8 / 32
鉄筋青春ラビリンス
⑧
しおりを挟む元プロボクサーの割に体力がないのか。
今にも窒息しそうに呼吸を乱し、いつまでも体を震わせ脱力している。
涙と涎まみれの、だらしない顔を晒しているのを見て、性的にノーマルはずが胸焦がれるような衝動が湧いて、オーナーが息を整えるのを待っていられず肩に手をかけた。
体を仰向けにして、片膝の裏を持ち上げながらオーナーに倒れかかる。
呆けながらも僕の不穏な動きに気づいて「あ、そんな、だめ!」と暴れようとした。
が、腹を舐められて「へ、あ?」と気の抜けた声を上げると共に体の力も抜いていった。
義巳の腹を見てから、ずっと気になっていた腹筋。
義巳とオーナーの体つきが似ていると見込んだ通り、シャツをめくって露になった腹筋は、義巳のと似てうっすら筋が入っている程度だった。
僕が倒れかかったときには、盛りあがってきれいに線引きがされた三パックがお目見えしたとはいえ、筋に舌を這わせると、また平らに戻ったもので。
前から腹筋を触りたいと思っていたけど、興奮状態にあっていざ目の前にしたら、舐めたくてしかたなくなった。
腹筋の薄い筋を舌の先でなぞって、丹念に舐めつくしてから、低い筋肉の盛りあがりに口付けを落としていく。
驚きから覚めたらしいオーナーは、さっきも拒絶しなかったくらいなので「あ、その、金森君・・・」と戸惑うばかりで、止めようとしなければ体をばたつかせることもなかった。
とはいえ、達した直後ということもあって、熱の余韻が残る体を舐められ何も感じないわけでもなさそうだ。
「ん、っふ」と息を噛み殺しつつ、たびたび腹筋を盛りあがらせる。
引っこんでは盛りあがる腹筋を舐めるのに飽きもせず、繰りかえし同じ部分を舐めたり、唾液をなすりつけるように舌を這わせたり、盛りあがったときできる溝に舌を食いこませたり、食んでしゃぶりついて柔らかい筋肉の弾力を堪能したり、オーナーの腹をまさに味わい尽くした。
夢中になるあまり、破裂しそうな腰の熱を放ったまま腹筋を舐めまわしていたものを、「はっ、ん、金森君・・・」とオーナーの濡れた吐息を耳にして、頭の中で糸の切れる音がした。
直後には片手でズボンの前を肌蹴て、むき出しのそれを、膝の裏を持って持ち上げたオーナーの太ももに擦りつけた。
張りつめた太ももの筋肉も、腹筋に劣らないで加減のいい弾力があって、擦りつければ具合もちょうどいい。
早々、漏れてきた先走りでオーナーの白い太ももが濡れるさまがまた視覚的に極上で、盛った犬のようにひたすら腹筋をしゃぶって腰を振らずにはいられなかった。
腹筋を舐めるのと、太ももを濡らすのとで混ざった水音がそりゃあ、いやらしくて「ん、は、そんな、音、立て、ないで」と口に手を当て、顔を真っ赤にしたオーナーが首を振る。
聞き入れて舌を一旦、放したかに思わせて、へそに舌の先を捻じこみ絶え間なく上下にうねらせた。
へそに唾液が溜まって、舌が抜き差しされるたびに、ちゅくちゅくとかき混ぜられる音し、さっきより水音が濃いものになる。
挿入して抜き差ししているみたいだと、水音に煽られて鼻息を荒くした僕だけど、オーナーもオーナーで「はっ、あ、金、森君、う、ん、はあっ」と本当に突かれているように、濡れた吐息をして、染めた頬に涙をこぼしている。
さっき達したばかりなのを、少しもたげて僕の胸に精液を擦りつけるなんて痴態まで晒されては、とても我慢が利かず、押しあげた太ももの筋肉の筋に負けじと先走りを塗りたくった。
腰を揺らすたび、僕の胸に先っぽが擦れるからだろう。
「あ、ああ、だ、めえ、は、あ、そん、なあ、激し、はあっ、ん」と腹筋を盛りあがらせたまま甘く鳴きつづけるオーナーは、まさに犯されて善がっているようだ。
自分の子供でもおかしくない年の男に腹筋を舐められて乱れるとは、なんて情けなく不道徳な大人。
と思ったところで、萎えるどころか、餓えた獣よろしく息荒く涎を垂流しっぱなしにして、無我夢中でへそを舐めて太ももに腰を打ちつけた。
少しもしないで、オーナーの太ももに白濁の液を散らしたものを、途中まで頭にちらついていた義巳の顔を、そのときには思い浮かべることはなかった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
年上の恋人は優しい上司
木野葉ゆる
BL
小さな賃貸専門の不動産屋さんに勤める俺の恋人は、年上で優しい上司。
仕事のこととか、日常のこととか、デートのこととか、日記代わりに綴るSS連作。
基本は受け視点(一人称)です。
一日一花BL企画 参加作品も含まれています。
表紙は松下リサ様(@risa_m1012)に描いて頂きました!!ありがとうございます!!!!
完結済みにいたしました。
6月13日、同人誌を発売しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる