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鬼集い火花散る
式鬼の決闘③
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「はいはい。相変わらず私に投げっぱだね」
無茶ぶりを、と魄は半ば諦めたように鷹尾を眺める。彼はいつもこうだ。特殊なことがない限りは魄に丸投げをして、終わった後に厳しいダメ出しをする。だったらその時に注意したり指示を出して。と文句を言えば、そのくらい頭を使え。と呆れられる。意識を集中していても、目の前だけではなく全体に向けられるように、身体に叩き込むまで妖魔を練習相手として繰り返された。
鷹尾は常にだるそうに適当に日々を過ごしているが、誰かを鍛えることが好きだ。例えるなら、ゲームキャラを徹底的に強くすることに快感を覚えるタイプである。その上、母親に似て壱拾想一族の中でも極めてスパルタを好む性質だ。とても質が悪い。
彼は相手の弱点や欠点を暴き出して入念に突いてくる上、必ず改善させる。彼にしごかれた者は大きな力を得ると一族の中でも有名だ。分家やその弟子がこぞって彼に指導を仰ぐが、鷹尾は気まぐれなので滅多に頷くことはしない。
しかしこの度、雪絵のメンタルが強靭になったと知り、瞳に興味が浮かんでいる。
「俺はもう少し雪絵の様子を眺める。万が一、俺に攻撃が当たりそうなら防いどけ」
悪い笑顔だったが、やる気が出たのは良いことだ。と魄は頷いた。
魁の怪我が完治すると、雪絵は彼を庇うように魄と鷹尾の前に立った。
「もう一戦、お願いします! 今度は私も決闘に参加します!」
自身の胸に手を当てて宣言する。
「別にいいよ」
魄は頷いた。
決闘は何度やってもいい。敗者が『負けた』と認めて初めて終了するものだ。
古来の決闘であれば生死が勝敗だったが、陰陽師や式鬼の数が少ない現在では非効率と判断されて、敗者が負けを認める形式になった。敗者が負けを認めない場合は一か月の決闘の回数による白星黒星の数で判断される。
敗者に沢山チャンスがある代わりに、勝者には自分の都合で決闘を何度でも断ってもいいことになっている。
ただ『一度の白星でその後すべて決闘を断る』のは如何なものかと異議があり、最低でも五回の挑戦を受けることになっていた。例外としては重篤な怪我や妊娠などが発覚した場合、決闘は延期または終了となる。
勝者である魄が了承したので、魁と雪絵は再決闘することが決まった。
魁は雪絵に礼を述べて立ち上がると、魄を凝視しながら丁寧に頭を下げた。
「手合わせを頼む」
「うん。よろしく」
魄も丁寧に会釈を返した。礼儀正しい相手には礼儀正しくがモットーである。
勝負に勝ったからといって軽視することはない。後れを取った部分はいつでも巻き返し可能だ。鍛えれば彼はもっと強くなると感じているからこそ、魄は対等にみる。
彼女の態度をみて、魁は微笑を浮かべる。
劍一族は式鬼である魁を丁寧に扱っていたが、誰もが彼を下に見ている気配を感じている。力の象徴、手札の一つ、ペットのような意識が強くでていた。そこに一切の不満はない。外へ出る制限はあったものの、差別もなく、劍の子供たちと同じ生活を送っており常に幸せであった。ただ、人とは違うモノとして一線を引かれていただけだ。
ほとんどを人の姿で過ごし、あまり他人と触れ合わなかった魁にとって、魄は初めての出会った同族だった。
期待と同時に不安も強くあった。彼女は数百の妖魔を葬ってきた式鬼だと教えてもらったとき、劍がもう一つ付け加えた。式鬼は自分より弱い者を認めない節があるので気を付けるように、と。
先ほど負けてしまった魁は彼女の態度が急変するのを恐れたが、何も変わっていないようだ。不安が取れてホッとして、つい、頬が緩んでしまった。
「なんで笑ってるの?」
魄は彼の微笑から複雑な表情を感じ取って聞き返すと、魁は小さく首を振りながら「笑っていない」と否定した。
「ほら! 時間が惜しいから二回戦さっさと始めろ!」
