同士のセックスにはわからないこともあるけれど、恭ちゃんのことは大体わかってきた気がする。
「今日、オレが上になって良い?」
だから、そんなことを言われるなんて想定外で、まだまだ知らないことがあるのが嬉しかった。
「あんま、上手くないけど……」
そう言って、恭ちゃんはゴムを付けていない固くなった俺の性器に手を添えると、ナカから潤滑油が溢れ出している窄まりへとあてがった。
「あっ……!」
ぐちゅ、と音を立てながら恭ちゃんの柔らかなソコは俺の性器を先端から飲み込んでいく。
俺の肩を掴み、自分の体を支えながら、恭ちゃんは熱っぽい吐息と共に腰を沈めていった。
「はぁっ……ん、高瀬……」
俺に体重を預け、自分の体を支えながら、濡れた眼差しで恭ちゃんは俺を見下ろしていた。
肩に食い込む指先の力は強く、それがあるから俺は今すぐにでも恭ちゃんの腰を掴んで思い切り下に降ろしてしまいたい衝動を飲み込めている。
「なんでっ……もう、固いんだよ……んあっ!」
「だってこんなの、興奮しないほうが無理、です」
恭ちゃんが崩れ落ちてしまわないように、両手をお尻へと添えた。
それだけで恭ちゃんの直腸内がきゅうと収縮するから、ますます俺は自身を大きくしていく。
「あァっ!」
ゆっくり侵入していく恭ちゃんの弱いところを竿で擦り上げたようで、甘ったるい声を挙げて恭ちゃんは俺の胸へと額を押し当てた。
支えている尻がふるふると震えていた。ナカだって、俺に吸い付いているのがわかる。
「恭ちゃん、痛いならやめていいですよ」
イジワルだと、自分でも思う。
恭ちゃんは顔を上げないまま、ゆっくりと首を横に振った。
「きもち、いから……ぁ、もっと、奥にっ……」
言葉一つで、全身の体温が上がっていくのがわかってしまう。
「少しだけ、手伝いますね」
「へっ……? あっ、や、ぁあ! それっ、はずかし、い……から……!」
支えるためにと伸ばした手で、恭ちゃんの尻たぶを左右に割り開く。隙間が出来たことで恭ちゃんのナカに溜まっていた潤滑油や腸液が、トロトロと溢れ俺の性器を伝って流れ出ていく。
もちろん、そこには俺の先走りも混ざっていて、何が出てきているのかなんてもうわからなかった。
「んっ、あっ……たか、せ……うあっ!」
なんとかもう一度体を起こした恭ちゃんは、俺の肩を掴んだまま、ずるずると腰を落としていく。
最後だけ上手く支えきれずにぬるついた奥へ飲み込まれるように挿ってしまい、一際大きな嬌声と共に恭ちゃんはぷるぷると震えながら呼吸を整えていた。
「大丈夫、ですか?」
片手を伸ばし、汗で恭ちゃんの頬に貼り付いた髪を払う。色白だから、こういうときすぐ真っ赤になってしまうんだよな。
ペールピンクに染められた長めの髪は、いつも恭ちゃんの肌にぴったりと貼り付いている。
正常位の時は枕の上に広がる糸のような髪が綺麗だなって思うけど、しっかり触るような余裕も俺にはなかった。
照明の絞られた廊下を歩きながら、恭ちゃんは低いトーンで静かに笑う。
ラブホテルなんて初めてじゃないのに、手のひらから伝わる恭ちゃんの熱に心臓は騒ぐことしかできなくなってしまう。
「初めてでもないのに」
なんて答えていいかわからずに恭ちゃんの横顔を眺めていたら、あっという間に部屋に着いてしまった。
「……恭ちゃんもラブホ来たりするんですね」
「そりゃ来るだろ。最初から家に呼べる方が珍しいんじゃないか?」
言われて、確かにと納得してしまう。俺も今まで、あまり部屋に彼女を呼ぶ事はしていなかったもんな。
「それに……まあ、それはいいや」
「なんですか、気になります」
「いい。どうせわかるよ」
フロントで受け取ったカードキーでドアを開け、恭ちゃんは俺の腕を引くと靴も脱がずに俺の唇を塞ぐ。
行為の始まりを告げるには可愛らしすぎるそっと触れるだけの口付け。恭ちゃんは俺の胸を軽く押して、笑った。
「続きはシャワーの後だな。ほら、さっさと入ってこい」
何度、この人のことを抱いただろう。
まだ男同士のセックスにはわからないこともあるけれど、恭ちゃんのことは大体わかってきた気がする。