鷹尾が語尾を強めて催促してきた。魁の笑みが気に入らなかったようで苛立ちによる影響を魄に与える。先ほどよりも力がみなぎって来たのを感じて鷹尾に振り返ると、魄は呆れたような視線を向けた。何故かと問いかけたかったが彼の表情が質問を許していなかった。諦めたように息を吐くと、魄は魁に呼びかけた。
「鷹尾が苛立っていてごめん。ちょっと飽きてきたみたい。さっさと始めようか」
魁は不可解な面持ちで「飽きて……?」と呟いた。こちらを睨んでいる鷹尾の目には嫉妬が絡んだような攻撃性を感じられる。よほど魄が大事なのだろうと想像に難くない。とはいえ、当の本人は全く気付いていないし、鷹尾がそれを隠している。中断してまで説明する義理はないと、魄の言葉に頷いた。
「そうだな。では……」
魁が構える。ボクシングのスタンスに近い形だ。蹴りよりも殴りがメインと思われた。
雪絵はトトトと走って遠ざかると、右手を握りしめて天に掲げた。
「魁! 頑張って! 私がついてる!」
雪絵の意気込みが魁に力を与えると、魁の妖気が一気に増大した。左半身の模様が息づくように青白く点滅する。先ほどとは違い目に殺気が宿っている。どうやら雪絵はあらん限りの力を使って魄を仕留めるつもりだ。
刺し違えるのも厭わない強い気迫を受け、魄の背中にゾクゾクとしたモノが走り抜ける。これは期待できるとわくわくしてしまう。平和主義とはいえ魄の気質は荒い。目の前に丁度良い対戦相手がいるなら、とてもよい経験を積めるだろうと期待度が高まった。
魄もゆっくり息を吐いて構える。足幅が広く重心が低いスタンスだ。タックルにも対応するような構えである。
「2対1でも負けることは許さねぇから」
鷹尾から理不尽という激励を受け取った魄は、
「鬼使いが粗いったらありゃしない」
と不満を口にするが、その表情は興奮状態であり目が爛々と輝いていた。
陰陽師と式鬼を相手するのは魄も一筋縄でいかない。相手を完膚なきまでに叩く為、体中に力を巡らせる。身震いするような物々しい妖気が周囲を覆い始める。気に中てられ、ビクリ、と雪絵が背筋を縮こませた。うすら寒さを感じて左手で右腕を撫でる。鷹尾は雪絵の様子をつぶさに観察している。
魁を見据えて、にやり、と魄が不敵に笑った。
無茶ぶりを、と魄は半ば諦めたように鷹尾を眺める。彼はいつもこうだ。特殊なことがない限りは魄に丸投げをして、終わった後に厳しいダメ出しをする。だったらその時に注意したり指示を出して。と文句を言えば、そのくらい頭を使え。と呆れられる。意識を集中していても、目の前だけではなく全体に向けられるように、身体に叩き込むまで妖魔を練習相手として繰り返された。
鷹尾は常にだるそうに適当に日々を過ごしているが、誰かを鍛えることが好きだ。例えるなら、ゲームキャラを徹底的に強くすることに快感を覚えるタイプである。その上、母親に似て壱拾想一族の中でも極めてスパルタを好む性質だ。とても質が悪い。
彼は相手の弱点や欠点を暴き出して入念に突いてくる上、必ず改善させる。彼にしごかれた者は大きな力を得ると一族の中でも有名だ。分家やその弟子がこぞって彼に指導を仰ぐが、鷹尾は気まぐれなので滅多に頷くことはしない。
しかしこの度、雪絵のメンタルが強靭になったと知り、瞳に興味が浮かんでいる。
「俺はもう少し雪絵の様子を眺める。万が一、俺に攻撃が当たりそうなら防いどけ」
悪い笑顔だったが、やる気が出たのは良いことだ。と魄は頷いた。
魁の怪我が完治すると、雪絵は彼を庇うように魄と鷹尾の前に立った。
「もう一戦、お願いします! 今度は私も決闘に参加します!」
自身の胸に手を当てて宣言する。
「別にいいよ」
魄は頷いた。
決闘は何度やってもいい。敗者が『負けた』と認めて初めて終了するものだ。
古来の決闘であれば生死が勝敗だったが、陰陽師や式鬼の数が少ない現在では非効率と判断されて、敗者が負けを認める形式になった。敗者が負けを認めない場合は一か月の決闘の回数による白星黒星の数で判断される。
敗者に沢山チャンスがある代わりに、勝者には自分の都合で決闘を何度でも断ってもいいことになっている。
ただ『一度の白星でその後すべて決闘を断る』のは如何なものかと異議があり、最低でも五回の挑戦を受けることになっていた。例外としては重篤な怪我や妊娠などが発覚した場合、決闘は延期または終了となる。
勝者である魄が了承したので、魁と雪絵は再決闘することが決まった。
魁は雪絵に礼を述べて立ち上がると、魄を凝視しながら丁寧に頭を下げた。
「手合わせを頼む」
「うん。よろしく」
魄も丁寧に会釈を返した。礼儀正しい相手には礼儀正しくがモットーである。
勝負に勝ったからといって軽視することはない。後れを取った部分はいつでも巻き返し可能だ。鍛えれば彼はもっと強くなると感じているからこそ、魄は対等にみる。
彼女の態度をみて、魁は微笑を浮かべる。
劍一族は式鬼である魁を丁寧に扱っていたが、誰もが彼を下に見ている気配を感じている。力の象徴、手札の一つ、ペットのような意識が強くでていた。そこに一切の不満はない。外へ出る制限はあったものの、差別もなく、劍の子供たちと同じ生活を送っており常に幸せであった。ただ、人とは違うモノとして一線を引かれていただけだ。
ほとんどを人の姿で過ごし、あまり他人と触れ合わなかった魁にとって、魄は初めての出会った同族だった。
期待と同時に不安も強くあった。彼女は数百の妖魔を葬ってきた式鬼だと教えてもらったとき、劍がもう一つ付け加えた。式鬼は自分より弱い者を認めない節があるので気を付けるように、と。
先ほど負けてしまった魁は彼女の態度が急変するのを恐れたが、何も変わっていないようだ。不安が取れてホッとして、つい、頬が緩んでしまった。
「なんで笑ってるの?」
魄は彼の微笑から複雑な表情を感じ取って聞き返すと、魁は小さく首を振りながら「笑っていない」と否定した。
「ほら! 時間が惜しいから二回戦さっさと始めろ!」
鷹尾が語尾を強めて催促してきた。魁の笑みが気に入らなかったようで苛立ちによる影響を魄に与える。先ほどよりも力がみなぎって来たのを感じて鷹尾に振り返ると、魄は呆れたような視線を向けた。何故かと問いかけたかったが彼の表情が質問を許していなかった。諦めたように息を吐くと、魄は魁に呼びかけた。
「鷹尾が苛立っていてごめん。ちょっと飽きてきたみたい。さっさと始めようか」
魁は不可解な面持ちで「飽きて……?」と呟いた。こちらを睨んでいる鷹尾の目には嫉妬が絡んだような攻撃性を感じられる。よほど魄が大事なのだろうと想像に難くない。とはいえ、当の本人は全く気付いていないし、鷹尾がそれを隠している。中断してまで説明する義理はないと、魄の言葉に頷いた。
「そうだな。では……」
魁が構える。ボクシングのスタンスに近い形だ。蹴りよりも殴りがメインと思われた。
雪絵はトトトと走って遠ざかると、右手を握りしめて天に掲げた。
「魁! 頑張って! 私がついてる!」
雪絵の意気込みが魁に力を与えると、魁の妖気が一気に増大した。左半身の模様が息づくように青白く点滅する。先ほどとは違い目に殺気が宿っている。どうやら雪絵はあらん限りの力を使って魄を仕留めるつもりだ。
刺し違えるのも厭わない強い気迫を受け、魄の背中にゾクゾクとしたモノが走り抜ける。これは期待できるとわくわくしてしまう。平和主義とはいえ魄の気質は荒い。目の前に丁度良い対戦相手がいるなら、とてもよい経験を積めるだろうと期待度が高まった。
魄もゆっくり息を吐いて構える。足幅が広く重心が低いスタンスだ。タックルにも対応するような構えである。
「2対1でも負けることは許さねぇから」
鷹尾から理不尽という激励を受け取った魄は、
「鬼使いが粗いったらありゃしない」
と不満を口にするが、その表情は興奮状態であり目が爛々と輝いていた。
陰陽師と式鬼を相手するのは魄も一筋縄でいかない。相手を完膚なきまでに叩く為、体中に力を巡らせる。身震いするような物々しい妖気が周囲を覆い始める。気に中てられ、ビクリ、と雪絵が背筋を縮こませた。うすら寒さを感じて左手で右腕を撫でる。鷹尾は雪絵の様子をつぶさに観察している。
魁を見据えて、にやり、と魄が不敵に笑った。
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