「今日、オレが上になって良い?」
だから、そんなことを言われるなんて想定外で、まだまだ知らないことがあるのが嬉しかった。
「あんま、上手くないけど……」
そう言って、恭ちゃんはゴムを付けていない固くなった俺の性器に手を添えると、ナカから潤滑油が溢れ出している窄まりへとあてがった。
「あっ……!」
ぐちゅ、と音を立てながら恭ちゃんの柔らかなソコは俺の性器を先端から飲み込んでいく。
俺の肩を掴み、自分の体を支えながら、恭ちゃんは熱っぽい吐息と共に腰を沈めていった。
「はぁっ……ん、高瀬……」
俺に体重を預け、自分の体を支えながら、濡れた眼差しで恭ちゃんは俺を見下ろしていた。
肩に食い込む指先の力は強く、それがあるから俺は今すぐにでも恭ちゃんの腰を掴んで思い切り下に降ろしてしまいたい衝動を飲み込めている。
「なんでっ……もう、固いんだよ……んあっ!」
「だってこんなの、興奮しないほうが無理、です」
恭ちゃんが崩れ落ちてしまわないように、両手をお尻へと添えた。
それだけで恭ちゃんの直腸内がきゅうと収縮するから、ますます俺は自身を大きくしていく。
「あァっ!」
ゆっくり侵入していく恭ちゃんの弱いところを竿で擦り上げたようで、甘ったるい声を挙げて恭ちゃんは俺の胸へと額を押し当てた。
支えている尻がふるふると震えていた。ナカだって、俺に吸い付いているのがわかる。
「恭ちゃん、痛いならやめていいですよ」
イジワルだと、自分でも思う。
恭ちゃんは顔を上げないまま、ゆっくりと首を横に振った。
「きもち、いから……ぁ、もっと、奥にっ……」
言葉一つで、全身の体温が上がっていくのがわかってしまう。
「少しだけ、手伝いますね」
「へっ……? あっ、や、ぁあ! それっ、はずかし、い……から……!」
支えるためにと伸ばした手で、恭ちゃんの尻たぶを左右に割り開く。隙間が出来たことで恭ちゃんのナカに溜まっていた潤滑油や腸液が、トロトロと溢れ俺の性器を伝って流れ出ていく。
もちろん、そこには俺の先走りも混ざっていて、何が出てきているのかなんてもうわからなかった。
「んっ、あっ……たか、せ……うあっ!」
なんとかもう一度体を起こした恭ちゃんは、俺の肩を掴んだまま、ずるずると腰を落としていく。
最後だけ上手く支えきれずにぬるついた奥へ飲み込まれるように挿ってしまい、一際大きな嬌声と共に恭ちゃんはぷるぷると震えながら呼吸を整えていた。
「大丈夫、ですか?」
片手を伸ばし、汗で恭ちゃんの頬に貼り付いた髪を払う。色白だから、こういうときすぐ真っ赤になってしまうんだよな。
ペールピンクに染められた長めの髪は、いつも恭ちゃんの肌にぴったりと貼り付いている。
正常位の時は枕の上に広がる糸のような髪が綺麗だなって思うけど、しっかり触るような余裕も俺にはなかった。
43
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

僕の部下がかわいくて仕方ない
まつも☆きらら
BL
ある日悠太は上司のPCに自分の画像が大量に保存されているのを見つける。上司の田代は悪びれることなく悠太のことが好きだと告白。突然のことに戸惑う悠太だったが、田代以外にも悠太に想いを寄せる男たちが現れ始め、さらに悠太を戸惑わせることに。悠太が選ぶのは果たして誰なのか?

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

親衛隊は、推しから『選ばれる』までは推しに自分の気持ちを伝えてはいけないルール
雨宮里玖
BL
エリート高校の親衛隊プラスα×平凡無自覚総受け
《あらすじ》
4月。平凡な吉良は、楯山に告白している川上の姿を偶然目撃してしまった。遠目だが二人はイイ感じに見えて告白は成功したようだった。
そのことで、吉良は二年間ずっと学生寮の同室者だった楯山に自分が特別な感情を抱いていたのではないかと思い——。
平凡無自覚な受けの総愛され全寮制学園ライフの物語。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる